ゲームが好きな方であれば、「eスポーツ」という言葉を一度くらいは耳にしたことがあると思います。
「eスポーツ」とはビデオゲームやコンピューターゲームなどを使った競技のことで、現在日本においてその人気が少しずつ高まってきています。
このページでは、そんな「eスポーツ」の注目される理由と魅力について、詳しく紹介していきます。
興味のある方はぜひ参考にしてみてください。
- この記事の監修者
- アミューズメントメディア総合学院には、ゲームクリエイター学科・ゲーム・アニメ3DCG学科があります。
- 学科を越えてゲーム制作実習ができ、カプコンやスクウェア・エニックスなど、大手ゲーム制作会社への就職実績が多いのも魅力です。
- アミューズメントメディア総合学院 ゲーム総合学科
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目次
eスポーツとは
eスポーツとは、「Electronic Sports/エレクトロニック・スポーツ」の略で、コンピューターゲームやビデオゲームにおけるスポーツやシューティングなどの対戦型ゲームを「競技」として捉える際の名称です。読み方は「イースポーツ」、表記では「e-Sports」や「 Esports」と記載されることもあります。
広義には、スマホやPCなど電子機器を用いた娯楽や競技全般を指します。
世界にはIT企業をスポンサーに持つプロチームやプロリーグも存在し、多額の賞金のかかった大会やイベントが世界規模で開催されています。日本でも大手企業の参入やプロゲーマーの誕生が見られており、今後の展開が期待されている分野です。
eスポーツの歴史
実はゲームを用いた競技大会自体は、eスポーツが発足する前からありました。
古いものだと、1972年にアメリカのスタンフォード大学で『Spacewar!』の大会が行われたという記録があります。
それ以降もゲームの発展や普及に伴い、ゲームの競技性に主軸を置いた大会の数も増えていきました。
1997年には初めてeスポーツのプロフェッショナルイベントとしての競技会が開催され、これを機に大会の規模や賞金が大幅にアップ。し、競技として拡大していきました。
日本でeスポーツという単語が使われ始めたのは、2000年代になってからです。
2007年に日本eスポーツ協会設立準備委員会が発足し、2010年には日本人初のプロゲーマーが誕生しました。
これをキッカケに日本におけるeスポーツの認知度はグッと上昇し、eスポーツという単語が国内で広まるようになったのです。
eスポーツの競技人口
eスポーツの世界の競技人口は、約1億3,000万人と言われています。
特にアメリカは約1千万人ものeスポーツプレイヤーが世界的な大会に出場しています。次点で出場プレイヤー数が多い中国、韓国の約3,000人と比較すると、いかにアメリカがeスポーツ先進国であることが分かります。
またeスポーツの観戦者の数は、世界中で約4.5億人というデータがあります。
さらに観戦者の数は毎年15%ほど増えると予測されているので、人気が上がると同時にプロをめざす人も増え、競技人口もどんどん増えていくでしょう。
ちなみに日本の競技人口は約390万人。このうち世界的な大会に出場したプレイヤー数は700人です。海外に比べてまだ少ないですが、国内でのeスポーツ大会が増えるなど、プロをめざす環境がだんだん整ってきています。
加えてeスポーツに興味を持つ観戦者も年々増えています。
ゲーム総合情報メディア「ファミ通」によると、日本国内のeスポーツの試合観戦・動画視聴経験者は2022年時点で776万人、その後の2025年には1000万人まで成長するとの予想です。
参考URL:
出典:(日本eスポーツ白書2023/角川アスキー総合研究所)
参考記事:
eスポーツの競技人口は?世界と日本の違いとは
世界の競技人口
eスポーツの世界の競技人口は、約1億3,000万人と言われています。
なかでもアメリカは約1千万人ものeスポーツプレイヤーが世界的な大会に出場しています。次点で出場プレイヤー数が多い中国、韓国の約3,000人と比較すると、いかにアメリカがeスポーツ先進国であるかが分かります。
日本の競技人口
日本におけるeスポーツの競技人口は約390万人。このうち世界的な大会に出場したプレイヤー数は700人です。海外に比べてまだ少ないですが、国内でのeスポーツ大会が増えるなど、プロをめざす環境がだんだん整ってきています。
加えてeスポーツに興味を持つ観戦者も年々増えています。
ゲーム総合情報メディア「ファミ通」によると、日本国内のeスポーツの試合観戦・動画視聴経験者は2022年時点で776万人、その後の2025年には1000万人まで成長するとの予想です。
出典:(日本eスポーツ白書2023/角川アスキー総合研究所)
下記記事では、世界と日本におけるeスポーツの競技人口に関してまとめていますのでぜひご覧ください。
参考記事:
eスポーツの市場動向
eスポーツの人気と認知度の向上や競技人口・観戦者の増加に伴い、市場規模も年々広がりつつあります。そして今後の動向として、さらに市場は成長を見せると予想されています。
一般社団法人日本eスポーツ連合(JeSU)は、世界における2019〜2025年のeスポーツ市場規模の推移として以下のグラフを示しています。なお、2023〜2025年は予測の数値です。
引用:eスポーツとは | 一般社団法人日本eスポーツ連合オフィシャルサイト
また、同連合の出版する『日本eスポーツ白書2023』によると、日本のeスポーツ市場の規模は以下のような推移を見せると予測されています。2023〜2025年は予測の数値です。
引用:『日本eスポーツ白書2023』販売開始豊富な情報量で国内eスポーツ産業の市場動向を分析 | news | 一般社団法人日本eスポーツ連合オフィシャルサイト
このように、eスポーツの市場規模は国内外において成長が続くと予想されており、期待の高まる市場となります。
下記記事では、eスポーツの市場規模や今後どう発展していくかについて詳しくまとめているので、ぜひ併せてご覧ください。
参考記事:
eスポーツの条件
一般社団法人日本eスポーツ連合(JeSU)は、eスポーツの条件として以下の4点を挙げています。
競技タイトルの公認条件
以下の 4 項目に基づき、IP ホルダーと JeSU が協議の上、JeSU が判断する。
|
また、競技性を担保するため「数人で同時にプレイできること」、「運よりもスキルで勝敗が決まること」の2点も重要であるとみなされています。
上記から、同じコンピューターゲームでも、競技性の低いゲームやソロプレイが中心となるゲーム、課金などでスキルを補填できるゲームなどはeスポーツに該当しないと考えられます。
eスポーツの種目とゲームタイトル
一言にeスポーツといっても競技種目には様々なジャンルがあり、種目によってプレイ内容や勝利条件は異なります。
この章では、eスポーツの競技種目に関して、以下の9種類を紹介しています。
- シューティングゲーム(FPS/TPS)
- RTS
- MOBA
- 格闘ゲーム
- パズルゲーム
- デジタルカードゲーム
- スポーツゲーム・レーシングゲーム
- MMORPG
- 音楽ゲーム
それぞれの種目を代表するゲームタイトルも紹介していますので、一緒に見ていきましょう。
シューティングゲーム
シューティングゲームとは、銃などの武器や素手を用いて敵を倒すことを目的としたゲームの総称です。次から次へと現れる敵の攻撃を避けながら、射撃や打撃で敵を攻撃して倒します。
eスポーツで絶大な人気を誇るゲームです。
シューティングゲームは主に2種類のゲームスタイルに分かれ、一人称視点でプレイする「FPS」と、第三者視点でプレイする「TPS」があります。
FPS(First Person shooter)
FPSとは、主人公本人の視点でゲーム中の世界や空間を自由に移動でき、武器や素手などを用いて戦うアクションゲームのスタイルを指します。操作しているキャラクターは手元しからないため、臨場感を感じられやすいのが特徴です。
奥深いゲーム性やウォッチビリティ、カルチャーやコミュニティーなどeスポーツの要素が多く詰まっていることから、eスポーツの中でも最も人気が高いジャンルです。
FPSを代表するゲームタイトルには、『コール・オブ・デューティー』シリーズや『オーバーウォッチ』などが挙げられます。
下記記事では、FPSの有名作品などについて詳しく紹介しているのでぜひ参考にしてください。
参考記事:
FPSってどんなゲーム?eスポーツとして扱われているゲーム紹介
TPS(Third Person shooter)
TPSとは、主人公を追う第三者視点でゲーム中の世界や空間を自由に移動でき、武器や素手などを用いて戦うアクションゲームのスタイルを指します。キャラクター視点で操作するFPSとは異なり、TPSはキャラクターの頭上後方からの見下ろし視点で操作するのが基本です。
FTPに比べ、操作キャラクターの全体的な動作や周辺の状況を把握しやすい反面、操作キャラクターとカメラの間にある障害物が視界を妨げます。
TPSを代表するゲームタイトルには、『PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS (PUBG)』や『フォートナイト』シリーズなどが挙げられます。
下記記事では、TPSの有名作品などについて詳しく紹介しているのでぜひ参考にしてください。
参考記事:
RTS(Real-time Strategy)
RTSとは、将棋やチェスのように「戦場を大局的に見据えてユニット(駒)をコントロールしながら敵を倒す」リアルタイム型のシュミレーションゲームの総称です。プレイヤーは指揮官となり、俯瞰視点から複数のユニットを同時に操作します。リアルタイムに変化する状況に合わせて戦略を立て、勝利を目指します。
eスポーツではFTSよりも先に盛り上がりを見せ、世界大会が開催されるほどの人気を誇る主要種目です。
RTSを代表するゲームタイトルには、『スタークラフト2』や『エイジ・オブ・ヴァンパイア』シリーズなどが挙げられます。
下記記事では、RTSの有名作品などについて詳しく紹介しているのでぜひ参考にしてください。
また、「RTS」と以下で紹介する「MOBA」を総称するオンラインストラテジーゲームについてまとめている記事もあるので、ぜひ併せてご覧ください。
参考記事:
RTSってどんなゲーム?eスポーツで採用されているゲームとは
MOBA(Multiplayer online battle arena)
MOBAとは、RTSから派生したゲームジャンルで、複数のプレイヤーが2チームに分かれて味方プレイヤーと協力しながら敵地の破壊や占領を目標とする、リアルタイム型のシュミレーションゲームの総称です。
RTSのように複数のユニットを操作せず、ゲーム開始時に選択する「ヒーロー」のみを操作します。多くの場合、ヒーローにはレベルやスキル、武器防具、所持金などといったRPG的要素があるため、RTSに比べてユニットが幅広く成長することがあります。
MOBAを代表するゲームタイトルには、『Dota2』や『League of Legends』などが挙げられます。
下記記事では、MOBAの有名作品などについて詳しく紹介しているのでぜひ参考にしてください。
参考記事:
MOBAってどんなゲーム?eスポーツで採用されているゲームとは
格闘ゲーム
格闘ゲームとは、ゲーム開始時に選択するキャラクターを操作し、CPUまたは別プレイヤーの操作する敵キャラクターを格闘技で倒す対戦型コンピュータゲームの総称です。対戦形式は主に1対1で、敵を倒すには相手の体力バーを0まで減らしてノックアウト(KO)させる必要があります。
格闘ゲームの特徴は、システム上偶発的要素が少なく僅かなミスでも勝敗に影響しやすいことです。そのため、勝ち上がるためにはプレイヤー本人の確かなスキルが必要となります。
格闘ゲームを代表するゲームタイトルには、『ストリートファイター』シリーズや『デッドオアアライブ』シリーズなどが挙げられます。
下記記事では、格闘ゲームの有名作品などについて詳しく紹介しているのでぜひ参考にしてください。
参考記事:
パズルゲーム
パズルゲームとは、「考えて解く」というパズルの要素を中心としていて、コマを操作してハイスコアを狙うコンピュータゲームの総称です。多くの場合、コマを並べ替えて消すことでスコアを得られる仕組みになっており、CPUや他プレイヤーとスコアを競い合います。
わかりやすい単純なルールで、過激なシーンなどもないため、子供から大人まで幅広くプレイできる種目として徐々に脚光を浴びているジャンルです。
パズルゲームを代表するゲームタイトルには、『テトリス』シリーズや『ぷよぷよ』シリーズなどが挙げられます。
下記記事では、パズルゲームの有名作品などについて詳しく紹介しているのでぜひ参考にしてください。
参考記事:
デジタルカードゲーム
デジタルカードゲームとは、手持ちのカードを利用してバトルをする「トレーディングカードゲーム」のデジタル版ゲームの総称です。
トレーディングカードゲームやデジタルカードゲームでは、カードの強さも重要ですが、カードの使い方や組み合わせ方といった戦略が勝敗を大きく左右します。「程々の強さのカードでも、上手に活用すれば勝負に勝つことができる」、そんな戦略性によるバトルがデジタルカードゲームの面白さです。eスポーツの種目としても、大いに盛り上がります。
パズルゲームを代表するゲームタイトルには、『シャドウバース』や『ハースストーン』などが挙げられます。
下記記事では、パズルゲームの魅力や有名作品などについて詳しく紹介しているのでぜひ参考にしてください。
参考記事:
スポーツゲーム・レーシングゲーム
スポーツゲーム・レーシングゲームは、現実世界でも実施されている野球・サッカーなどのスポーツや、車・バイクなどの乗り物を使ったレースを楽しめるゲームの総称です。もともと他人と競い合う競技であることから、eスポーツとの親和性が高い種目となっています。実在する競技を用いているので、ゲーム好きな人はもちろん、そうではない人でも楽しみやすいのが魅力です。
特にスポーツゲームに関しては、現実の各スポーツのルールに則っていることから、初見の人でも勝負の行方を追いやすく、観戦を楽しみやすいと言えるでしょう。
それぞれを代表するゲームタイトルとして、スポーツゲームでは『eFootballウィニングイレブン』、レーシングゲームでは『グランツーリスモ』などが挙げられます。
下記記事では、スポーツゲーム・レーシングゲームの有名作品などについて、それぞれ詳しく紹介しているのでぜひ参考にしてください。
参考記事:
MMORPG(Massively Multiplayer Online Role-Playing Game)
MMORPGとは、日本語で「大規模多人数同時参加型オンラインRPGゲーム」と表記され、多くのプレイヤーが同時にログインしてプレイするRPGゲームの総称です。プレイヤーはキャラクターを操作し、成長させながらゲームを進めていきます。オンライン上で、様々なプレイヤーとリアルタイムにコミュニケーションをとりながら、仮想世界を楽しめるのが魅力です。
eスポーツにおいては、成長させたキャラクターでバトルを繰り広げるルールになっており、大会も開催されています。
MMORPGを代表するゲームタイトルには、『ブレイドアンドソウル』や『幻想神域』などが挙げられます。
下記記事では、MMORPGの特徴や有名作品などについて詳しく紹介しているのでぜひ参考にしてください。
参考記事:
音楽ゲーム
音楽ゲームとは、曲に合わせてボタンを押し、その精度に応じて得られる点数を競うゲームの総称です。通称では「音ゲー」や「リズムゲーム」と呼ばれています。
eスポーツの種目とされるケースは比較的少なめですが、2021年に株式会社コナミアミューズメントによって音楽ゲーム初のeスポーツプロリーグ「BEMANI PRO LEAGUE 2021」が開催され、話題になりました。2022年にはシーズン2にあたる「BEMANI PRO LEAGUE -SEASON 2- beatmania IIDX」の開催があり、今後はeスポーツの種目として、音楽ゲームも賑わっていくことが予想されます。
音楽ゲームを代表するゲームタイトルには、『太鼓の達人』や『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル』などが挙げられます。
下記記事では、音楽ゲームの魅力や有名作品などについて詳しく紹介しているのでぜひ参考にしてください。
参考記事:
主なeスポーツ大会
今、全世界でeスポーツの大会が開催され、その規模も大きくなってきています。
ここでは、海外と国内の主なeスポーツ大会をご紹介しましょう。
また下記記事では、日本や海外で有名なeスポーツ大会や各大会の賞金額・主なゲームタイトル、大会への参加方法などをまとめていますので是非参考にしてください。
参考記事:
国内外の代表的なeスポーツ大会
海外で行われているeスポーツ大会
海外では、世界中のプロゲーマーが参加する大規模な大会が多く開催されています。
その中でも、代表的な3つの大会を見ていきましょう。
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World Cyber Games(WCG)
- WCGはeスポーツのオリンピックとされる世界大会で、世界中のプロゲーマーが色々なゲームタイトルで対戦し、オリンピックのようにメダルを競います。日本でも、個人や団体でいくつかメダルを獲っている大会です。
直近では2020年に、オンラインにて開催され、「CROSSFIRE」「王者栄耀」「FIFA Online4」による競技が行われました。 -
World Electronic Sports Games(WESG)
- 国際的なeスポーツ大会で、2018年からは日本の予選大会も開催されています。
競技タイトルは毎年変わり、2019年には「Dota2」や「CS:GO」など全6タイトルがプレイされました。 -
Evolution Championship Series(EVO)
- EVOは格闘ゲームのeスポーツ大会です。
アメリカの大会ですが、2018年からは日本で「EVO Japan」が開催されています。
「ストリートファイター」や「大乱闘スマッシュブラザーズ」など、日本でもおなじみの格闘ゲームがプレイされます。
2022年は8月5日から7日にかけての開催となり、競技タイトルは「ストリートファイターV チャンピオンエディション」や「ドラゴンボール ファイターズ」「グランブルーファンタジー ヴァーサス」などの9タイトルです。
なお、2022年大会では「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズが採用されないことでも話題になりました。
日本で行われているeスポーツ大会
今現在、日本で行われている主なeスポーツ大会は次の通りです。
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全国都道府県対抗eスポーツ選手権
- 都道府県を代表する選手達が競い合うeスポーツの全国大会です。2019年から開催されており、年齢制限のないオープンの部と高校生の部の2部門で構成されています。競技タイトルには「eFootball ウイニングイレブン」「パズドラ」「モンスターストライク」などがあります。
闘会議
参考記事:
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RAGE
- 2015年からスタートした大会で、国内では珍しいプロリーグが存在するタイトル「シャドウバース」をメインに競技が行われています。他には「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」「モンスターストライク」などが過去、競技タイトルに採用されました。
下記記事では、RAGEの概要や各種イベントについてまとめているのでぜひご覧ください。
参考記事:
東京eスポーツフェスタ eスポーツ競技大会
以上に挙げた他にも、近年は日本国内のeスポーツの大会が増えています。今後も国内におけるeスポーツの人口が増えていけば、新たな大会やイベントが実施されることでしょう。
eスポーツが世界で愛される理由
先進国を中心に世界中で大きな盛り上がりを見せているeスポーツは、将来的にオリンピックの正式種目になる可能性も浮上してきています。その前段階としてか、2021年には国際オリンピック委員会(IOC)が公式eスポーツ大会「Olympic Virtual Series(OVS)」を開催しました。
オリンピックといえば、誰もが名を知る世界的な競技大会です。そんなオリンピックへの採用が検討されるほど、eスポーツは注目を集めています。
しかし中には、eスポーツがここまで盛り上がっていることに疑問を感じている方もいるでしょう。
なぜeスポーツはこんなにも世界中から愛されているのか、その理由を以下で詳しく述べていきます。
性別や年齢を問わず観戦できる
実際に体を動かして競い合うリアルスポーツとは違い、eスポーツはゲーム上で競い合うため、性別や年齢で不利になることは殆どありません。
過去に行われた大会では女性で優勝した人がいることからも、スキルさえあれば誰でも活躍できるということが分かります。
このように老若男女誰でも活躍できる可能性を秘めているのが、eスポーツが愛される理由の1つと言えるでしょう。
環境さえ整えればどこでもプレイできる
野球やサッカーなどのリアルスポーツの場合、会場やコートに行かないと競技を行うことはできませんが、eスポーツは違います。
eスポーツはゲームで競い合う競技なので、会場やコートがなくても、テレビやゲーム機、コントローラーなどが揃っていれば場所を問わずプレイすることが可能です。
このようなリアルスポーツには無い手軽さも、eスポーツが多くの人から愛される理由の1つと言えます。
eスポーツにおける日本の課題
世界的に知名度の高いゲームメーカーや、eスポーツで採用されているゲームタイトルを多く有する日本ですが、他国に比べてeスポーツの普及が遅れていると言われています。
一方で韓国や欧米はeスポーツの発展が進んでおり、大会規模や賞金額は日本よりも遥かに上です。
今後eスポーツを国内で盛り上げていくために、日本はどのような課題をクリアする必要があるのでしょうか?
これらについて詳しくお伝えしていきます。
賞金に関する課題
日本は現在、賭博規制と景品表示法により、海外のように高額な賞金を出すのが難しく、選手の育成もままならない状態が続いています。2022年に開催された大会で日本開催のゲーム大会史上最高額1億5千万円の優勝賞金が提供されましたが、これでもまだ海外大会の賞金額には遠く及びません。
賞金額が収入の大部分を占めるプロゲーマーにとって、これはかなり深刻な問題と言えます。
この現状を打破するための動きはありますが、今のところ景品表示法をめぐる問題は解決していません。
今後の課題の1つとして、海外と同レベルの賞金を出すことが挙げられます。
下記記事では、eスポーツの賞金額について海外と日本で比較しながらまとめているので、ぜひ参考にしてください。
参考記事:
eスポーツで賞金額が高いゲームとは?その注意点について
認知度に関する課題
日本ではまだまだeスポーツの認知度が高いとは言えず、海外に比べて観客の数が少ないという現状があります。
したがって、eスポーツの認知度を上げるためにも積極的にPRして、少しでも多くの人にeスポーツの魅力を知ってもらう必要があります。
観客が増えればスポンサー企業も増えやすくなり、プロゲーマーが活躍しやすい環境となるはずです。
また、現在の日本のeスポーツは誰もが気軽に楽しめるコンテンツとして広まっていません。いずれはeスポーツカフェの開設や学校の部活動への導入が期待されているものの、eスポーツ大会を開催する場合はゲームメーカーをはじめとしたIPホルダーに許諾を得なければならないこと、他にも風営適正化法や景品表示法といった様々な法律が絡むことなどから、気軽に大会を開催できないのが現状です。
大会開催のハードルを低くし、誰もがもっと気軽に楽しめるコンテンツにすることも、認知度を高めるための課題と言えます。
魅力に関する課題
日本で流行しているゲームの多くはストーリー重視、もしくはスマホゲームのような簡易的な操作のものです。一方で、eスポーツと相性が良いチーム戦や多人数での対戦型ゲームは、海外ほど普及していないことから、eスポーツ向けゲームとしての魅力には劣ります。
このことから、eスポーツと相性の良いゲームを開発し、ゲーム自体の魅力を向上させることも、今後の日本の課題とされています。
異業種からのスポンサー参入が相次ぐ理由
近年ここまでeスポーツが注目されているのは、異業種である通信会社や不動産会社からの参入が相次いでいることも要因の一つと言えます。
話題になるまでは、日本のプロeスポーツチームのスポンサーには、ゲーム会社のほか、PC周辺機器メーカーや動画配信サイトなどeスポーツに直接関わりのある企業が占めていました。
なぜ、ここにきてゲームとは関わりのない業界からの参入が相次いでいるのでしょうか?
その理由を以下で詳しく述べていきます。
若年層をターゲットに宣伝が可能
異業種からのスポンサー参入が相次ぐ理由として大きいのが、プレイヤー全体の平均年齢が若いという点です。
特に近年ではスマートフォンでプレイできるeスポーツタイトルも多く、そのプレイヤーのほとんどは10代〜20代の若年層です。
各業界には、そうした若年層に対して、eスポーツを通じてアプローチをしたいという狙いがあり、スポンサー参入が相次いでいるのです。
ユニフォームなどで自社ブランドの宣伝が可能
eスポーツに出場する選手達は、契約した企業のロゴなどが入ったユニフォームを着てゲームをプレイします。
それによって多くの人の目線がプレイヤーだけでなく、ユニフォームにも集まるようになり、自社ブランドの宣伝や広告効果に繋がります。
また、ユニフォーム広告は広告収入のうち高い割合を占めるとも言われ、企業側にとっての貴重な収入源になっています。
これらのメリットが異業種からスポンサー参入が相次ぐ理由の1つと言えるでしょう。
下記記事では、実際にeスポーツのスポンサーになっている企業も紹介しているので、気になる方はぜひご覧ください。
参考記事:
eスポーツのプロ選手になるには
eスポーツが好きな方の中には、将来「プロ選手になりたい」と考えている方もいると思います。eスポーツのプロ選手には、どうすればなれるのでしょうか?
まずは大会優勝を目指す
プロゲーマーとして稼げるようになるためには、まずは大会で優勝する、あるいは好成績を残す必要があります。
eスポーツの大会に出場するだけならば難しくありません。資格などがなくても出場できる大会がいくつもあるためです。例えば国内なら、全国都道府県対抗eスポーツ選手権の予選や東京eスポーツフェスタ eスポーツ競技大会は、年齢や居住地といった簡単な条件さえ満たしていれば、基本的には誰でも参加できます。
「JCG(Japan Competitive Gaming)」に登録して、eスポーツの大会に出場する方法もあります。「JCG」とは、オンラインを中心としたeスポーツ大会プラットフォームで、ジャンルを問わず幅広いゲームタイトルのオンライン・オフライン大会を開催している企業のことです。無料で簡単にユーザー登録でき、大会を開催しているゲームタイトルも多いです。
下記記事では、JCGに会員登録するとできることや、JCGの取り扱うゲームタイトル、大会への参加方法などをまとめているのでぜひ参考にしてください。
参考記事:
大会に勝ち続けることでプロになれる
eスポーツの大会に出場するのは簡単ですが、プロを目指すなら一度優勝するだけではなく、常に勝ち続けなければなりません。
eスポーツは他人と競い合うことで成り立つ「競技」ですから、優勝できるのはたくさんいる出場選手のうちのたった数名。その数名の座をキープし続けるのは、とても大変です。
優勝し続けるためには、当然、誰にも負けないほどの実力を身につける必要があります。しかし、がむしゃらにゲームをプレーするだけではスキルアップできません。「どうすれば勝てるか?」を考えながら練習に打ち込む必要があります。現役のプロゲーマーの中には、1日10時間以上を練習に費やす方もいるようです。
このように、想像以上に厳しいプロゲーマーへの道。それでもeスポーツのプロを目指すのなら、まずは1回で良いので、大会での優勝を目標に、日々練習に励むことが大切です。そうして次第に優勝できる大会が増えてくれば、プロとして名を知られる日が来ることでしょう。
下記記事では、「プロゲーマー」という職業に求められることやなるための方法、プロゲーマーの注意点についてまとめているので、プロゲーマーをめざしたい方はぜひ参考にしてください。
参考記事:
プロゲーマーになるには?eスポーツのプロをめざす方法
プロゲーマー以外でeスポーツに関わることのできる仕事
eスポーツのプロは資格こそ必要ないものの、大変な努力をしなければれないこと、限られた人数しかなれないことがわかりました。eスポーツが好きでも、純粋に競技を楽しみたいような方だと、プロを目指すのは向かないかもしれません。
「プロを目指すのは厳しそうだけど、将来eスポーツに関わる仕事がしたい気持ちに変わりはない」
そんな方は、プロゲーマーではない別の仕事で、eスポーツに関わってみませんか?
続いては、eスポーツに関わることのできる仕事について見ていきましょう。
今回紹介するのは、以下の5つの職業になります。
- ゲームプログラマー
- ゲームプランナー
- ゲームグラフィックデザイナー
- ゲームプロデューサー
- ゲームディレクター
ゲームプログラマー
ゲームプログラマーが担当するのは、eスポーツとなり得るゲームの開発です。
多くの人にプレイしてもらうためにも、ゲーム性、競技性、親和性などを兼ね備えたタイトルの開発を目指していきます。
自分の開発したゲームで、誰かが世界一を目指します。
クオリティの高いゲームにするために、試行錯誤を繰り返していきましょう。
下記記事では、ゲームプログラマーについて詳しく解説しています。仕事内容や適正、めざす方法、必要な能力や資格、年収、将来性など、ゲームプログラマーをめざす方にとって有益な情報をまとめているのでぜひ参考にしてください。
参考記事:
ゲームプログラマーになるには?
ゲームプランナー
ゲームプランナーはeスポーツをより盛り上げていけるようなゲームの企画やアイデアの立案を行います。
今売れているeゲームはどんなものなのか、人が見ていて面白いと思えるようなゲーム展開を作るにはどうすればいいのか等、考えることは山ほどあります。
プロゲーマーも唸るような仕掛けを考え、多くの人を楽しませましょう。
そのためには、想像力や発想力が求められます。
下記記事では、ゲームプランナーについて詳しく解説しています。めざす方法や仕事内容、年収、向いてる人の特徴、求められる能力や資格、仕事のやりがいなど、ゲームプランナーをめざす方にとって有益な情報をまとめているのでぜひ参考にしてください。
参考記事:
ゲームプランナーになるには?
ゲームグラフィックデザイナー
ゲームグラフィックデザイナーは、ゲームに表示する情報の設計やキャラクターのデザインなどを作成します。
モーションデザインと呼ばれる、キャラクターの動きの設定なども行うので、緻密な設計が求められます。
eスポーツのゲームは、多くの人に同時に見られるのが特徴です。その魅力を沢山の人に伝える力が求められます。
技を繰り出す時や、画面展開の時にゲームの臨場感や緊張感が薄れないよう、細かな部分までこだわって作る必要があります。
下記記事では、ゲームグラフィックデザイナーについて詳しく解説しています。めざす方法や求められるスキル、資格、仕事内容、適正、年収、将来性など、ゲームグラフィックデザイナーをめざす方にとって有益な情報をまとめているのでぜひ参考にしてください。
参考記事:
ゲームグラフィックデザイナーになるには?
ゲームディレクター
ゲームディレクターは、ゲームの開発部門のトップになります。
開発がスケジュール通りに進んでいるか、全体の指揮を執る立場です。
ゲームの開発が滞りなく進むように、それぞれの開発メンバーの得意な仕事を理解して、タスクを振り分ける必要があります。
特に、eスポーツのゲームは世界で楽しまれることを目標に作られるため、クオリティは落とせません。
コミュニケーションを密にとって作り上げていきましょう。
下記記事では、ゲームディレクターについて詳しく解説しています。めざす方法や仕事内容、必要なスキル、年収など、ゲームディレクターをめざす方にとって有益な情報をまとめているのでぜひ参考にしてください。
参考記事:
ゲームディレクターになるには?
ゲームプロデューサー
ゲームプロデューサーは、ゲームの制作に携わるすべての人のトップの立場の仕事を行います。
ゲームが売れるかどうかが決まる宣伝から、企画、制作、すべての責任を持ちます。
そのため、eスポーツとして長く楽しまれるゲームを作れるように、ゲームプランナーやゲームディレクターと打ち合わせを重ねます。
アイディアがいつでも浮かぶように、日頃からゲームに対してだけではなく、多くのニュースや思考に触れておくことが大切です。
下記記事では、ゲームプロデューサーについて詳しく解説しています。めざす方法や仕事内容、求められる能力、適正、年収、将来性など、ゲームプロデューサーをめざす方にとって有益な情報をまとめているのでぜひ参考にしてください。
参考記事:
ゲームプロデューサーになるには?
また、上記で紹介した5つの職業以外にも、eスポーツ業界に携われる仕事はたくさんあります。下記記事では、eスポーツ業界の仕事一覧や、日本でのeスポーツのプロゲーマーとしての活動が難しいと考えられる理由についてまとめているので、興味のある方はぜひご覧ください。
参考記事:
eスポーツに関わる仕事とは?eスポーツ業界で働く方法
eスポーツのゲームを作る仕事がしたいなら
eスポーツのゲーム制作に携わるには、ゲームプログラマーやゲームプランナーといったeスポーツと関わりのある職種に就く必要があります。
ただ、それらの仕事に就くためには、プロとして仕事をこなせるくらいのスキルを身につけなければなりません。
そこでオススメなのが、ゲーム制作について学べる専門学校やスクールに通うことです。
中でもアミューズメントメディア総合学院では、基礎からゲーム制作に関するノウハウを身につけていくことができます。
将来eスポーツに携わる仕事がしたいという方は、アミューズメントメディア総合学院への入学を検討してみると良いでしょう。
東京でeスポーツ業界を目指されている方は「アミューズメントメディア総合学院」で学びませんか?
eスポーツに関わるお仕事に就きたいと考えている方は、東京のアミューズメントメディア総合学院のゲームクリエイター学科、ゲーム・アニメ3DCG学科への入学を検討してみてはいかがでしょうか。
どちらの学科でも、プロの現場で活躍するための経験・スキルを身につけることができます。ご興味がある方は、以下のリンクをご覧ください。
- アミューズメントメディア総合学院
監修・運営者情報
監修・運営者 | アミューズメントメディア総合学院 ゲームクリエイター学科・ ゲーム・アニメ3DCG学科 |
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