声優のオーディションを受ける際に必要になるボイスサンプル。
皆さんはこのボイスサンプルの作り方をご存知ですか?
「有名声優のボイスサンプルは聞いた事があるけど、どうやって作っているんだろう?」
「ボイスサンプルの作り方は知っているけど、必要なマイクとか機材までは知らない…」
「そもそもボイスサンプルって自宅でも作れるの?」
という方も多いのではないでしょうか?
今回は、ボイスサンプルの作り方や自宅でボイスサンプルを録音する際に必要な機材について解説します。
目次
ボイスサンプルの役割と重要性
そもそもボイスサンプルとは、声優や俳優、ナレーターなどがクライアント(顧客)に提示する声のサンプルで、声や演技の特徴・幅広さを示すために収録される宣伝材料のひとつです。
ボイスサンプルは声優や俳優・ナレーターにとって名刺のような役割を担い、配役が決定される要素にもなる、大事なものです。
そのため、オリジナリティがあり、自分の強みや人物像、演技レベルを簡潔にアピールできるボイスサンプルを作成する必要があります。
原稿読みや様々なキャラクターを想定したセリフ読み、フリートークなどを収録することが一般的ですが、求められるボイスサンプルは様々なので、どんなものを求められても対応できる技術を、身につけておかなければなりません。
ボイスサンプルを作る流れ
ボイスサンプルの作り方は、原稿の用意・練習・録音の3段階に分かれます。
原稿の用意をする前に、自分がどんなキャラクターに向いているのか、どんな声を演じるのが得意なのか、自分の声の特性はどんなものかを知っておくと、原稿の用意から録音までスムーズに進みます。
原稿を用意する
まずは原稿を用意しましょう。
自分の魅力を最大限活かせる原稿を探します。
ナレーターを目指しているのであればナレーション用の原稿を、アニメ声優を目指しているのであればキャラクターの原稿を多めに用意してください。
原稿はネットで探すと様々な種類のものがありますので、自分に合った原稿を探しましょう。
原稿を探す時の注意点として、自己紹介を含め2分以内で終わるようにすると、聞いている側も飽きずに最後まで聞くことができます。
練習する
原稿が決まったら早速練習を始めましょう。
練習中は自分の声を録音して、必ず聞き返してください。
そうすることで、改善点や反省すべき点が見えてきます。
ボイスサンプルを作るうえで一番大事なことは、『自分の個性をいかに相手に伝えられるか』です。
あなたしか持っていない個性を存分に発揮してください。
2分間の短い時間であなたが持つ個性を相手に伝え、相手にもう少し聞きたいと思わせるようなボイスサンプルが出来上がれば上出来です。
録音する場所を決める
録音する場所はできるだけ静かな場所を選びましょう。
自宅で録音する場合、家族の声やインターホンの音など予期せぬ音が入ってしまう場合がありますので注意してください。
また、オーディション用のボイスサンプルを作る場合、より良いマイク、より静かな場所、できればプロの手で自分の声を録音してもらいたいですよね。
その場合は思い切ってスタジオを利用しましょう。
ボイスサンプルはクオリティを求められるので、「プロの声優と同じ環境で録音する」のがおすすめです。
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ボイスサンプル原稿の作り方
ボイスサンプルの原稿を用意するとき、既存のものを使用するか、自分でオリジナルの原稿を作るかという2つの選択肢があります。
オリジナルの原稿を作るのは手間がかかりますが、自分の演じたいキャラクターを演じることができる、自分の得意なキャラクターや言い回しをアピールすることができるといったメリットがあるので、おすすめです。
ボイスサンプル原稿の基本的な構成は、自己紹介、ナレーション(2種類)、セリフ(3~4種類)になります。オーディションによっては、フリートークや歌が組み込ませる場合もあるので、確認しましょう。
自己紹介パートの作成
自己紹介パートは、自分の名前や所属事務所・専門学校などの情報を5秒くらいの尺でまとめます。以下を参考に自己紹介パートを作ってみましょう。
事務所や専門学校などに所属している場合 | 事務所や専門学校の名前+自分の名前 |
---|---|
オーディションを受ける役柄が決まっている場合 | 役名+自分の名前 |
特に上記に該当しない場合 | 自分の名前だけ |
原稿は2~3分でまとめられるようにする
特に時間が指定されていないのであれば、原稿は2〜3分ほどのコンパクトなものにするのがおすすめです。
オーディションの審査員は数多くのボイスサンプルを聴くので、収録時間が長いと最後まで聴いてもらえない可能性があります。
原稿の内容は、アニメや外画、ナレーションなど、自分が希望するジャンルに合うものを選びましょう。
時代に合ったキャラクターを作る
オリジナル原稿を作る際に大事になるのが、キャラクター設定です。今人気の作品などを参考にしながら、時代がどんなキャラクターを求めているのかを意識して、キャラクターを作ると良いでしょう。
年齢や容姿の設定
まずはキャラクターの年齢から設定すると、キャラクターが作りやすくなります。年齢が決まったら、容姿や仕事などを決めていき、さらに細かい設定をしていきましょう。
例えば、事務職のOLで28歳、体型は少し痩せ型という設定ができると、どんな性格か、仕事場ではどんなポジションなのかなど、キャラクターのイメージが湧きやすくなります。
このように外側から設定を固めていくと、キャラクター設定がしやすいので、おすすめです。
性格の設定
キャラクターの性格を考えるときは、大きく分けて「ポジティブ」なのか「ネガティブ」なのかを軸に考えてみましょう。
主役を狙いたいならポジティブなキャラ、脇役や悪役を狙うならネガティブなキャラを考えると、作りやすいです。
〜ポジティブな性格の例〜
- 明るい
- 素直
- 前向き
- 熱血
- マイペース
〜ネガティブな性格の例〜
- 消極的
- 引っ込み思案
- 臆病
- 怒りっぽい
- やる気がない
シチュエーションの設定
キャラクターの作成が完了したら、自分が演じるシチュエーションを決定しましょう。作成したキャラがどんな場面で発しているセリフなのかを考えます。
例えば、好きな人に告白しているシーン、大切な友達を守るシーン、恋人と仲直りするシーンなど、キャラクターの感情が大きく動くような場面を設定するのがおすすめです。
人気のアニメやドラマ、映画のシーンを参考にしながら、設定を作っていくのも良いでしょう。
原稿を作成する
演じるキャラクターとシチュエーションの設定が完成したら、いよいよ原稿を執筆していきます。養成所や専門学校に提出する場合や、収録時に音響の方に提出する場合は、自分用のものとは別に、提出用の原稿も用意しましょう。
原稿の作成方法にはパソコンや自筆などがありますが、自筆の場合は文字を綺麗に書く必要があるため、パソコンで作成することをおすすめします。
原稿に対する指定が特にない場合は、基本的に縦書きで作成し、ページ数はできる限り1枚に収まるようしましょう。複数ページになる場合は、ページ番号の記載を忘れないように注意してください。
〜原稿作成の流れ〜
- ボイスサンプル原稿、専門学校のクラス名や養成所名、自分の名前を記載
- 「セリフ」「ナレーション」などのジャンルを記載
- 各セリフやナレーションに番号を記載
キャラクターが明確なセリフの場合は、「①セリフ 20代前半男性 熱血な主人公」というように、キャラクターの性格を具体的に記載すると、聴き手がイメージしやすくなるので、おすすめです。
ボイスサンプルを録音するときのポイント
ボイスサンプル原稿の作り方が分かったところで、ボイスサンプルを録音するときのポイントや注意点についてご紹介していきます。
正しいアクセントをマスターする
アクセントとは単語の音の高低のことで、声優や俳優、ナレーターは、標準語アクセントをマスターしなければなりません。
関西弁や博多弁といった地方特有の方言を喋れる人は、キャラクターを演じる上で武器になりますが、まずは標準語アクセントに直す必要があります。
また、首都圏出身の人も同じように、定められた標準語アクセントを覚えるようにしましょう。
自己紹介パートも気を抜かない
ボイスサンプルを聴いた時に、最初に来る 自己紹介パートはかなり重要です。セリフやナレーションを意識し過ぎて、自己紹介で気が抜けてしまうことがないように、注意しましょう。
自己紹介パートでは、明るく丁寧に自分の名前を言うのがポイントです。自分の素の声がどんな声なのかをアピールします。
キャラクターを細かく設定する
キャラクター設定を細く作り込むことで、セリフに深みが出ます。細かいキャラクター設定を作成すれば、話しかけている相手との距離感や感情の描写などがイメージしやすくなり、演技もリアルになります。
リアルな演技ができるようになるためには、キャラクターの性格や感情の理解はもちろん、そのシーンを鮮明にイメージすることが重要です。
ブレスするごとに芝居を変える
長いセリフを演じるとき、同じようなセリフ回しになってしまうと、聴き手を退屈させてしまいます。
プロの声優は、セリフの合間にブレスをする度に芝居を変えているので、飽きを感じさせません。たとえ短いセリフでも、連続して同じ表現を使わないようにしています。
これを意識することによって、演技のスキルを高い表現力をアピールすることが可能です。1行ごとに芝居を変えることを意識して練習してみましょう。
セリフの合間で芝居を切り替える
ボイスサンプルでは2〜3分ほどの短い時間の中で、様々なキャラクターを演じる必要があるので、セリフの合間でしっかりと切り替えることが重要です。
セリフの合間は3~4秒ほど間をとっても問題はないので、その間に次のキャラクターを演じられるよう気持ちを切り替えましょう。
1番目のセリフと2番目のセリフの切り替えは、特に大事になります。この切り替えが上手くできると、聴き手に切り替えがしっかりできて、演技レベルが高いという印象を与えることができます。
反対に、最初と2番目のキャラの切り替えが上手くいかないと、聴き手に芝居が上手だという印象が与えられず、最後まで聴いてもらえない可能性があります。
リップノイズに気をつける
リップノイズとは、唇や口内で発生する音で、マイクに入ってしまうと雑音になってしまいます。唇の乾燥や、唾液量が多いといったことが主な原因です。
リップノイズを防ぐためには、適度に口内の潤いを保つようにしましょう。声優や俳優、ナレーターを目指すのであれば、唇や口内の環境を整えることも大事です。
ボイスサンプルを録音する場所
ボイスサンプルは自宅やスタジオで録音できます。
自宅でボイスサンプルを録音する場合、機材を全て自分で用意しないといけないのでハードルはぐっと高くなりますが、スタジオでボイスサンプルを録音するのであれば、きちんとした機材を使いプロの手によって録音することが可能です。
スタジオ
よりよい環境とプロの手で録音してほしいのであれば、迷わずスタジオで録音しましょう。
スタジオには音声収録に最適なマイクが用意されており、プロの手によって完成度の高いボイスサンプルに仕上げてもらえます。
スタジオによっては有料でボイスサンプルにBGMも付けてもらえるので、聞く側も飽きにくいボイスサンプルを作ることができます。
「遠方に住んでいてスタジオまで足を運ぶのが難しい」という場合もありますよね。
その場合は自宅で録音したボイスサンプルの音声データを送ると、リップノイズの除去や音割れの修正などをしてくれるサービスもあるのでそちらをオススメします。
自宅
自宅で録音する場合にはパソコンと機材が必要になります。
1から揃えるのはお金も掛かりますし、周りのノイズ対策や部屋の音の響きやすさなど様々なことを考慮しなければなりません。
機材に関しても、ボイスサンプルを録音する練習としてスマホの録音アプリなどを使用する分には問題ありませんが、オーディションなどで使う大切なボイスサンプルはきちんとした機材で録音するに越したことはありません。
また、場所や機材にこだわるのも大切ですが、もっと重要なのは「プロの声優としての実力」をつけることです。
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自宅で録音する時に必要な機材
自宅で録音する時に必要な機材は、ヘッドホン・マイク・マイクスタンド・オーディオインターフェース・録音ソフトの5つです。
録音ソフトはパソコンにインストールして使うので、パソコンを持っていない方はパソコンも用意する必要があります。
ヘッドホン
ヘッドホンは自分の録音した声を確認するために必要になります。
ヘッドホンは『モニターヘッドホン』を用意できるとよいです。
モニターヘッドホンとは音響のプロが使用するヘッドホンで、普通のヘッドホンよりも音が録音した通りに聞こえます。
普通のヘッドホンは、音がより良く聞こえるように設計されているため、自分の本来の声を確かめたい場合はモニターヘッドホンを用意しましょう。
マイク
マイクは大きく2つに分けると『ダイナミックマイク』と『コンデンサーマイク』があります。
ダイナミックマイクは耐久性に優れ、ノイズを拾いにくいですが、コンデンサーマイクに比べ録音した時の音質は劣ります。
一方コンデンサーマイクは、繊細で湿気にも弱く、ノイズも拾いやすいので取り扱いの難しいマイクですが、録音した時の音質はかなり良いものになります。
マイク単体だけ購入しても録音はできませんので、マイク本体の他にマイクスタンドやマイクケーブル、リップノイズを防ぐポップガードも一緒に購入する必要があります。
録音ソフト
録音ソフトは様々なものがありますが、スタジオでも多く使われている『PRO TOOLS』がオススメです。
こちらは有料版と無料版がありますが、無料版でも十分な性能を発揮するので無料版をパソコンにダウンロードしましょう。
オーディオインターフェース
オーディオインターフェースとは、マイクに入った音をパソコンに録音するために使います。
オーディオインターフェースはノイズを除去し音質を良くしてくれる機材なので、自宅でボイスサンプルを録音する際には必ず用意しましょう。
ボイスサンプルはただ闇雲に録れば良いわけではなく、自分の実力を魅せるためのものでとても大切です。
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声優にとって録音環境は重要
オーディションで使うボイスサンプルの作り方を解説しましたが、声優を目指すには録音環境はかなり重要になります。
自宅でボイスサンプルを録音しようとすると、機材にお金が掛かってしまい、理想的ではない録音環境で録音し、慣れない編集まで自分一人でやらなければなりません。
アミューズメントメディア総合学院であれば、整った録音環境と高性能な機材でボイスサンプルを録音することができます。
また、発声の基礎や表現の基礎、朗読、演技基礎など、ボイスサンプルを作るにあたって欠かせない技術を学ぶことができます。
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