発声練習の手順を解説!声優を目指す方必見のボイストレーニング

発声練習を動画で解説!声優を目指す方必見のボイストレーニング
声を使う仕事では、正しい発声方法が大切です。
間違った発声を続けていると、しっかり声が出ないばかりか、喉を痛めてしまうかもしれません。

ここでは、声優を目指す方に向けて、正しい発声方法をマスターするための発声練習を紹介します。

  • この記事の監修者
  • アミューズメントメディア総合学院は、東京恵比寿にある声優、アニメ、マンガ、小説、ゲームなどの 業界や職業を目指す方のための専門の学校です。声優学科のurlはこちら
  • 著名な卒業生としては、柿原徹也さん、白井悠介さん、降幡愛さんなど多くの方が活躍しており、 プロダクション直接所属は67.7%と業界を代表する声優養成学校です。
  • 在校中から声優の現場をプロの声優と一緒に仕事ができるインターンシップが選ばれる理由となっております。 ご興味がある方は是非体験説明会に来てくださいね!
  • 体験説明会はこちら
  • この記事の監修者
  • アミューズメントメディア総合学院は、東京恵比寿にある声優、アニメ、マンガ、小説、ゲームなどの 業界や職業を目指す方のための専門の学校です。声優学科のurlはこちら
  • 著名な卒業生としては、柿原徹也さん、白井悠介さん、降幡愛さんなど多くの方が活躍しており、 プロダクション直接所属は67.7%と業界を代表する声優養成学校です。
  • 在校中から声優の現場をプロの声優と一緒に仕事ができるインターンシップが選ばれる理由となっております。 ご興味がある方は是非体験説明会に来てくださいね!
  • 体験説明会はこちら

発声練習前の3つの準備

準備①ストレッチ

発声練習を始める前に、声が出やすくなるよう、背中、お尻、身体前面のストレッチを行いましょう。

  • 背中のストレッチ①
    1. 座って右手をバンザイする
    2. 頭の後ろに手を当てる
    3. 左手で右手首をつかむ
    4. 上を向く
    5. 反対側も同様に行う
  • 背中のストレッチ②
    1. 脚を開いて四つんばい
    2. 両ひじを床につく
    3. お尻を後ろに引く
    4. 胸を下に下げる
  • 背中とお尻のストレッチ
    1. 四つんばいで右足を前に出して90度に曲げる
    2. 両ひじを床につく
    3. 後ろの脚を引く
    4. 左手を右肩に入れる
    5. 反対側も同様に行う
  • 身体前面のストレッチ
    1. 肘を伸ばして手を床につく
    2. 上を向く
    3. 脚は閉じる
    4. あごを上に持ち上げる

準備②表情筋トレーニング

口の形や表情で、声の出方も大きく変わります。
口がしっかり開くよう、表情筋トレーニングを行いましょう。

・舌まわし
口の中で、舌を根本から大きく回すトレーニングです。
左右5回ずつ、ゆっくり回しましょう。

・あいうえおストレッチ
口を大きく開ける、口角を上げることを意識し、「あいうえお」と5回言います。
声は出しても出さなくてもOKです。

準備③姿勢を正す

声を出すには、姿勢を正して腹筋と背筋に力を入れやすくすることが大切です。

試しに、全身鏡の前で横向きに立ってみてください。
身体が前や後ろに傾いていませんか?

身体をまっすぐにするためには、次の準備運動をしましょう。

  1. 全身鏡の前に立つ
  2. 右手で左の肋骨(ろっこつ)をおさえる
  3. 息を吸いながら左手を挙げる
  4. ゆっくり吐きながら左手を下ろす
  5. 反対の手も同様に行う

基本の発声練習5つ

準備ができたところで、基本の発声練習を始めます。

発声練習①腹式呼吸

腹式呼吸とは、息を吸い込んだ際にお腹が膨らむ呼吸のことを言います。
腹式呼吸ではお腹に空気をたくさん吸い込み、吐く息の量も多くなるので、声帯がしっかり振動して安定した声を出せるようになります。

練習をする際には、お腹が膨らむように息を吸い、吐くときにお腹がしぼむイメージを持ちましょう。
具体的なやり方は、次の通りです。

  1. 息をしっかり吐き切る(お腹がしぼんでいるのを感じる)
  2. 身体を脱力させる(お腹が自然に戻る)

腹式呼吸は立ちながらでも練習できますが、実は立っている際はバランスを保つために、下半身などに微妙な力が加わっているのです。
そのため、最初のうちは、お腹に意識を集中できるよう仰向けで練習しましょう。

腹式呼吸の正しい発声について詳しくはこちら

発声練習②リップロール

リップロールとは、口を閉じた状態で息を吐き出しながら唇を震わせる、発声練習の方法の1つです。

「声帯をリラックスさせる」「息の量が一定になる」「声帯を鍛える」といった効果が期待できます。

方法は次の通り。

  1. 唇を突き出す
  2. 強めの息で舌をはじく
  3. できなければ、頰を押さえて軽く持ち上げる
  4. それでもできなければ、口角を指で持ち上げる

唇が震えるようになったら、次はできるだけ長く震えさせるようにしましょう。
息を吐き出す量が一定になれば、長くリップロールができるようになります。

リップロールの練習方法について詳しくはこちら

発声練習③タングトリル

タングトリル、つまり巻き舌によって、舌が柔らかくなります。
滑舌を良くしたい方、声がこもりやすい方におすすめです。

舌を前歯の裏に軽くつけ、息を吐き出しながら「トゥルルル」という音を出します。

難しい場合、次の方法を試してみましょう

  1. 「Do」と短く連続で発音する
  2. 発音したまま、舌を奥の方へ移動させる
  3. のどを少ししぼり、勢いよく息を吐き出す

発声練習④喉を開く練習

喉をきちんと開けば、余計な力が入らないため、喉に負担をかけずに発声できます。
よく「あくびをするイメージで喉を開く」と言われますが、なかなかイメージしづらいのではないでしょうか。

次の手順だと、簡単に喉を開けます。

  1. 口を「ウ」の形にする
  2. 息を大きく吸う
  3. 喉の形をそのままにして「オー」と発声する

発声練習⑤裏声(ファルセット)

普段の話し声を実声と言いますが、歌声で高音を出す時は裏声(ファルセット)を使います。
裏声を出すには、声帯を少し開け、息漏れをした感じで声を出すようにしましょう。

  1. 息をしっかり吸う
  2. 息をたくさん混ぜながら、声を出す
  3. 息が切れてしまってもOK
  4. 声を上の方に出すイメージで

AMG声優学科卒業生の土岐隼一流「ボイストレーニング!」

発声練習前の準備や基礎練習にはどういったものがあるか分かったところで、実際にプロの声優の方が実施しているトレーニングやルーティンを見ていきましょう。

ここでご紹介するのは、アミューズメントメディア総合学院(AMG)の卒業生である、土岐隼一さん流「ボイストレーニング」です。

最近人気を博しているSFアクションヤンキーアニメで、メインキャラクターを演じられた土岐隼一さんが、みなさんのために特別に練習法を教えてくださいました。

土岐隼一さんは声優としてはもちろん、2023年1月に3rdシングルをリリースするなど、歌手としても活躍されているので、歌が上手になりたい人やアーティスト声優を目指す人は特におすすめです。ぜひ、動画をチェックしてみてくださいね。

また、ここではAMGの卒業生である土岐隼一さんに解説していただいた動画をもとに、土岐隼一さん流の「ボイストレーニング」について紹介致します。

土岐隼一流 声優ボイストレーニング

まずは、普段声について気をつけていることについて紹介します。
「ボイストレーニング」は歌とお芝居で若干違います。

お芝居の場合のボイストレーニングは「喋り続ける事」です。
喉も筋肉なので、使わなければ使わないほど喉は衰えていきます。例えば1週間喋らない状況が続くと、人は滑舌がとても悪くなります。

役者や声優の方が人と違うのは、日頃から仕事で「たくさん喋っている」ことです。
休みの日でも何かを喋っていたり、練習することは重要。

朝10時から夜10時くらいまでで、5件の「声をだす仕事」が入っている先輩もおり、8〜10時間は喋っていることになります。
それに対して仕事がなかったり、声優を目指している方は授業などで、しっかりと発生する時間は休憩含めて3時間程度しかない状況です。
その練習時間だけで、8〜10時間お芝居している先輩方に追いつけるのかと言われると難しいと思いますので、普段からに何かを読んだりして発声すること大切です。

また、先輩方のお芝居を聞いて、インプットを多くすることも重要。
現場にでることができれば、インプットの機会は多いが簡単に出来るわけではないので、色々なことを試して穴埋めしてく必要があります。

本番前のルーティン

次に土岐隼一さんが本番前に行っているルーティンについて紹介します。

土岐隼一さんは、いつもの声が出せる様になるまで3時間ほどかかるようです。
そのため朝10時から仕事がはじまる場合は、7時前には起床して、いきなり発声を行うのではなく徐々に声をだしていくことを心がけています。
起きてすぐに声をだすと喉に負担がかかってしまうので注意してください。

その日に読む仕事の台本のセリフを、役になって発生するのではなく、滑舌という意味でとりあえず言ってたり、何もなければ「外郎売(ういろううり)」を言ってみたりしています。
とりあえず声をだして、喉を慣れさせるということを大切にしているそうです。

普段日常で喋っている時に、噛んだり言えないといったことは難しい言葉でないかぎりおきませんよね。しかしそれを「読め」と言われると難しくなります。
なぜなら、自分の言葉で言えていないからです。

声に出して発することで、自分の耳で聞いて脳内にインプットすることで。言葉のつながりや、ミスしそうなポイントに気づくことができて、練習することができます。
本番より前に、その日の役を演じることで様々な発見や経験になります。

本番では役に入り込み集中してしまい、「滑舌を気をつける」ということが意識できなくなるので、事前に滑舌などの不安要素は全部払拭しておくことを大切にしているようです。

事前にテクニック的に言葉として言える様になっておくことで、本番に不安なく役に入り込めるように、予習や復習をしておくことを大切にしています。

自分がどういう傾向の役者なのかでトレーニングの仕方は変わるので、自分のスタイルを見つけることが重要で、それを徐々にアップデートしていきます。
忙しくなると声も疲れてくるので、常に自分に対してアンテナをはって、その日のコンディションのなかでどうやってベストパフォーマンスをだすかを考えることが大切ですね。

歌に関して意識していること

土岐隼一さんは、お芝居と歌と違うところは、発する言葉に対して音程が決まっていること話しています。

お芝居はキャラクターを演じつつも、自分のなかで整えて言葉を発することできますが、歌はキャラクターを演じつつ言葉の音程が決まっているので、音の流れに慣れることを意識しているそうです。

対応方法としては、その歌をとにかく歌い込むこと。

歌に関してもお芝居の時と同様に、自分のスタイルあったものを取り込み、常に自分に対してアンテナをはってアップデートしていきます。
なかには、腹筋をしてから本番にのぞむ方も。

自分の中の整え方や準備の仕方があり、それぞれ「この形が自分の中で整っているかもしれない」ということを見つけているそうです。

仕事の後に気をつけていること

最後に、仕事の後に気をつけていることについて紹介します。

とにかく仕事の後は極力「喋らない」ようにしているそうです。

喉も筋肉なので、疲労を絶対に起こします。
発声したあとは喉の筋肉が伸びている状況で、伸び切った状態のままだと低い声などが出にくくなりますし、伸び切った筋肉を元に戻さないと回復しません。

土岐隼一さんが、先輩やお医者様に言われた1番の回復方法は「喋らない」ことだそうです。
8時間は絶対休んでしっかり睡眠をとることが重要で、最低でも5時間、理想は8時間は寝ないと喉の筋肉は回復しないので気をつけているとのこと。
プロだからこそ、しっかりと喉のこと考えて「休むことも仕事」として実行しているのですね。

おすすめの発声練習アプリ3選

おすすめの発声練習アプリ3選
アプリを使って発声練習をすることもできます。
ここでは、おすすめの発声練習アプリを3つ紹介します。

・ボイストレーニング – 歌うことを学ぶ
プロのボイストレーナーと共同開発されたアプリです。
ゲーム感覚でボイストレーニングができるので、なかなか練習が続かないという方にもおすすめ。

・発声練習
音階を自動演奏してくれるアプリで、半音ずつ音を変えられます。
音階練習で活用できます。

・Feedback Recorder フィードバックレコーダー
iPhoneのボイスレコーダーよりも、さらに高性能なレコーダーです。
自分の声を聞きながら録音でき、改善点がすぐに分かります。

発声練習とあわせてやりたい筋力トレーニング

以上で発声練習は終了ですが、発声を良くするための筋力トレーニングも紹介します。
横隔膜とその周辺を鍛えることで、より声が出しやすくなります。

発声練習とあわせて、こちらも継続して行なっていきましょう。

  1. 仰向けに寝る
  2. 脚を天井に向けて上げる。あごに力を入れないよう注意
  3. そのままの姿勢で呼吸をする(20秒)
  4. 脚を少し倒して呼吸する(20秒)
  5. さらに脚を倒して呼吸する(20秒)
  6. 3〜5を、今度は声を出して行う

自宅で発声練習をする時におすすめの防音グッズ

自宅で発声練習をする時、周囲に音が漏れないか心配という方もいるかと思います。
そこで、インターネットやホームセンターで買える、おすすめの防音グッズをまとめました。

・防音テープ
ドアや窓の隙間に貼って、隙間からの音漏れを防ぎます。
ただし、防音テープだけでは対策は不十分です。

・遮音シート
壁の上から貼ることで、多少の音漏れは軽減されます。

・防音カーテン
防音カーテンを効果的に使うには、床との隙間をなくすことが大切です。
防音テープと併用すると、高い効果が期待できます。

・防音材
パネルタイプの防音材を壁に取り付けます。
他のグッズよりも防音効果が高く、音楽スタジオで使われていることもあります。

発声練習はなぜ必要?

発声練習はなぜ必要?

喉を痛めずに済む

間違えた発声方法を続けていると、喉を痛める原因になります。

発声練習で正しい姿勢や呼吸、声の出し方をマスターすれば、喉に力を入れなくても、自然に響きの良い声が出ます。

喉へのダメージを減らすためにも、日常的に発声練習を行い、正しい発声方法を身に付けましょう。

長時間声を出せる

長い時間しゃべったり、歌ったりして、声が枯れてしまった経験はありませんか?
正しい発声方法で喉への負担が減れば、長時間声を出せるようになります。

発声練習を続ければ、長時間のレッスンやアフレコ、ライブなどがあっても、声が枯れる心配がなくなります。

音域が広がる

間違った発声方法で高音や低音を出すと、声がかすれたり弱々しくなったりしてしまいます。

音域を広げるためには、腹式呼吸や喉を開く練習をして、正しい発声方法を身に付けましょう。

まずは自分に合った音域で発声練習をしてから、高いキー、低いキーでも同じように声を出せるよう練習していくのがおすすめです。

まとめ

手順通りに発声練習ができたでしょうか。
中には、「できないものもあった」「このやり方で合っているか不安」という方もいるでしょう。

できないものや分からないものは、プロの声優に直接聞くのが一番です。
アミューズメントメディア総合学院のオープンキャンパスは、プロの声優に質問できるチャンス!

プロと一緒にアフレコ体験をしたり、プロから演技の指導を受けられたりと、声優を目指す方にぜひ参加してほしいイベントです。

ゲストの声優やイベント内容は毎回変わるので、気になるイベントがないかチェックしてみましょう。

>>声優学科 体験説明会(オープンキャンパス)

資料請求案内 イベント案内

監修・運営者情報

監修・運営者アミューズメントメディア総合学院 声優学科
住所東京都渋谷区東2-29-8
お問い合わせ0120-41-4600
詳しくはこちらhttps://www.amgakuin.co.jp/contents/voice/

目次