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株式会社Moss 代表取締役・浦 信司先生の特別講義を開催しました!

株式会社Moss 代表取締役・浦 信司先生の特別講義を開催しました!
マンガの編集、マンガ原作、書籍の企画制作など多岐にわたるお仕事をなさっている浦 信司先生。この特別講義では、実際に携わった作品やマンガ家の先生方のお話を元に、これからマンガ家として大事なことについて講義していただきました。

■アイデアってどうやって出すの?

皆さんは、どんなときに、どうやってアイデアを出していますか?
本を読んだり、インターネットを見たりしながら?

―学生 「描きたいイメージに合う単語をたくさん出して、テキストで考えていきます」
「イメージイラストを描いて、そこから膨らませていきます」
「友達と話しているときに浮かんだりします」
「学校にいるとき、集中して1人で考えます」

いま、皆さんに聞いただけでも、色々な方法がありますね。それぞれ違うと思います。
以前、とある芸人さんの書籍を制作していて、表紙写真の撮影現場に行ったんですが、ちょっとした待ち時間に、芸人さんたちが話していることが聞こえてきました。

突然、芸人さんの1人が、「編集長、次の企画はどうしましょうか」と話し始めたんです。すると、他の芸人さんが「あのアイドル使いましょう」「ちょっと待って、彼女だったらこういう企画の方がいいですよ」・・・などと、雑誌の企画会議みたいになってきました。次第に話が盛り上がってきて、芸人さんたちも編集長っぽいキャラや編集っぽいキャラになりきってしまうんです。聞いていてすごく面白かったですよ。

さて、どうしてこんな話し合いをしているのでしょうか?

突然振られたネタでも、芸人さんだから面白いことを言わなくちゃいけない。誰かと会話するとき、他人は自分とは違うことを考えています。自分が思ったことと違う返事をすることもあります。この企画会議みたいな会話は、芸人さん同士のトレーニングの一つだったんですね。

この、他人と話すことがアイデアに繋がります。マンガ家と編集の関係も同じです。1人でずっと考えていても、いずれ詰まってしまいます。自分で考えることも大事ですが、色々な人と話しながら考えてみてください。

■資料集めと取材は大事です!

あるマンガ家さんと一緒に、対談記事を何回か連載していました。車業界の関係者とマンガ家さんの対談です。そのマンガ家さんが当時描いていた作品はスーパーカーを題材にしていて、詳しい方にインタビューするだけではなくて、ネームのために、連載の合間を縫って取材した内容を対談としていたんです。

例えば、最近のスーパーカーではなく、古いスーパーカーで時速300km出せるようにするためにはどうすれば良いのか?という話を細かく聞いたりしました。また、F1のタイヤも開発している大手のタイヤ製造会社にも取材に行きました。資料だけでは手に入らない事実、現実に即した考え方を作品のヒントにしたかったんですね。

マンガなので、ある程度のデフォルメは必要ですが、裏付けが大事です。魔術を使うとしても、何でもありということではありません。山ほど資料を読んで、読者が納得する理屈、裏付けを用意しなくてはいけません。

現実のものでも同じです。例えばバスケットのマンガがあって、キャラクターがダンクするとしますよね。すごくカッコよくて「自分もやってみたいな」と思う読者も多いですが、難しいことでも「自分でもできるんじゃないか」と思わせるのは、資料を読むだけではなく、徹底的に取材したことを元にしていて説得力があるからです。インターネットや本で知ったことだけでも描けますが、やってみないと分からないことが沢山あります。バスケットのマンガで、「キュッキュッ」という音が入っていることがあります。ああいう音は、本を読んだだけでは分かりません。自分がプレイしてみて初めて分かることです。

資料を集めて読むことは当たり前。それ以上に、実際に見てみること、やってみるという取材がすごく大事なのです。


休み時間に学生の作品も見てくださいました!

浦先生原作の作品を元に、講義を受ける学生たち

■色々な人に作品を見てもらおう!

皆さんは編集部への持ち込みを経験しているそうですが、初めてマンガを描いて、編集部に電話して、見てもらったときは緊張しましたよね?色々なダメ出しもあって、打ちひしがれたこともあると思います。「何でこんなに言うんだろう」と思う人もいると思いますが、読者の目線になってマンガを読むとき、結構厳しい意見を言うんですよ、きっと。

作品の送り手になる皆さんは、編集者だけではなく、マンガを好きな人・そうでない人など、読者になるだろう色々な人に作品を見せて意見をもらう方が良いです。

あるブログで、ずっとマンガを描いている方がいました。1コマか2コマのマンガです。2年くらい描いていて、本当に面白かったので私からメールしてみました。「うちのサイトで描いてみませんか?」と。すると、「描きます」と言ってくれました。描いてもらったものがやっぱり面白かったので、プリントアウトしてまとめて出版社に売り込みました。そうしたら評判が良くて、連載が決まりました。何の経験もない、コマ割りも絵の勉強もしたことがない、模写くらいしかやってないそうですが、昨年の9月から女性の専門誌で月刊連載を始めました。その連載作品が面白くて「違うマンガも描きましょう」というお話になっています。

色々な人に生原稿を直接見てもらうことも大事ですが、もしも環境が許すのであれば、1コマでも2コマでも、4コママンガでもいいから、インターネットで作品を公開することもチャンスにつながると思います。ストーリーマンガを掲載するのは大変ですが、定期的に作品を公開することが大事です。続けていけばチャンスが生まれるので、ぜひ皆さんもチャレンジしてみてください。

◆   ◆   ◆   ◆   ◆

マンガ家さんや色々な業界の方と出会い、詳しく取材をして、作品を作り上げてきた浦先生だからこそできる講義に、学生たちは興味津々の様子でした。
プロになるために必要なこと、大事なことを講義していただきありがとうございました!

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