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東まゆみ 先生

●デビューするまでの経緯を教えて下さい。

© 東まゆみ / マッグガーデン

© 東まゆみ / マッグガーデン

高校3年生になって、周りが就職やら進学やらあわただしくなって「自分どしよ…」って思ったとこからです。特にやりたい事もなかったし、目的がはっきりしていないのに進路を決められなくて。…で博打的に投稿しました(笑)。たしか海賊漫画だったと思います。
昔からファンタジーが好きで、どうせなら好きな漫画が載ってる雑誌に投稿してみようと思って、月刊少年ガンガンに投稿しました。初投稿です。この時の作品が佳作に入りました。 担当さんがついて1~2年は、ネームを見せてボツでっていうのを繰り返してました。その間はバイト生活です。でもこのままじゃ同じ事の繰り返しだなと思い、Gファンタジーとギャグ王という雑誌に投稿しました。 ギャグ王で佳作に入り(Gファンは最終選考かな?)デビューに向けて頑張っていたときに出会った担当さんが、今も私を支えてくださっているコミックブレイドの飯田さんです。とにかく厳しくて駄目なところとか悪癖とかビシビシ言ってくれて、それが私にはすごく刺激にもなりましたし、成長もできました。

で、ギャグ王で読者の投票で連載が決まる選手権みたいなので、連載 & デビューをしました。色々ネームも編集部の選考会に出して、連載はとれなかったけど読み切りと原作付き読み切りをいただいて、なんとか動き出したかなって時に担当さんから洗礼(笑)「今年中に連載できなかったら他(他の出版社)に行った方がいいですよ。」と。キツかったです。自分では良くなってきたけど、第三者から見たら全然駄目だったわけですよ。ただただ悔しかったから頑張りました。ゲームの4コマやアンソロジーとかなんでもやれる事は食いつきました。知らなくても「やります!」で、後から急いでゲームを買うみたいな(笑)同人誌も自分を知ってもらうために始めました。

で、当時発売した「ヴァンパイアセイヴァー」のコミカライズ連載をいただけて、ガンガン本誌でオリジナルと「スターオーシャンセカンドストーリィ」のコミカライズ連載をいただきました。この二つの連載は担当さんが違うのですが、飯田さんは編集長だったので結局色々頼りました(笑)。


●マンガのアイディアはキャラクターから考えますか、ストーリーから考えますか?
またそれは、どのようなときに考えますか?


臨機応変多岐様々。ストーリーが先に思いつく事もあればキャラクターが先の事もあります。キャラクターはちょこちょこメモってあるので、長い連載の場合おおまかなストーリーが出来ていてそこに合いそうなキャラクターを配置して行くと。
ストーリーはやる気を出して机に向かうとできません(笑)担当さんと何時間かあーだこーだ話しているうちに、どんどん浮かんでくると。あとは作画中とか、トイレ出た瞬間とか。
あとは、新しいものに触れた時(映画、本、音楽、ゲーム等)「こんな話描いてみたい!!!」って触発されたりします。

●アシスタントをされたことはありますか?
アシスタントをされて良かった点は、どのようなところですか?


アシスタントはデビュー前に天野こずえ先生のところにヘルプで最初入りました。で、その後5~6回呼んでいただきました。
良かった事は、他の人、しかもプロの生原稿が見れること。「おおこうやるのか!!」的な発見も、作業工程もすべてが勉強になるので、漫画家を目指す人は経験した方が良いと思います。
シビアなことを言えば、漫画を描く作業といっても共同生活なので、他人と一緒にいられない子には難しいかもしれません。絵を描く人間って内向的で人付き合いが苦手な子が多いんです。私もそうでしたから。でもお金をもらって仕事できているので頑張って自分を変えないと。
それから、技術は先輩アシさんから盗んでいかないと。とにかく日々練習です!!プロになってもそれはおんなじなのです!

●1日のサイクル、1ヶ月のサイクルを教えてください。

ぐうたらです。…ではなくて、オンオフの差がひどいです。原稿作業中(下書きに入ってから)は起きてから寝るまで原稿に向かってます。
一ヶ月のサイクルとしては原稿期間(シナリオから行くと20日前後?)~ぐうたら期間(家の事やらだらだら期間)~原稿期間~の繰り返しです。だらだら期間でも頭の中ではストーリーを考えてますね。休みも決まってないから普通に働いてる友人とちっとも会えません。そのかわり平日に遊びに行けるし、好きな時間に起きて好きな時間に寝られます。朝会社に行く人たちを見ながら水槽の掃除したりしてます。ある意味自由奔放ですね。

●ネームに詰まること、ペンが止まってしまうことはありますか?
また、それはどのようなときですか?解決方法は?

© 東まゆみ / マッグガーデン

© 東まゆみ / マッグガーデン

シナリオに悩む分ネームは流れ作業です。勢いで仕上げる感じで。作画中に止まるのは下書きで上手く描けなかったり、難しい構図で自分のレベルが足りなくて悪戦苦闘。何度も何度も書き直してそれでも納得がいかない時です。もともとスロースターターなのでとっかかりも遅いです。

プライベートな事で悩んでいるときは一番ヤバいです。解決方法は、気が済むまで悩んで落ち込んで、泣きたいときは泣く。でもどこかで「それじゃいけない」ってわかってるから、もそもそ上がってくる。泣きながら描く事もありますよ(笑)ぐちゃぐちゃになりながら、アシさんにばれないように。

どういう話かというと、技術的な問題で描けないのはできるまで練習すればいい。でも気持ちで描けない方がずっと厄介で、あがいてもがいてぐちゃぐちゃでも描き続けるしかないということです。やめるのは簡単でいつでもできますから(笑)そこから戻ってくる大変さを考えるとやめない方が懸命かなと思うんです。

●先生の作品の中で一番好きなキャラクターは何ですか?その理由も教えてください。

どのキャラクターも大好きだし、愛情つまってます。我が子です。でもどの作品でも主人公達が一番好きです。私の理想やわがままを一身にうけて、私の代わりにに世の中に出て頑張ってくれているから。あと私がよく落書きで描く「おちり」という謎の生物が好きです。ほっぺがおしりみたいでたまらないです。

●「漫画家になってよかった」と思う瞬間はどんな時ですか?

© 東まゆみ / マッグガーデン

© 東まゆみ / マッグガーデン

 

漫画ってすごい自己満足で、わがままな自己表現だなって思ってます。私が勝手に気ままに描いたものに全然知らない人が共感してくれたり、面白いって思ってくれたり、たとえ文句でも私の描いたものでも何かしら感じる事があったって、けっこうすごい事なんじゃないかなと思います。「あたしは、こう思う!」って世の中に言っちゃってるんですよ。なんという傲慢(笑)世界中の会ったこともない誰かと、一瞬でも繋がっちゃうなんてすごいですよ。私日本語以外話せないし、家から滅多に出ないのに(笑)。
と同時に、自分の世界も広がるしなにより努力しなきゃいけないって気持ちを常に持てる事かもしれません。なにかしら自分が生きた形が残せるって事も魅力なのかもしれません。博打人生ですけどね。あとミーハーなことを言えば、子供の頃から憧れてた人に会えるチャンスがあるってことでしょうか。それは頑張りしだいだけど(笑)

●漫画家に必要なものは何ですか?

遊び心、童心、初心、好奇心、プロとしての責任感、プライド、自画自賛、貪欲さ、理想、負けず嫌い、マイペース、わがまま、鈍感さ、アンテナ、果てなき妄想、こだわり、持久力、体力(これほしい…)図太さ、繊細さ、感受性、ぐうたら、恋心(これもほしいなぁ)、たまに真面目それ以外アホ、ゆるさ、信念、美味しいご飯と惰眠(笑)いろいろあげてみましたが、とにかく「続けること」が大事かも。

●最後に、これから漫画家を目指す人たちへのメッセージをお願いします!

漫画家は大変だし博打人生です。でも楽しいしつらい事以上に良い事いーっぱいあります。一回きりの人生なら、誰に何言われようが、やりたいことをうんとやってください。いっぱい描いてください。私も漫画大好きです。読むのも描くのも。同じ苦労するなら楽しい事で苦労したほうがいいし。苦労しなくてすむならそれが良いけど、みんな人生はこの世での試練らしいからいっぱい漫画描いてください!楽しみにしてます!そして私もみんなに負けないようにガンバルです!!

© 東まゆみ

© 東まゆみ

[PROFILE] 漫画家。東京生まれの東京育ち、江戸っ子。
1993年「陸に上がったPIRATES」で第6回ビッグルーキー大賞佳作。「ヴァンパイア セイヴァー ~魂の迷い子~」「スターオーシャン セカンドストーリー」などゲームソフトのコミカライズも担当した。現在、月刊コミックブレイド(マッグガーデン)で「EREMENTAR GERAD」を大人気連載中!

東まゆみさんのウェブサイト
http://www.mag-garden.co.jp/officialwebc/azumaya/azumayatop.htm

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