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柳葉あきら先生特別講義を行ないました!

■マンガは読者とのコミュニケーション

「今日は特別講義ということで、みなさんもいつもと違う特別な自分になってみましょう。」

柳葉先生と野口学院長がデモンストレーション

そのひと言で講義は始まりました。
柳葉先生は学生たちに語りかけます。
「まずはみんなで挨拶をしてみましょう。すごく会いたかった人が自分の前に現れた時のことを想像してみてください。その気持ちを最大限まで上げて・・・はい、どうぞ!」と、音楽のタクトを振るようなゼスチュアを交えて学生へ呼びかけます。

「こんにちは!」と学生たちは元気よく挨拶。

次に先生は続けます。
「今度は、あまり会いたくなかった人が現れてしまったとします。またその気持ちを最大限まで上げて・・・はい、どうぞ!」

「・・・こんにちは。」と、今度は学生たちが小さな声でうつむきながら挨拶をします。

一風変わった講義の導入ですが、これはマンガの考え方を知ってもらうためのもの。
マンガには登場するキャラクターがいて、そのキャラクターには感情があります。その感情を、「キャラクターAの行動(会話も)→キャラクターBの反応→Aの行動→Bの反応・・・」という形で交互に積み上げていくことで、作品の「雰囲気」を表現することができます。

マンガに大切なのは、実はこの「雰囲気」。最初のページを開いた瞬間から「こんなマンガだよ」と読者に語りかける雰囲気を作れることが大切です。
作品の冒頭で、作者が読者に感じてほしい空気感を表現し、それに対して読者が興味を持ったり共感したりする。こうして、作者と読者がコミュニケーション持つことがマンガの大事な要素だと、この講義で教えていただきました。

柳葉先生:「同じ『こんにちは』という挨拶1つでも、とてもたくさんの情報量が込められていることがわかりましたね。これと一緒で、マンガにもストーリーの本線だけでない『雰囲気』を含めると大変な情報量が込められています。マンガ=読者とのコミュニケーションだと思ってください。」

また、先生は「ドラマ」という単語に「葛藤」という訳し方があることも教えてくださいました。登場人物の気持ちが交わり、もつれあいながら進むものこそドラマで、そこには喜びや戸惑いなど、さまざまな感情が交錯します。

特別講義の様子

この日は1年生を対象とした講義ですが、その前週に行われた2年生を対象とした講義の際に出された課題を見せていただきながら、「雰囲気」のつかみ方を教わりました。
その課題とは、9ページ中後ろ6ページはセリフを一切省いた作品を提出すること。

1つ上の先輩たちの実例をもとに、セリフを使わずにアクションとリアクションでいかにコミュニケーションを表現するかを解説してくださいました。

2年生の課題作品(一部抜粋)

■「デビューできるかどうか」の考え方

柳葉先生:「マンガ家になるために必要な要素はいくつかあると思いますが、「絵」と「ストーリー」と「営業力」の3つを挙げてみます。例えば、その3つの要素を足して10を超えるとデビューできる、という基準だとしましょう。「ストーリー」にあまり自信なくて1でも、「絵」が飛びぬけて上手なので8とか9、そして営業ができて、足して10を超えるとデビューできると考えてみます。
わたしの場合、「運」という要素があって、これが8くらいあった。ちょっとだけ「絵」の要素がありましたけど(笑)、でもほとんど「運」でデビューしたので、「絵」も「ストーリー」もデビューしてから色々勉強しなくてはいけなかった。結局はどれも必要になるんですが、デビューするときは、どの要素を強みにするか、自分をプロデュースすることが大事だと思います。
ちなみに、「営業力」とは自分で企画を立てて実現できる、編集部に売り込んだりする力のことで、これもマンガ家にとってすごく大切なことですよ。」

特別講義の様子

1年生も自分のマンガ原稿が完成に近づき、持ち込みや投稿を控えて、どうやったら自分を売り込めるか考えている時期です。どの学生も、しきりに頷いて聴いていました。

ただ、同じデビューでも、マンガ雑誌とそれ以外の週刊誌などには違いがあります。週刊誌のマンガコーナーなどでは、投稿された時点での作品の完成度が高いものが求められます。でもマンガ雑誌では、今後もその雑誌で成長していけるような、「将来性」と「オリジナリティ」のある人を選ぶ傾向にあるというお話をしてくださいました。

学生にとっては、「将来性」や「オリジナリティ」も普段から考えることの多いテーマですが、なかなか答えが出ません。では、柳葉先生が考える「将来性」「オリジナリティ」とは具体的にどういうことなのか―。

柳葉先生:「オリジナリティは、全体のうち20%あるかどうかだと思います。抵抗感なく読める、共感を持てる部分が結構大事なことで、それが80%。残りの20%がオリジナリティで、それをどうやって引き出すかが大事です。そして、オリジナリティを引き出して磨いていけるかどうかが、将来性につながります。」

自分のオリジナリティを引き出すにはどうしたら良いのか、とても悩みます。悩んだときには「自分は何が得意か」「自分には何ができるか」を考えがちですが、実は「自分には何ができないか」を考えることでオリジナリティは見えて来るというアドバイスをいただきました。

感情の表現方法の練習から始まった、今までに体験したことがない特別講義。学生たちにとって、大変刺激的な1日となりました。柳葉先生ありがとうございました!

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