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プロダクション I.G中武哲也さん特別講義を開催しました

AMG卒業生で、現在はプロダクション I.Gにてアニメ『戦国BASARA』シリーズや『君に届け』、この秋注目の話題作『ギルティクラウン』などのプロデューサーとして活躍する中武哲也さんにお越しいただき、特別講義を行いました。

プロダクション I.Gより、中武哲也さん(左)
同社企画室の郡司幹雄さん(右)

かつては同じ教室で学び、現在ではアニメーション業界で大活躍する先輩となった中武さん。持ち前の明るいキャラクターで学生たちに親近感を感じさせながらも、ご自身の学生時代のお話や、アニメーション業界の最前線のお話など、大変ためになる講義をして下さいました。

また、この日はプロダクション I.G 企画室の郡司幹雄さんもお越しくださり、講義の司会進行とインタビュアーを務めてくださいました。これまで社内で何人ものクリエイターやスタッフを見てきた郡司さんからは、アニメ制作会社ならではのお話をしていただくなど、学生たちも大変興味深く聞き入っていました。

こちらではその一部をご紹介します。

■中武さんはなぜアニメーション業界を目指したのですか?

2000年3月にAMGを卒業した中武哲也さん

もともと、「映像」という分野に大変興味を持っていました。最近では『REDLINE』という作品や『キル・ビル Vol.1』のアニメパートのお仕事をされていた石井克人さんという監督が私が若かりし頃に作っていたTVCMに惹かれるものがあったのです。そんな中「自分も石井さんみたいな感性的な作品がつくってみたい」と思うようになり、結果アニメーション業界に飛び込みました。

幸運にも、アニメーション業界に入って数年すると、その憧れの石井さんと一緒に仕事をする機会が訪れたのです。田舎を出てきて本当によかったな、と思える嬉しい仕事でした。

■中武さんは学生時代、どんな生活を送っていましたか?

私は当時、新聞奨学生をやりながら学院に通っていましたので、毎朝3時くらいに起床する毎日でした。
新聞配達を終えてから学校へ行き、授業を受けて帰宅すると、今度は夕刊の配達があります。その後は集金に回っていたのですが、この経験を経て、いろいろなお宅を訪問することでコミュニケーション能力が多少磨かれたと思います。夜7時くらいに家に帰り、就寝の夜10時頃まで、共同制作の作業をやったり、アニメや映画を見て楽しんだり勉強したりする・・・。そんな毎日でした両立は大変でしたが、良い社会勉強をさせてもらっていた、今はそう思います。

■就職活動をしているとき、気を配っていたことはありますか?

立派に活躍する先輩のAMG在学当時のお話など、
学生たちも興味深く聞き入っています

一般でもそうですけどうちの会社で1番多い応募のパターンは、履歴書で応募してうまくいったら面接です。自分の面接の際は作品をお見せしてプレゼンテーションしました。

当時の僕もとても未熟者でして、作品も突っ込まれ放題(笑)。しかし、それでもめげずに作品の制作意図や、自分はどういう思いでこの作品を作ったのかなどをその時なりに真摯に語りました。語ったと思います。

あと、気を配っていた点としては履歴書の字を丁寧に書くことでした。
これは今の仕事にも通じるものがあるのですが、一生懸命にやったポイントというのは、なぜか人に伝わります。特段に達筆である必要もありませんが、字を綺麗に書こうという意図があって書いた字は、自ずと見る人に伝わるようで見てくださる方の気持ちを意識することが大切だと思います。

■中武さんは現在プロデューサーとしてご活躍されていますが、プロダクション I.Gに入社された当時は、どのようなセクションでお仕事をされていたのですか?

最初は制作進行をやっていました。制作進行を端的に説明すると、最初に決められた予算と納期の中で、最大限に良い作品を完成させられるよう走り回るお仕事です。
そのために自分でスケジュールを立てて、上手い絵描きさんや撮影してくださる人、色を塗ってくださる人達に仕事をお願いして、スケジュールに間に合うよう段取りを組み、その作戦を実行すべく人に働きかける仕事です。

そこでは各セクションの人たちと非常に密に情報を共有しますので、コミュニケーション能力が試され、また磨かれる仕事でもあります。最初はなかなかうまく行かないかも知れませんが、先ほども言ったように、人というのは「一生懸命がんばっている人」には比較的寛容なものです。
「こんなに一生懸命に走り回ってるんだから、自分もひと肌脱ぐか!」各セクションの人にそう思ってもらえれば、とても良い作品になると思いますよ!

■「コミュニケーション」というお話がありましたが、中武さん自身が仕事上のコミュニケーションを取る上で、何か気を配っていることや心がけていることはありますか?

できるだけ会話をする前に迷いを少なくするようにしています。
「この答えで行こう!」というのをある程度自分まとめてから、可能な限り自信があるように話すと、相手も納得してくれる確率が上がります。それでも上手くいかない時だって当然ありますけれど。。

■アニメ業界を目指している学生たちに、在学中にしておいた方が良いことなどがあれば教えてください。

母校の後輩たちに、在学中にして
おくべきことをアドバイスする中武さん

とてもシンプルなことです。皆さん、入学されてから共同制作をやってみて、アニメは1人では作れないということを痛感したと思います。
だからこそ、在学中に仲間を見つけてください!

学校ってすごいところで、特にAMGは、日本中から「何かを作りたい」という志を持った人が集るところです。素晴らしい人材との出会いは、将来仕事をしていく上で大変有効なネットワークになります。

皆さんは将来アニメ業界で活躍することを夢見ています。つまりこの教室は宝の山と言えるかも知れません!!
ライバルと呼べる仲間を見つけ、その繋がりを大切にして下さい。同じ業界に進めば、またいつか現場で仕事を共にすることがあるかと思います。私も業界でまた皆さんに会えるのを、楽しみに待っています。

そして最後に、司会進行とインタビュアーを務めてくださった郡司さんから、アニメ制作会社ならではのお話を聞かせていただきました。

【アニメーションクリエイターに必要なものは、「自炊」と「家計簿」!?】

学生さんからの質問で、よく「在学中に何をしておけばいいですか?」と聞かれることがあります。私は会社でいろいろなクリエイターの方々を見てきましたが、ある人は「自炊を覚えて」と言っていました。何もこれはふざけて言っているわけではなくて、しっかりした理由があります。

アニメーション制作の仕事は、締め切りを前にすると生活が不規則になりがちで、ジャンクフードばかり食べていたら体調を悪くしてしまいます。この業界、身体が資本なので体調管理という観点がまず一点目。

そして二点目は節約という観点です。
アニメーションの仕事は、スキルが習熟していくまでは決して賃金が高いとは言えません。自炊は最大の節約になります。仕事に慣れるまで大変かもしれませんが、新人のうちはしっかりと家計簿をつけることをオススメします。これが習慣化して、ウチの会社では新入社員ではない人でも家計簿をつけている社員が多いんですよ(笑)

「自炊」と「家計簿」、明日からでもできることなので、皆さんもぜひ今のうちからやってみてくださいね!

クリエイターとしての視点とはまた違った角度からのアドバイスに、学生たちも興味津々の様子でした。

プロダクション I.Gの最新作『ギルティクラウン』ではプロデューサーとして指揮をとる中武さん、インタビュアーを務めてくださった郡司さん。大変ご多忙の中お越しいただいたことに感謝するとともに、学生たちも偉大な功績を生み出し続けている先輩の姿を見て、さらに業界への挑戦の気持ちが高まった特別講義となりました。

◆   ◆   ◆   ◆   ◆

<中武哲也氏 プロフィール>
2000年3月にアミューズメントメディア総合学院を卒業後、株式会社プロダクション・アイジーに入社。制作進行を経て、現在はアニメーションプロデューサーを務める。プロデュース作品に『お伽草子』『シュヴァリエ』『東京マーブルチョコレート』『RD 潜脳調査室』『君に届け』シリーズやアニメ『戦国BASARA』シリーズなど。

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