衝撃! 卒業生――仁科朝丸さんの新刊インタビュー
2018年4月24日 | 学生発信委員会
四月も終盤になり、様々な変化にも慣れてきた時期でしょうか。
小説・シナリオ学科『T』です。
今回は、小説・シナリオ学科の卒業生でもある、小説家の仁科朝丸さんにお話を伺うことができました。
仁科さんはこのたび、ファミ通文庫から刊行された、
『VRエロゲーやってたら異世界に転生したので、美少女魔王を奴隷化する ~クロスアウト・セイバー~』
というライトノベルを書いています。
では、早速インタビューをしていきたいと思います!
よろしくお願いします。
T:──4月に僕たちは2年生へと進級し、学院生活も残り1年! そこで在学中にやっておいてよかったことを、教えてください。
仁科朝丸さん(以下、仁科):
在学中の2年間は色々あったので、何をお話しするか迷いますが……。
やっておいてよかったと思うのは、個別指導に頻繁に通っていたことですね。
個別指導は、先生に自分の作品を見せて1対1でご意見をいただくことが主な利用方法だと思うのですが、私の場合、ネタ出しの段階や、創作の悩みなんかもしょっちゅう相談に行っていました。
やはり商業で書かれたことのあるプロ作家の方は目線が違うので、当時の自分には非常に勉強になりました。
今から思うと我ながら稚拙な内容の相談が多かったと反省したくなりますが、あの頃色々な相談に乗っていただけたおかげで、今があると思っています。
T:ブログをはじめとして、僕は『ガラケー』で通しているのですが、その『好き』をなかなか表現できないことがあります。
やりたいことが思うようにいかないときの折り合いは、ご自身の中でどのようにして消化されていますか?
仁科:
「思うように表現できない」というのは、よくあることだと思いますよ。
アイディアが自分の頭の中に浮かんだときが一番面白くて、文章にするとその面白さを完璧には表現できていないのですよね。
実は学生時代、まったく同じことを当時の先生に相談したことがあります。
そうしたら「10年以上書いてる俺だってそうだよ!」と、笑いながら言われました。
それでも文章にしないと他人に伝えることすらできないのだから、今の自分にできる精一杯で表現するしかないのだと。
あれ以来、理想は理想と割り切って、ベストを尽くすことだけ考えるようにしています。
T:──これからも自分の『好き』の気持ちを忘れずに、執筆に取り組んでいきたいと思います。
それとは別に、強い意志で書き始めたとしても、描写の仕方など、苦戦することは多々あると思います。
どうしてもいい案が出ない! アイディアに詰まった際にはどうされていますか?
(僕はサイクリングなどで、頭を活性化させています)
仁科:
行き詰まったら軽く仮眠を取ったり、飲み物を摂ったりします。
調子が悪いときは、だいたい睡眠不足か疲れているかのどちらかなので。
T:──せっかくなのでひとつ、個人的な質問をさせてください。
……ガラケーを愛用しているキャラクターが今後登場する予定はありますか?
仁科:
ファンタジーものばかり書いてるので、携帯電話自体出る予定がないですね……(笑)
T:──それは残念です(笑)。
次は、デビューしてからの環境についてお聞かせください。
実際に本の発売が決定した(デビュー)後と、前では、物事のとらえ方が変わって見えましたか?
仁科:
私はまだ新人の部類なので、あまり偉そうなことは言えませんが……。
デビューした時点ではまだほぼ素人だったので、デビュー前とあまり変わってなかったと思います。
物の見方が変わってきたのは、もっと後のことですね。
在学中は、先生方によく「デビューは入り口でしかない」と言われていましたが、今はその意味がよくわかります。
T:──では少し踏み込んで……現在の環境、仕事まわりに関する具体的な質問をさせてください。
編集さんと打ち解けられたきっかけや、大変なこと、逆に嬉しさを感じたことについて教えてください。
編集さん相手に関わらず、効果的だと思う挨拶などもありましたら。
仁科:
普通の答えで申し訳ないんですが、やり取りを重ねるうちに少しずつ打ち解けていった感じですね。
担当さんには本だけでなく、ゲームの仕事も紹介していただくなど、本当に色々とお世話になっています。
効果的な挨拶についてですが、まずは礼儀正しくすることが基本じゃないでしょうか。
初対面のお相手に印象を良くしたいなら、話し合った後に、お礼のメールをするのも良いと思います。
T:──まさにスマートフォ……電子機器の使いどころですね。
そろそろインタビューも終盤に入ってきました。
新生活に緊張している新入生や、入学を考えている方に向けて、アドバイスをお願いいたします。
仁科:
これから入学される方へのアドバイスとして、「恥じらいは捨てた方がいい」です。
在学中は、自分が書いた作品を色々な人に直接見せて相談する機会がありますが、このとき、他人に見せることに慣れていないと、どうしてもためらう気持ちが出てしまうと思います。
私も、最初のうちは特に、緊張したり尻込みしたりして、なかなか周囲に相談ができませんでした。
今思うと、非常に勿体ないことだったと思います。
同じ目標を持つ友人や、既に活躍されているプロの先生に直接相談できる環境は、とても貴重なものです。
どうにか、恥ずかしさをグッとこらえて、積極的に周囲に相談してみてください。
T:──最後に、新刊について読者にお伝えしたいことがありましたら、コメントをお願いします。
仁科:
最新作の『VRエロゲーやってたら異世界に転生したので、美少女魔王を奴隷化する ~クロスアウト・セイバー~』が、ファミ通文庫から発売中です。
まさにタイトル通りの内容なので、そういうのがお好きな方には心からおすすめします。
現在、本文はノクターンノベルズとカクヨムにて無料で公開しております。よろしければ試しにご一読ください。
T:貴重なお時間を割いていただき、ありがとうございました。
いつか肩を並べ、インタビューを受けられる日を目指し、僕も一歩一歩、頑張りたいと思います。
……ついに、ついに、わたくしTは、スマホを買いましたー!
これで出先でも、先輩の作品がカクヨムで読めます!
ちなみに、上の画像の人物は、わたくしTではありません。
友人に、犠牲になっていただきました(笑
以上、小説・シナリオ学科でした!