「声を出しにくい」「声が枯れやすい」などのお悩みの原因は、喉声かもしれません。
喉声は誤った発声方法なので、続けていると声帯に大きなダメージを与えてしまいます。
この記事では、自分が喉声かどうかのセルフチェックや、喉声の原因と改善策について紹介します。
喉声を改善して、通りやすく美しい声を目指しましょう。
声が出しにくいのは喉声が原因かも
「なんとなく喉がつまって声が出しにくい・・・」
その悩みの原因は、喉声かもしれません。
喉声とは喉に余計な力が入り、喉を締めながら出す声のことです。
特に、歌で高い音程を出そうとするほど、喉が締まりがちになります。
喉声では、声がこもったり苦しく感じたりと、思うように発声できません。
喉声を続けていると声帯へのダメージが大きくなり、ひどいと声帯結節や声帯ポリープといって声帯にこぶができる病気になるリスクがあります。
自分は喉声かも?と思ったら、すぐに改善するのがおすすめです。
喉声セルフチェック
喉声をすぐに改善した方が良いと言っても、自分が喉声かどうかはっきり分からない人も多いかと思います。
そこで、喉声セルフチェックで自分が喉声なのかを確認しましょう。
- 声がこもる
- 高音が出しにくい
- 声がすぐ枯れる
【喉声セルフチェック】
1つでも当てはまると、喉声になっている可能性が高いです。
それぞれのチェック項目について、解説していきます。
声がこもる
声が通らなかったり、会話中に人から聞き返されたりすることはありませんか?
喉が締まっていると、声がこもって聞き取りづらくなります。
声がこもる原因は5つ!通りにくい人の特徴や改善するトレーニング方法を解説
高音が出しにくい
歌っている時に高音を出そうとすると、裏返ったりかすれたりする人は要注意。
喉声になっているかもしれません。
高音が出しにくい原因には、他にも「息の量を調整しきれていない」「体がうまく使えていない」などがあります。
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高音が裏返る原因と改善方法について解説!ミックスボイスで表現力アップ(4月作成「高音 裏返る」)
声がすぐ枯れる
声がすぐに枯れてしまう原因の1つに、喉声が挙げられます。
喉に余計な力が入ったまま声を出すと、声帯周りが圧迫されます。
これでは大きな負荷がかかり、声が枯れやすくなってしまうのです。
喉声になってしまう4つの原因
セルフチェックに当てはまった人は、喉声の改善をしましょう。
喉声を改善する方法の前に、喉声になってしまう原因を解説します。
原因をしっかり理解すれば、改善する時に何を意識すれば良いかが分かります。
喉が開いていない
喉に余計な力が入り、うまく開いていないと喉声になります。
喉を開くには、力を抜いて柔らかくリラックスさせましょう。
舌に余計な力が入っている
舌の根元に余計な力が入ると、真下にある咽頭の動きも悪くなります。
咽頭とは声帯がある器官のこと。
つまり、舌の動きは声帯の動きに影響を与えるということです。
姿勢が悪い
姿勢が悪いと、体のどこかが力んでいる状態になります。
体が力むと声帯や息のコントロールがしにくくなり、喉声になってしまいます。
喉声を改善して正しく発声するためには、正しい姿勢が大切です。
正しい呼吸法ができていない
正しい呼吸法ができていないと十分に空気を吸い込めず、息がコントロールできなくなります。
息がコントロールできない状態で無理やり発声しようとすると、喉に力が入って負担がかかってしまいます。
腹式呼吸を身に付けて、正しく発声できるようにしましょう。
喉声を改善するための方法
ここまで、喉声になってしまう4つの原因を解説しました。
ここからは、原因ごとに喉声を改善するための方法を紹介します。
- 喉が開いていない→あくびのように喉を開く
- 舌に余計な力が入っている→ストレッチで舌の力を抜く
- 姿勢が悪い→正しい姿勢を覚える
- 正しい呼吸法ができていない→腹式呼吸を身に付ける
あくびのように喉を開く
喉を開くとは、どのような感覚なのか分からないという人も多いかと思います。
よく言われるのは、あくびをするイメージで喉を開く方法です。
あくびをする時の、上あごが上がって喉の奥がよく見える状態をイメージしてください。
それでも分かりにくい場合は、次の方法だと簡単に喉を開くことができます。
- 口を「ウ」の形にする
- 息を大きく吸う
- 喉の形をそのままにして「オー」と発声する
【喉を開く方法】
ストレッチで舌の力を抜く
発声する前に舌のストレッチをすると、舌がリラックスして声帯も動きやすくなります。
舌のストレッチの方法は、次の通りです。
鏡で動きを確認しながらやると、効果が出やすいでしょう。
- 舌を思い切り右に出して、舌の左の付け根を伸ばす
- 同じように、反対側に舌を出す
- 左右5回ほど繰り返す。呼吸を止めずにリラックスした状態で!
【舌の力を抜くストレッチ】
正しい姿勢を覚える
発声する時は、正しい姿勢を意識します。
- 軽く胸を張って背筋を伸ばす
- 肩周りの力を抜く
- 上半身が安定するように足を開く(肩幅程度)
- 軽くあごを引く
【発声の正しい姿勢】
慣れないうちは、だんだん姿勢が崩れていってしまいがちです。
日頃から姿勢を意識すれば、そのうち意識しなくても自然に正しい姿勢をとれるようになります。
腹式呼吸を身に付ける
腹式呼吸で十分に息を吸って吐くことで、自然に安定した声を出せるようになります。
腹式呼吸は、次のような方法で行います。
- 仰向けに寝る
- お腹をへこませながら息を吐ききる
- 息を吐ききると自然に息が吸え、お腹が膨らむのを感じる
【腹式呼吸】
仰向けの状態で腹式呼吸の感覚を掴んだら、今度は立ったまま腹式呼吸ができるように練習しましょう。
喉声の改善のために習慣にしたい発声練習
最後に、喉声の改善のために習慣にしたい発声練習を2つ紹介します。
どちらも手軽にできる発声練習です。
空いた時間などで行うと自然と正しい発声方法が身に付き、喉声も改善できるでしょう。
リップロール
リップロールは、口を閉じた状態で息を吐き出し、唇を震わせます。
「声帯をリラックスさせる」「息の量を一定にする」ための発声練習です。
- 唇をリラックスさせた状態で口を閉じる
- 鼻から息を吸い、口を閉じたまま息を吐き出す
- 唇がプルプルと振動したら成功
- できるだけ長続きするように息の量をコントロールする
【リップロール】
タングトリル
タングトリルとは、巻き舌のことです。
「舌を柔らかくし、声を通りやすくする」ための発声練習です。
- 舌を前歯の裏に軽くつける
- 吐き出す息の勢いで、「トゥルルル」と音を出す
【タングトリル】
その他、正しく発声するための練習方法を紹介しているので、こちらの記事もぜひご覧ください。
発声練習の手順を解説!声優を目指す方必見のボイストレーニング
まとめ
声が出しにくいと感じたら、喉声を疑いましょう。
喉声の原因には「喉が締まっている」「姿勢が悪い」など、さまざまなものがあります。
1つずつ問題を解決していくことで、喉声の改善につながるでしょう。
リップロールやタングトリルなど、手軽に喉声を改善できる発声練習を習慣にするのもおすすめです。
自力で喉声を改善しようと努力するのは素晴らしいことですが、「なかなか成果を感じられない」「書いてある通りに発声できているか不安」という人もいるかと思います。
正しい発声方法を身に付けて喉声を改善したい人は、プロに指導してもらうのが一番です。
アミューズメントメディア総合学院の声優学科では、プロの声優から発声の基礎を教わります。
将来声の仕事がしたい人は、一度オープンキャンパスに参加して、どんなレッスンが受けられるのか確認してみてはいかがでしょうか。
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