「憧れの歌手のように、綺麗なホイッスルボイスを出せるようになりたい!」「ホイッスルボイスをマスターして、ボーカリストとしてレベルアップしたい!」という方も多いでしょう。
ホイッスルボイスは特殊な発声方法なので、習得するにはまず、発声の基礎を身につけている必要があります。
この記事では、ホイッスルボイスの特徴や種類、基本的な発声方法、練習時の注意点について解説します。
ホイッスルボイスとは?
「ホイッスルボイスってどんな声?」と聞かれて、自信をもって答えられるでしょうか。ホイッスルボイスの練習を始める前に、まず基礎知識を学んでいきましょう。
ホイッスルボイスってどんな声?
ホイッスルボイスは、超ハイトーンや超高音発声とも呼ばれ、人間が発声できる最も高い声を言えます。
歌声よりも奇声に近いような印象で、その高音が笛の音に聞こえることから、ホイッスルボイスと呼ばれるようになりました。
通常、声帯が震えることによって声が出るメカニズムで、高音になるほど声帯の振動回数は増えます。
しかし、ホイッスルボイスは声帯をほとんど振動させずに発声するので、基本的な発声方法を身につけた上級者向けのテクニックです。
ホイッスルボイスの種類
ホイッスルボイスには大きく分けて、構音型ホイッスルボイスと気流型ホイッスルボイスの2種類の発声方法が存在します。それぞれの特徴やそれらを使用する代表的な歌手・ボーカリストを見ていきましょう。
構音型ホイッスルボイス
構音型ホイッスルボイスは、クリーンな音のホイッスルボイスです。このテクニックを使う有名な歌手として、アリアナグランデさんやマライヤキャリーさんが挙げられます。
また、オペラ歌手なども、構音型ホイッスルボイスを使うことがあります。
このテクニックを習得するのはかなり難しいですが、マスターすればホイッスルボイスのロングトーンが可能になったり、大きな声量で安定して発声できるようになったりして、より迫力が出るようになります。
気流型ホイッスルボイス
一方、気流型ホイッスルボイスは、スクリーム(高音のデスボイス)のような音のホイッスルボイスです。
声帯をほぼ閉じた状態で発声をするため、構音型ホイッスルボイスと比べると、より笛に近い音に聞こえます。
気流型ホイッスルボイスを使用する有名なボーカリストとして、DIR EN GRAYの京さんが挙げられます。
気流型ホイッスルボイスは主に、メタルなどの音楽ジャンルで使われることが多く、落ち着いた雰囲気の曲にはあまりマッチしないでしょう。
気流型ホイッスルボイスの方が、発声のコツを比較的つかみやすいと言えますが、ロングトーンの発声や、大きな音量を出すのが難しいという特徴があります。
ホイッスルボイスの基本的な発声方法
ホイッスルボイスの特徴や種類について理解できたところで、ホイッスルボイスの基本的な発声方法について詳しくお話ししてきます。
ステップ1:声帯を閉める感覚をつかむ
ホイッスルボイスを習得するためにはまず、声帯閉鎖(声帯を閉めること)の感覚を身につけることが必要不可欠です。
しかし、声帯が閉まって状態がどんな感覚なのか分からないという方もいらっしゃるでしょう。声帯を閉める感覚が分からなければ、反対に開ける感覚を覚えてみましょう。
一番シンプルな方法は、ため息を吐くことです。身体の力を抜いて、ため息を吐いてみてください。喉の奥が開いている感覚が分かるでしょうか?
ため息が吐けたら、次は声帯が閉じていく感覚をつかむために、ため息を声帯でせき止めてみましょう。ため息を吐いている途中で息を止めたときの感覚が、声帯が閉まっている状態です。
もし、ため息を途中で止めるのが難しい場合は、「はぁ〜〜〜あっ」と、ため息の途中で声を出してもかまいません。声を出した状態で感覚がつかめたら、次第に声を出さなくても声帯閉鎖できるようにしていきましょう。
ステップ2:声帯をゆるやかに閉める感覚をつかむ
先ほどの、ため息の途中で吐く息を止める練習がマスターできたら、次は声帯をゆるやかに閉める感覚をつかめるようにしましょう。
ため息で吐いている息を、急に止めるのではなく、ゆっくりと吐く息の量を減らしていくイメージでやると、上手くいくはずです。
声帯や喉まわりに無駄な力が入っていると、声帯をゆるやかに閉めることが難しくなるので、力んでしまう人はリラックスする練習から始めましょう。
ステップ3:息を吸いながら発声する(呼気発声)
声帯閉鎖の感覚がつかめたら、ホイッスルボイスの発声を練習していきましょう。
ホイッスルボイスを習得するには、呼気発声という、息を吸いながら声を出す発声方法をマスターすることが必要です。
しゃっくりと同時に声が出てしまったときのような感覚をイメージすると、上手くいきやすいでしょう。息を吸う瞬間に声を出す練習を重ねてみてください。
ステップ4:息を吸いながら高い音を出す
呼気発声の感覚がつかめたら、息を吸いながら発声する音を徐々に高くしていきましょう。喉に痛みや違和感がある場合は決して無理をしてはいけません。
呼気発声で高音が出せるようになれば、ホイッスルボイスの原型ができたと言っても良いでしょう。
ここまでマスターできたら、声門(声帯の隙間)が閉まっているかを意識しましょう。
ステップ5:呼気発声の声門で高い音を出す
ステップ4の「ホイッスルボイスの原型」ができるようになったら、声門(声帯の隙間)が閉まっている状態を維持しながら、息を吐き、高音を出しましょう。
息を吐いているときに笛のような高音が出たら、ホイッスルボイスができています。
息を吐いている状態でも、声門(声帯の隙間)の閉まり方や、声帯の振動の仕方が、ステップ4と同じであるかを意識してください。
このとき、声門(声帯の隙間)が開いてしまう場合は、「ホイッスルボイスの原型」が身につくまで、ステップ1~ステップ4の工程を繰り返しましょう。練習を続けるうちに、閉塞感がなく高声が出せるようになるはずです。
ホイッスルボイスを練習する際の注意点
ホイッスルボイスを早く身につけたいからといって、無理して発声をしたり、毎日長時間練習をし続けたりすると、喉を痛める危険も。ホイッスルボイスを練習する際の注意点をお話しします。
練習は体調の良いときに行う
ホイッスルボイスの練習は、全体の体調や喉の調子が良いときに行うようにしましょう。
体調が悪く、身体がリラックスできない状態では、声門(声帯の隙間)を閉じるといった基本の動きの難易度も高くなります。
調子が悪いと感じたときは決して無理をしないようにして、体調が万全なときでも油断せず、声帯のストレッチなどの準備運動を行ってから練習しましょう。
喉の痛みを感じたら無理をしない
ホイッスルボイスはかなり特殊な発声方法なので、声帯に負担がかかります。そのため慣れないうちは練習中に喉を痛めてしまうことも少なくありません。
脱力や鼻腔共鳴などの基礎がしっかりできていれば、喉を痛めるリスクも少なくなりますが、それでも慣れない発声をし続けるのはリスキーであると言えます。
練習中に喉の痛みや違和感があった場合は、ただちに練習を中止し、喉が回復するまで待つようにしましょう。
長時間練習をし続けない
ホイッスルボイスで必要になる声帯の使い方は、喉に負担がかかるため、長時間の練習は禁物です。
早くホイッスルボイスを習得したくて、1日にたくさん練習したい気持ちも分かりますが、喉のパフォーマンスを見ながらケアすることも大事です。
1回の練習は5分を目安にして、短時間で集中して行うようにしましょう。
大きな声が出せる環境で練習する
ホイッスルボイスの練習では、高音が大きな音で出てしまうので、自宅で練習すると近所迷惑になってしまう可能性があります。
それに加えて、近所迷惑になることを気にながら、小さな声で練習をしても、十分な発声ができずに効率が悪くなります。また、声量を抑えようとして余計な力が入ってしまい、喉を痛めやすくなることも。
ホイッスルボイスの練習は、カラオケルームやスタジオなど、思いっきり大きな声が出せる環境で行った方が効率良くマスターできるはずです。
ホイッスルボイスを身につけたいなら、専門家の指導を受けるのも手
これまで、ホイッスルボイスの特徴や種類、基本的な発声方法、練習時の注意点について解説してきました。
ホイッスルボイスは特殊な発声テクニックなので、身につけるには、発声の基礎をしっかりとマスターしておく必要があります。発声の基礎ができていなければ、習得できないと言っても過言ではありません。
ホイッスルボイスを出せるようになりたいけど、基礎に不安があるという方は、専門学校やスクールに通って専門家から学ぶのも良いでしょう。
アミューズメントメディア総合学院の声優学科では、本格的なヴォイストレーニングやヴォーカルレッスンを受講できます。歌唱力を高めたい方はもちろん、声優アーティスト志望や、歌手志望の方もたくさん通われています。
アミューズメントメディア総合学院では、学内オーディションが開催され、70社以上のプロダクションから自由に受験できるので、本気でプロを目指す方にもおすすめです。
少しでも興味がある方は、ぜひ無料の資料請求やオープンキャンパスを利用されてはいかがでしょうか。
東京で声優を目指されている方は「アミューズメントメディア総合学院」で学びませんか?
東京のアミューズメントメディア総合学院の声優学科は、昨年200名を超えるの在校生がインターンシップによりプロの現場で仕事をし、業界進出希望者71.0%がプロダクションへ直接所属しています。 「アニメ系声優」「外画系声優」「ナレーター」「アナウンサー」等、充実した教育でデビュー後にプロとして活動を長く続けられる人材を育てます。ご興味がある方は以下のリンクをご覧ください。
監修・運営者情報
監修・運営者 | アミューズメントメディア総合学院 声優学科 |
---|---|
住所 | 東京都渋谷区東2-29-8 |
お問い合わせ | 0120-41-4600 |
詳しくはこちら | https://www.amgakuin.co.jp/contents/voice/ |