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久世みずき 「マンガを描くこと」

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チャンスは逃さない・・・・!

「担当さんが、編集部で「今度、デビューした人です」みたいに紹介してくださったんです。そのとき、はじめて「あ、デビューしたのかぁ!」って実感しました」
久世みずきさんは、2002年12月発売の「ちゃお」2003年1月号で、「ちゃおまんがスクール」ベスト賞を受賞した。「ちゃお」の新人賞システムでは、ベスト賞以上がデビュー決定である。彼女のデビュー作は2003年2月に発売される「ちゃおDX 春の増刊号」に掲載される。

彼女が描きたかったのは、小学生の女の子が読む少女マンガ。掲載誌にはとくにこだわりはなかった。久世さんは「ちゃお」編集部に「原稿を見てほしい」と電話をかけた。
完成原稿を持ち込んだのは、2002年6月13日。編集者に目の前で原稿を見られるのは、やはり相当に緊張したという。なにぶん、10年選手のプロ作家でも緊張する瞬間である。

原稿を見終わった担当編集者は、彼女に「これ、置いていくよね?」と言った。
「その場で、「これ、賞に出すよね?」みたいなことを言われて……。あ、ああ、あああ。って。ホントは、そのときまで「ちゃお」の賞に出すつもりはなかったんですけど(笑)。もう、藁をもつかむフィーリングでした」
それが、彼女がマンガ家としてのスタートラインを切る、最初のタイミングだった。

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©Mizuki Kuze 2007
©磯 光雄/徳間書店・電脳コイル製作委員会

久世さんが持ち込んだ原稿は、「ちゃお」の新人マンガ賞である「ちゃおまんがスクール」にエントリーされることとなった。「ちゃおまんがスクール」のシステムでは、「ナイス賞」以上は担当編集者がつく。

「(担当編集者と)はじめて会ったとき、あ、若いなーって。そのときの服装のせいだったかもしれないですけど(笑)。でも、ほめてくれるから、カッコよく見えました。なるほどと思えるようなアドバイスもしてくれますし」

彼女の担当者となったのは、最初に電話を取った編集者。持ち込みの場合、最初に対応した編集者がそのまま担当になるのが一般的だ。
彼は「(これから描くマンガの)プロットを見せてほしいから、5本くらい作ってFAXして」と言った。プロットとは、作品の骨組みとなる、キャラの設定やストーリーの展開を、箇条書きなど簡単な文章にまとめたものだ。

久世さんは、プロットを6本、提出した。
「やる気をみせねば! ここだ! って思って(笑)」
出したプロットのうちの一本をもとに、久世さんは、次の原稿にとりかかった。 8月20日締め切りの「ちゃおまんがスクール」に向けた原稿だ。この作品がデビューを決める「ベスト賞」を獲得した。

マンガ作品を作るには、まずプロットを立て、次にネーム(ページ構成、コマ割り、セリフ、簡単な構図などを全ページ分描き起こしたもの)を作る。
一般に、編集者はネームをもとにマンガ家と打ち合わせを行う。編集者がOKを出すまで、ネームは何度となく直される。とくに新人の場合はそうだ。
久世さんはネームを3回くらい直し、原稿の下描きに入った。
プロットが通ったのが7月5日。学校はそろそろ夏休みだったが、アルバイトもある。時間に余裕があるわけではない。

「ネームには、あんまり時間がかからなかったんですけど、下描きにすっごい時間がかかってしまったんですよ。「『ちゃお』の読者には、もっと目が大きいほうがアピールするよ」とか、アドバイスをもらったりして」
久世さんにとって、雑誌掲載を前提に、担当編集者とのやりとりを経てマンガを描くのは、はじめての経験だった。
「なんか……力の入れ方が違いますよね。具体的には、ペン入れが丁寧になりました(笑)」

久世さんは、現在「ちゃおDX 春の増刊号」に掲載予定の次回作を執筆中だ。

「いま、楽しいですか?」との問いに、久世さんは「はい。楽しいです」と答えた。
マンガ家・久世みずきのキャリアが、ここからはじまる――


[PROFILE]
「ちゃお」まんがスクール〈ベスト賞〉受賞 「ちゃおDX春の増刊号」でデビュー!
単行本「電脳コイル」(徳間書店)、「7月7日のラプソディー」が小学館ちゃおコミックスから発売中!
2003年3月卒業

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