歌が上手い人の特徴として、表現力の高さは重要なポイントになります。歌の表現力というのは天性のものではなく、テクニックとして身につけられるものです。
そのため、「初心者なので難しそう」「音痴だから表現力まで出せない」と言って、悩む必要はありません。
今回の記事では、歌の表現力を上げたい方のために、簡単に改善できるボイストレーニング(ボイトレ)の方法をご紹介します。また、歌の表現力の高い人の特徴も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
歌の表現力が高い人の特徴
カラオケやライブに行っても、聴き手が惚れぼれするような歌い方をする人はいますよね。
その場にいる人の心を掴むような表現の仕方をしているのを見ると、「自分も上手くなりたい」という思いが出てくるのではないでしょうか?
ここでは歌の表現力が高い人の要素を、それぞれ5つのポイントに分けて解説します。
基本的な技術がある
歌の表現力が高い人は、基本的な歌唱テクニックの知識が身についています。音程の取り方や息継ぎのタイミングなど計算して歌わなければ、たとえ感情を入れたとしても上手く聴こえません。
歌唱技術の基本として以下のようなテクニックが挙げられます。
歌唱技術のテクニック | |
---|---|
ビブラート | 声を震わせるように歌う |
こぶし | 語尾の母音の余韻で声を震わせる |
しゃくり | 低い音から元の音へとなめらかに歌う |
ロングトーン | 一つの音に対して長く息を吐き出し発声する |
タングトリル | 巻き舌で歌う |
これ以外にもたくさんありますが、歌唱技術のテクニックを身につけておけば、どのような歌でも歌いこなせるようになります。
【歌唱力UP】ビブラートの出し方を解説|出せない原因や解決方法も
歌詞を理解している
歌の表現力を高めるためには、歌詞を理解しているのが大前提です。歌詞の意味を理解せずに歌うと、どこで感情を込めれば良いのかわからず、ただ歌詞を追って歌っているだけになります。
「登場人物はどんな人なのか」「年齢は?」「どんなシチュエーション?」など、1フレーズでどんな意味が込められているのか、細かい部分までしっかり読み取りましょう。
歌詞の内容を理解すれば感情移入がしやすくなり、深みのある表現ができるようになるはずです。
ただし、歌詞は作った本人しか理解できないような難しい表現をしているケースがあります。
その場合は、「同じ言葉を繰り返しているワードがあるか」ということを考えるのが大切になってきます。作詞家は同じ言葉を繰り返すことで、何かを揶揄していることが多いです。
意味が理解できなくても、言いたいことは見えてきますよ。
抑揚をつけている
聴き手が上手いと感じやすいのは、盛り上がる箇所に抑揚をつけているかです。抑揚は表現力の中でも比較的わかりやすく、歌が上手く聴こえます。
心の動きに合わせて抑揚をつけることで、歌詞が伝わりやすくなります。
ただし、こちらも歌詞を理解していなければ、どこで強弱をつけるのか判断できません。
歌い出しは少し控えめにし、サビで強くするのが歌の表現力の基本となります。聴き手に飽きさせないためにも、メリハリのある歌い方は大切です。
自分に自信がある
人気の歌手の歌い方を見ると、自信満々に歌っていますよね。自信の表れは歌詞にも説得力を与えます。
しかし、歌唱技術がなければ「歌が上手く歌えなかったらどうしよう」など、自分に自信が持てません。不安な気持ちで歌うと、そのまま聴いている人にも伝わります。
テクニックを身につけておけば自信にもつながり、相手に響く歌い方ができるでしょう。
歌の表現力がない人の特徴
反対に歌の表現力がない人の特徴を3つ見ていきましょう。誰かが歌っているときに「歌は上手いのに、なぜか魅力的ではない」と感じたら、もしかしたら表現力が足りていないのかもしれません。
表情の変化がない
表情の変化がないと相手の心に響かせられません。いくら歌唱力が高くても本当に伝えたいことがわからず、ただ淡々と歌っているように見えてしまいます。
顔の表情と心の動きは連動しているため、自分がどんな顔で歌っているのかの練習が必要です。
動きが少ない
こちらも顔の表情と同様で、リズムに合わせた動きをしていない方は、歌の表現力が高いとは言えません。
聴き手も一緒に曲に合わせてリズムを取りたいのに、歌っている本人が棒立ちだったらどうでしょう。
そうなると聴き手の気持ちが冷めてしまうことが考えられます。
歌詞の内容が入っていない
歌のオーディションなどでも審査員にチェックされるポイントは「歌詞を理解しているか」です。
同じ歌唱力の人たちが集まったとしても、歌詞のストーリーを理解していなければ歌があまり上手ではないと見なされてしまいます。
それほど歌詞を理解することは、「一番歌の表現力を高める」と言っても良いくらい重要なことです。
歌の表現力をつける5つのテクニック
早速、歌の表現力を身につけるコツをご紹介します。
ここでは以下のポイントを詳しくまとめているので参考にしてください。
・表情豊かにする
・声に強弱をつける
・歌唱表現を身につける
・感情を入れて歌う
方法①歌詞を何度も朗読する
音楽に合わせて歌う前に歌詞の言葉を書き出し、何度も音読して表現力を鍛えるのがおすすめです。
理由としては最初から歌うと、どうしても「音程や息継ぎなどのテクニックができているか」といったことを意識してしまいます。
歌詞の内容に集中できなくなるので、歌詞をノートに書いてから音読するようにしましょう。歌詞の背景がある程度イメージできるようになったら、そこで初めてメロディーに乗せて歌います。
客観的に聴けるように、ボイスレコーダーなどで録音しておくと良いでしょう。
また、歌詞の意味を理解するためには、時間をかけて具体的な場所や人物像を全体的にイメージするのが大切です。
方法②表情豊かにする
あなたが自分の気持ちを顔に出さない人であれば、表情を豊かにする訓練が必要です。無表情だと相手があなたの感情を読み取れず、不安な気持ちになってしまいます。
いくら歌声が素敵でも表現力が乏しければ上手く聴こえません。ただ、あえて無表情で歌う表現方法もありますが、それは元々表情豊かにできる人が行うとギャップが生まれ、より効果的に見えるからです。
たとえば、悲しい歌をわざと明るく歌うテクニックもありますが、まずは悲しみをストレートな気持ちで伝えるようにしてください。
自分がどのような表情で歌っているかは、ビデオカメラやスマートフォンで撮影して確認しましょう。
方法③声に強弱をつける
次に、強調したいところや想いを伝えたいところは強めに歌い、悲しさや儚さを伝えたいところは弱く歌うといったテクニックをご紹介します。
一番曲が盛り上がるところなのに、メリハリがないと盛り上がりきれず、不完全燃焼になってしまいかねません。
たとえば、曲が盛り上がる前に一旦声量を下げ、聴き手に違和感を与えて意識を向かせます。聴き手が歌に注目しているとき、声量を大きくすることで曲が盛り上がって感動を与えられるはずです。
人は変化を感じたときに心が動くものなので、抑揚テクニックを身につけることで人々に強い印象を与えられるでしょう。
方法④感情を入れて歌う
ギターの弾き語りを聴くと分かりますが、感情移入して歌うことで自然と人の心に強く突き刺さります。
まずは歌の表現力が高いアーティストの真似をしてみましょう。どの部分でどのような歌い方をしているかや、感情の入れ方などを研究してみるのが大切です。
徹底的にプロの真似をしてうまく自分のものにすれば、いつの間にか歌の表現力がアップしているはずです。
ただし、特定のアーティストだけではなく、複数のアーティストを比較することで、自分にあった表現方法が見つかるでしょう。
方法⑤ボイトレを行う
ここまで歌の表現力の方法を段階を踏んで紹介しましたが、じつはボイトレが一番難しいと感じる方も少なくありません。
特にプロとして今後活動したい方は、技術力や基本的なボイトレの知識を知っておく必要があります。
プロの歌手になるためには近道せずにコツコツと地道に訓練を行いましょう。代表的なボイトレの方法は以下の通りです。
基本的なボイトレ方法 | |
---|---|
タングトリル | 1.上の歯に舌をあてて「ラ行」を発声する 2.「とぅら・とぅり・とぅる・とぅれ・とぅろ」を発声する |
リップロール | 1.息を吐きながら唇を「プルプル」と振動させる 2.高音と低音で息を吹きながら繰り返す |
ロングプレス | 1.腹式呼吸で息を吸い、上下の歯の隙間に息をあてる 2.息はできるだけ長く細く吐く |
特に喉の開きや声の安定感が重要なポイントになるため、ボイトレで鍛えましょう。歌の技術を習得すれば、思い通りに難なく歌えるようになります。
下記でもボイトレ方法を詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
ボイトレは自宅なら無料でできる!正しい基礎練習でボーカル力を高めよう
歌の表現力はボイストレーニングから
人から「歌が上手いね!」と言われると、誰でも嬉しい気持ちになりますよね。歌の歌唱力を上達させるには、上記でも紹介したようにボイストレーニングを行うことが大事なポイントになります。
そのためには、専門学校やスクールでプロのボイストレーナーからボイトレを受けるのも一つの手です。
専門学校ではボイトレだけではなく、どうやって自分の気持ちを歌にして出すのかの訓練も行います。
想いを込めて歌えるようになれば、何を言いたいのかが伝わり、きっと盛り上がること間違いなしですよ。
まとめ:歌の表現力を高めて人に感動を与えよう
音域が広がったわけではないのに、周囲から歌が上手くなったと言われるようになったら、歌の表現力が高まったのかもしれません。
ただし、表現力は目で見たり耳で聞いたりしても、すぐにわかるものではありません。さらに、知識もなく独学でボイトレをすると変なクセがつくので注意が必要です。
本格的に歌の表現力を身につけたい方は、プロの講師に学びましょう。
アミューズメントメディア総合学院(AMG)声優学科では、在学中からプロの現場を経験できるカリキュラムがあります。
「昼間部」「週5日」「2年制」といったコースがあり、自分にあった選択肢を選ぶことができます。
歌の表現力を高めるための「表現基礎教室」や「ボーカルレッスン」もあり、歌うことの楽しさや人に伝えることの大切さを学べるでしょう。
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