去る3/1にアミューズメントメディア総合学院大阪校マンガ学科、2003年卒業のBL作家・和泉アオさん講義が行われました。
これまで携帯コミックで、数々の作品を発表されていたのですが、2011年1月号『花恋(カレン)』にて念願の本誌デビュー。また昨年末の12/28には初コミックス「快楽就業時間」も出版。今年のスケジュールもかなり先まで埋まっているお忙しいなか、わざわざ後輩たちの為に講義をして頂きました。
主にBL志望の人たちを中心にアットホームな雰囲気のなか、デビューまでのお話や現在のお仕事の話、作品制作の工程に至るまで丁寧にお話して下さいました。特に作品制作の工程は、最新作の「プロット」「キャラ表」「ネーム前の脚本」「ネーム」「下描き」と順を追った作業段階を見せていただきながら、その都度質問にもお答えていただきました。また、具体的なキャラ作りのアドバイスもありました。
丁寧な創作の手順に食い入るように
見入っています。
構成をみるための「ネーム前の脚本」と
「ネーム」を見比べながらの細かい解説です。
今回、担当編集者さんから「BL作品でも、きちんとお話の起承転結をつけて下さい」「男と女で置き換えられる話だったらBLで描く必要がない」とのメッセージも預かってきていただき、BL志望の学生はしっかりと肝に銘じたようです。
■「1作、2作で諦めるのはまだ早い。」
学院に入学前から投稿を続けていたという和泉さん、在学中も卒業後も雑誌にひたすら投稿を続けていたそう。当時はBLを目指していたわけでなく、少女誌を中心に様々な雑誌に投稿していくもデビューは果たせず…一旦はマンガから離れたそうです。でも仕事をしながら、同人誌活動を始めたのがきっかけで、もう一度投稿を…と描いた作品でデビューが決定!携帯配信のお仕事でプロへの道の一歩を歩み出されたそうです。
今に至るまでの作品数を尋ねると「2、30作品じゃきかない…同人活動も含めてプロになってからも考えていたら50作品は超えているかも」と、さらりと一言。まだ10作品も描いていない子がほとんどの学生たち、デビューまでの道のりは遠いけど、やはり「デビューするには、作品をたくさん描くこと」という明確な答えがこれで得られたと思います。
休憩タイムに先生のまわりに自然と集う学生たち
貴重な資料を手にとって見せていただきました。
「作品数を重ねるだけ」とは、普段から担任、講師にも言われている言葉ですが、目の前に体現された方がいると言葉の重みが違うようです。
後日、和泉先生から頂いたメールには「1作、2作で諦めるのはまだ早い。作品を重ねる毎によくなるので沢山描いて欲しい。」とありました。
和泉アオ先生、貴重なお話をありがとうございました!
日本文芸社『花恋(カレン)』1月号に掲載
雑誌でのデビュー作となる「恋する当主の絶対命令!」
(C)和泉アオ/日本文芸社