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「ハリウッドVFX 製作現場最新レポート」 特別セミナー開催

2009年7月7日(火)にゲームグラフィックデザイナー学科2年生を対象として、「映像ジャーナリスト 鍋 潤太郎氏」と「映像ライター・元北米CG プロデューサー 溝口 稔和氏」に特別セミナーを開講していただきました。
当日は、第一部 「キャリア・プランニング・セミナー」、第二部 「ハリウッドVFX 最新リポート」の二部構成にしてお話をしていただきました。

第一部 「CG 業界を目指す学生のためのキャリア・プランニング・セミナー」

溝口 稔和氏

第一部では、溝口氏が、米国でCGクリエイター・エンジニアの採用担当者であった時の経験を元にCGクリエイターになる為のテクニックや心構えを語っていただきました。
プロとして伸びていく映像クリエイターは、一概に映画をたくさん見ていて、たくさん観ると言う事は、映像技術・技法が見ることによって身につきます。これをインプットと呼び、映画を観て、たくさんのことをインプットしておけば、現場に出た時に、ディレクターやスーパーバイザーから、ここのシーンはあの映画のここの部分と同じような感じで制作して欲しいと言われたときに、すぐにアクションを返せるので有利だということです。逆に、インプットしてある情報が少ないと会話自体が成立しないので非常に困る事態になるそうです。なので、映像のプロとしての最低限の基盤は学生の間に築いておくと有利に働くようです。

さらに、採用担当者であった時の経験も一緒に語っていただきました。就職活動の際に制作するデモリールなどは、短編であってもきちんと作ることが大切です。起承転結の脚本があり、カメラワークあり、表現力あり・・・、短編と言えども様々な事をアピール出来るので積極的に作っていこうということでした。

インプットで得た知識をきちんとアウトプット出来るということが大切だということです。例えば、30本のデモリールが送られて来たら、10秒くらいしか見ない作品が大部分で、2~3本ほどしか最後まで見ないそうです。つまりはわずか10秒程度で不採用が決定してしまうという事です。どういうことかと言うと、10秒の間でオリジナリティが見えない作品は、見る人を惹きつける力がないという判断をされるそうです。これから、デモリールを作る人は、オリジナリティにあふれた作品制作を心掛ける必要がありそうですね。

第二部 「ハリウッドVFX 最新レポート」

鍋 潤太郎氏

第二部では、鍋氏が今までに携わってきた作品を元に、ハリウッドの最新VFXレポートを紹介していただきました。
ロサンゼルスに最近出来たラーメン屋の話から始まり、鍋氏の紹介と挟み、随所に笑いを交えつつ講演が始まりました。まずはロサンゼルスに本拠地を置く、VFX(視覚効果)の制作会社であるデジタル・ドメインを例に挙げて、ハリウッドでの仕事風景や、内情、日本との違いなどについて、1つ1つ丁寧に、且つ面白く紹介していただきました。

まず、日本とアメリカのプロダクションの違いから説明していただきました。日本では1人のアーティストが全て、もしくは大部分を制作してしまうのが一般的なのに対して、ハリウッドでは分業制を採用しているそうです。各分野のスペシャリストが作業を行うことで、よりクオリティが高い作品を制作することが可能になるとのこと。そして、分業制を行う上でのパイプラインも、実際のハリウッド映画を例に教えていただきました。
次に、ハリウッドで活躍する日本人クリエイターの方々のご紹介をしていただきました。実際に紹介していただいくと、ハリウッドで活躍している日本人が思いのほか多かったことについて、学生も純粋に驚いているようでした。しかも、ただの作業員ではなく、リーダー格の肩書きを持って御活躍している方も多いということも教えていただきました。

興味深かったのは、特殊メイク・アーティストをされている方で、今ハリウッドで最も注目されている分野だということでした。日本ではあまり馴染みが無いですが、3Dで人間などと制作する際には、実際に造型したものを横において制作をすると非常にリアルなモデルが制作出来るので、3D制作には今や欠かせない分野だということです。

特別セミナーの様子

最後に、ハリウッドにおけるVFXスタジオの仕事場はどのようになっているのかを、写真を交えて教えていただきました。今まで制作に携わったハリウッド映画に使用したミニチュアや写真が会社の至るところに展示されていたりして、会社の内部がすでにミュージアムのような状態でした。学生が純粋に驚きを示した部分としては、実際に作業を行うデスクが真っ暗で、ライト1つと、PCモニターの灯りのみで仕事をしている部分にも驚きを示していました。部屋全体が明るいと、色が見えにくいことが多々あるので部屋の電気を消して作業を行っているとの事でした。

また、質疑応答の時間では、ハリウッドでの就業時間の質問がでました。ハリウッドでは、毎日決まった時間労働を行い、残業が無い点が大きな違いだということでした。日本とは違い、アメリカでは社員と会社は対等の立場であるということが法律で定められているので、例え納期が差し迫っている状況であっても、自分の都合優先で良いということでした。しかし、良いことばかりではなく、いつ会社から解雇通知を言い渡させるか判らないので、毎日真剣に仕事に望む必要があるという事でした。社員は会社と対等である代わり、真面目に仕事をしないと即解雇となるところなど、流石はハリウッドと言ったところでしょうか?

短い時間ではありましたが、普段は聞くことが出来ないハリウッドの話など、学生も非常に真剣に聞き入っていたのが印象的でした。今回のセミナーをきっかけに、一人でも多くの学生が世界に羽ばたいてくれることを願っています。

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