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「ファンタジア大賞の取り方教えます!」富士見書房 森丘さん特別講義

ライトノベル読者に厚い支持を受け続けている富士見書房「ファンタジア文庫」編集部より、森丘めぐみさんにお越しいただき、特別講義を開催しました。

今回の特別講義は題して「ファンタジア大賞の取り方教えます!」
富士見ファンタジア文庫では新人賞「ファンタジア大賞」を毎年開催しており、「ファンタジア文庫」からのデビューを目指す作家志望者から多くの作品が投稿されます。

富士見ファンタジア文庫特別講義

また、昨年までは年に1回の〆切を設けていたこの大賞は、今年から年2回の募集となり、より受賞のチャンスが広がりました。2011年については、1回目の選考委員として「生徒会の一存」でお馴染みの葵せきなさん、AMG卒業生で「鋼殻のレギオス」で人気を博している雨木シュウスケさんが投稿作の選考をされます。

また来年1月末に予定されている2回目の選考委員として「東京レイヴンズ」シリーズのあざの耕平さん、「いつか天魔の黒ウサギ」の鏡貴也さんが選考に加わることが決まっています。

学生たちの中には、同レーベルのライトノベルがきっかけで作家を目指したという者も多く、憧れの作家さんが選考をされていることを知り、真剣な表情で講義に臨みました。また、この日は体験説明会の後の特別講義ということもあり、入学希望者の皆さんも多数講義に参加しました。

今回は森丘さんのお話の一部を紹介したいと思います。

■まずは「書きたい”何か”をみつける」ことから始めよう

みなさんは小説を書いていますか?
少しでもトライしてみた人であれば、1つの作品を完成させることがいかに大変か、わかると思います。

もし、何から始めていいのかわからなくて迷っている段階でつまずいている人がいたとしたなら、まずは「書きたい”何か”を見つける」ことです。その”何か”は、必ずしも大きなテーマでなくてもかまいません。例えば「こんな性格の主人公を書いてみたい」「可愛い女の子について書いてみたい」こうして妄想を膨らませる中で、書いてみたいシーンが思いつくことがあります。例えば「主人公とヒロインが感動の再会をするシーンを書きたい」「主人公の男の子がハーレム状態になるシーンを書いてみたい」など、何か1つで良いので「こんなことが書きたい!」と思えるシーンを想像してみてください。また、そのアイデアをメモする癖も付けてくださいね。

■設計図=プロットに大切なこと

その書きたい”何か”が決まったら、今度は設計図を書く作業です。
この設計図こそが、「プロット」と呼ばれるものです。

このプロットには、次に挙げる3点の要素が入っていると良いでしょう。

1、主人公が何をする話?
ライトノベルを書く上で大切なのは、中心に「人」がいることです。主人公がどんな性格で、どんな能力を持っていて、何をする話を書きたいのか。これを明確にする必要があります。

2、どんなキャラクターが出てくる話?
ドラマとは、登場人物と登場人物が関わりあって展開するものです。つまり、キャラクターが登場しないと物語は進みません。登場するキャラクターは主人公とどんな関係を築くのか。これを軸に登場人物を考えていきましょう。

3、あらすじを書くための起承転結を配置
ストーリーには一定の法則があります。そして、ライトノベルに限って言えば必ず主人公が派手に大活躍をします。例えば主人公がヒロインを助けてあげるという展開などはその王道ですね。大まかな全体像を描くためにも、古典的ではありますが起承転結という概念から輪郭を明らかにしていきましょう。

■作家は根気のいる仕事。地道に書き進めていきましょう。

プロットが出来上がったら、あとはとにかく書き進めて行きましょう。途中、「多いかな?」「少ないかな?」と気になる部分が出てくるかと思いますが、それはまったく気にしなくてかまいません。書きたいことを、枚数を気にせず最後まで書いてみること。これが皆さんにとって1番大切なことです。1つの作品を書き切るということで、作家への道はグッと近くなります。

ためになるお話が多く、メモを取る学生たち

作家とは、根気のいる仕事です。ただ書きたいことだけを書けばいいわけではなくて、書きたいことと書きたいことの間にそれを繋ぐストーリーを考えたり、そのために調べものをしたりすることにもかなりの時間を割いています。

とにかく最初は作品を完成させることに意識を集中してください。そのことが皆さんの自信になることは間違いありません。応援しています。頑張ってください!

この後は、学生からの質問にも答えてくださいました。

◆   ◆   ◆   ◆   ◆

Q. ライトノベルには独特の文体で書かれた作品も多く見られますが、どこまで文体を崩して良いと思いますか?
A. まず第一に考えて欲しいのは「読者」のことです。つまりライトノベルで言えば15歳~18歳くらいの青少年が中心になるわけですから、あまりに難しかったり、複雑な文体だったりする作品は受け入れられづらいでしょう。個性的な文体で書くのは大いにかまわないのですが、「わかりやすいこと」が前提となります。そのためにも、最初は自分にとってのこの文章って綺麗だなと思える文章を探し、基礎的な文章力をしっかり高めた上で、文体に自分の色を出していくというプロセスが取れれば理想的ですね。
Q. 主人公が複数登場したり、主人公の一人称が変わる作品についてはどう思いますか?
A. 現在流行っているライトノベルの中には、主人公が複数いる作品はほとんどありません。多くの読者は中心となる主人公の気持ちに共感し、動向を追いかけるのを楽しみに読んでいます。主人公が複数人数いると、この感情移入がしづらくなるかもしれません。また、一人称についてもこれは統一した方が良いでしょう。最初は「俺」と言っていた主人公が、途中から突然「山田」と言われても、読者は混乱してしまいますよね(笑)。現状は読者へのマナーとして統一した方が良いと思いますが、ただ、そんな「マナー」を読みやすいように変えていく可能性も若い皆さんは持っていると思います。面白い作品にたくさん出会いたいので、皆さんもどんどん研究して行ってください!
Q. 応募されてくる原稿を選考する際、技術と発想のどちらを重視しますか?
A. どちらも大切にしています(笑)。
発明家のエジソンの言葉で、こんな名言があります。
「発明に必要なのは、99%の努力と、1%のひらめきだ」
じゃあ、99%努力すれば作家になれるんだ!と考えがちですが、どんなに努力をして文章力を磨いても、残りの1%のひらめきがなければ才能は開花しないのです。 この発想力をつけるためには、机に向かってばかりではなく、映画を見たり、旅行に行ったり、小説を読んだりして、いろんなことを自分の中に吸収していくことです。


この他にも、在校生や見学に来た皆さんの質問にも快く答えてくださいました。 今回のように、AMGでは著名な作家さんや編集部の方をお招きした特別講義を定期的に開催しています。そんなAMGの普段の雰囲気を見てみたい方はぜひ体験説明会にお越しください。また、講義内容や産学共同についてなどの情報を詳しく網羅したパンフレットも無料で配布しています。

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