先日大阪校マンガ学科にて、現在、集英社 / 週刊プレイボーイで「彼女のカレラ」を連載中の麻宮騎亜先生の特別講義が行なわれました。
麻宮騎亜先生といえば「サイレントメビウス」「真・快傑蒸気探偵団」「コレクターユイ」「遊撃宇宙船艦ナデシコ」などなど、アニメ化され人気を博した作品を数多く描かれた人気作家です！！
「ナデシコが大好きで、何度も見ていました」「他の少女マンガと違う空気があって、コレクターユイが大好きでした」という学生もいて、緊張感漂うなか講義はスタート。

先生最新作「彼女のカレラ」11巻表紙
1巻～10巻も好評発売中です！！

才能が重要と思われがちな「マンガ家」ですが、麻宮先生のアドバイスの第一声は「あいさつ」が一番大切とのお話からでした。絵を描いて話を作るだけではない部分からのアドバイスに、学生の緊張もほぐれます。
そこから「マンガ家で大切なもの」「編集さんとのつきあい方」など、これから業界にでていく学生にとってはどれも重要な話ばかりが…！「絵の上手い下手は関係ない、マンガは個性だから」という言葉には、勇気づけられた学生が多数いたようです。
また、事前にお願いしていた「キャラクター作り」については、ご自分の作り方を例にあげての具体的なアドバイスを下さいました。「出身地を決めてキャラクターの性格付けをする」などお話を聞くと、あのキャラクターの事では？と数多く思い浮かびます。
「実際のキャラ表を持ってきたので」と！ここで「遊撃宇宙船艦ナデシコ」のキャラクター設定表が登場！！
最初は眺めているだけだった学生も「手にとって見ていいですよ」という麻宮先生のやさしいお言葉に、一枚一枚を手にとって熱心に見入りました。

あのアニメのキャラクター表が目の前に…！！

後半の講義では、先生の使っている道具や机の様子などの話から、作品タイトルを決める上での決め事、アシスタントに出るときのアドバイス、先生の作品に関しての質問まで細かく丁寧に答えて下さいました。ずっと第一線で活躍してこられた麻宮先生なのに「あくまでも僕なりの考え方だけど」と、決め付けはありません。
そして最後には、生原稿の数々が登場！！見開きページ多数に、カラー原稿までが目の前に！
その迫力ある原稿に、学生もしばし圧倒されていました……。

講義の感想から、先生の様々なアドバイスをそれぞれ学生は受け取ったようです。先生の優しい人柄に「また授業に来て下さい！」との声も多数。ぜひ、実現させたいです！
とても充実した内容の濃い特別講義をしていただいた麻宮先生に改めて感謝致します。

業界のプロが作ったアミューズメントメディア総合学院マンガ学科では、第一線で活躍中のマンガ家をお招きし、定期的に特別講義を開催しています。授業はもちろん大切ですが、業界でずっと仕事を続けていくためには様々な刺激を受ける事も必要です。
デビューすることもですが、続けていくことも厳しい業界です。アミューズメントメディア総合学院は「業界で長く仕事の出来るクリエイターを育てたい」と考えています。

< 麻宮 騎亜先生プロフィール >

©STUDIO TRON　2008
©集英社

1986年、月刊コンプティークにてマンガ家デビュー。88年、月刊コンプティーク5月号より連載開始した「サイレントメビウス」が、独特の画風と世界観で大ヒット。「サイレントメビウス」はCD、映画、小説、ゲーム等、様々な分野に渡って展開され人気を博す。更に、1990年に講談社のアフタヌーンで連載を開始した「コンパイラ」も、またたく間にヒット、OVAやCDで絶大なる支持を得た。所属するスタジオトロンの企画、プロデュースにより、自らの作品をメディアミックスし、コミックの新しい方向性を打ち出す。

主な作品に「真・快傑蒸気探偵団」「ガチャガチャファミリーえびるクン」「コレクターユイ」「遊撃宇宙船艦ナデシコ」「聖獣伝承ダークエンジェル」等。

また、ジョージ・ルーカスが絶賛したスターウォーズのコミック版「スターウォーズ エピソード1」、アメリカで日本人初のアーティストとしてマーヴルコミックス社で「Uncanny X-MEN」、そのほかにDCコミックス社で「BATMAN / Child of Dreams」、イメージコミックス社「Phoenix Ressurecion:Dark Angel」ダークホースコミックス社「STAR WARS TAILS」「HELL BOY」があり、海外での活動も目覚しい。
現在、「彼女のカレラ」(集英社/週刊プレイボーイ)を連載中。