ニュース

【特別講義レポート】アニメスタジオのDNAを学ぶ講義<第1回>! アニメ「HUNTER×HUNTER」などの監督を務める神志那弘志氏から学ぶ「作画に必要な人体の構造」

アニメ「HUNTER×HUNTER」などの監督で、スタジオ・ライブ代表取締役を務める神志那弘志さんが来校。アニメスタジオの考え方や技術=DNAを学ぶ特別講義を実施しました。

⇒特別講義の概要はこちら

神志那 弘志 氏


スタジオ・ライブ代表取締役
アニメーション監督、演出家、キャラクターデザイナー、作画監督
<代表作>
HUNTER×HUNTER(2011-2014年 監督)
魔神英雄伝ワタル 七魂の龍神丸(監督)
吸血鬼すぐ死ぬ2(監督、絵コンテ)
SAND LANDシリーズ(ディレクションアドバイザー、絵コンテ、演出) その他多数

この日の講義は、「画力(デッサン)」「パース」「画角」「表現力」の4つのポイントに分けて説明をしてくださいました。

まずは「画力(デッサン)」について。「デッサン力を上げるには構造を知ることが大切です」と、神志那さん。例えば人物においては骨と筋肉の構造を知ることが重要になるため、なかでも特に難しい「足先」の構造を例に挙げながら、対象物の形を理解する方法を教えていただきました。足に体重をかけた場合、どの指がどう動くか、どのように傾くかなどに注目しながらデッサンをしていくことの大切さを知ることができました。

「パース」では通常、一点透視から三点透視までのことだと認識されることが多いですが、「私は基本的にはすべて三点透視だと思っています」と、神志那さん。「例えば二点透視の場合はもう一本の線が限りなく並行に近い状態のため気付きづらいだけで、本当は三点あります」と、説明をしてくださいました。また、「自分が描こうとしている絵はどこから見ているのかを考えることが非常に重要です。それによって背景が全然違ってきますので」と、パースについて語るうえで考えなければならない「画角」についても教えてくださいました。カメラ位置の遠近による見え方の違いについても資料を使いながら詳しく説明していただき、理解を深めることができました。

「アニメーターにとって最も重要なのは『表現力』です。アニメーターは『アクター』なんです」と、神志那さん。そして、表現力を上げるためには「観察力が大切です」と、神志那さんご自身も日頃から街を歩くときに、人の動きや服の皺など、様々なものを観察されていると話してくださいました。また、アニメーション制作の参考として、神志那さんは実写映画を観ることが多いそうで、「映像的な演出を理解するには『好きな映画を10回観ること』をおすすめします。3回目ぐらいまでは感動するだけなんだけど、10回ぐらい観ると、第三者の目線で分析することができるようになります」と、アドバイスをくださいました。

◆   ◆   ◆   ◆   ◆

AMGの講師は全員が業界の第一線で活躍する「現役のプロ」。
協力企業様、講師の皆様と共に、エンタメ業界を目指す在校生へ、今後も実りある講義を提供していきます。
産学共同カリキュラムや授業内容は資料請求又はオープンキャンパスで詳しくご説明しています。