季節はずれですが……
2010年6月14日 | 小説・シナリオ学科
「おい、千尋!見てみろよ、これ!」
千尋を呼ぶ湊は、目をキラキラと輝かせながらスワンボートの前に行く。
「乗ってみようぜ!」
おもちゃを見つけた子供のようにはしゃぐ湊を見て、千尋は券売機で乗車券を購入。係員に渡して三十分と時間を聞く。そして最初に乗りたがる湊を止め、先にピンクのスワンボートに乗り込んだ。
「なんだよ、千尋。先に乗るなよ」
安定感を確かめた千尋は、口を尖らせる湊を呼ぶ。
「ほら、湊。俺の手に掴まって」
係員が支えていても、何があるかわからない。大事な湊を守るためには安全が裏付けられなければ気がすまなかった。
「ほーら、湊。時間がなくなっちゃうぞ」
赤面して動かない湊の手を強引に取り、ボートに乗せる。
「端まで行くぞ」
「……千尋は、いつもずりぃよ」
ぽす、と力が入っていない拳を肩に受ける。千尋は微笑を返して湊の手に自分の手を重ね、ゆっくりと漕ぎはじめた。
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今回は【高校生・同い年・幼馴染】という設定にしてみました。あ、あと、【付き合いたて】。前回とあまり変わっていませんが、私の趣味です。とりあえず、千尋君が攻。
こんにちは。改めまして、キリンです。とりあえず、blog担当を降りろと言われない限り続けていきたいと切望する今日この頃。
さて。いまさらですが、二年になり校舎も広い場所に移りました。鬱がなんだ! 梅雨にも負けないぞ! という気持ちを持ちながら取り組んでいこうと思います。
後輩が入り、座右の銘を『ああ人生に涙あり』(水戸黄門の曲)に決めました。歌詞が気になる人は調べてみてください。私は、励まされる内容だと思いました。下剋上の設定は好きですが、自分がされないように気をつけます。
上野公園内に、スワンボートに乗れる場所があります。たぶん季節は関係ないと思うので、よかったら是非。色はピンクと黄色と白でした。四月に友達と乗ったのですが、結構面白かったです。