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アニメ「タッチ」上杉晴子役で知られる小宮和枝先生(声優学科講師)のパーソナルインタビュー

長年ご指導いただいている先生、学生たちから人気の先生など、AMG「名物講師」にインタビュー。エンタメ業界のプロとして、若い世代を育てる講師として活躍する先生方のパーソナルな一面をお届けします。

小宮和枝先生

プロフィール

【アニメ】「タッチ」上杉晴子、【海外ドラマ】「ER緊急救命室」ケリー・ウィーバー、【外画】「ハリーポッター(シリーズ)」ドローレス・アンブリッジ
他、多数

担当学科/科目

・声優学科
演技実習

AMG講師歴

16年

好きなもの

映画『ショーシャンクの空に』『麗しのサブリナ』

デイリールーティーン

毎朝6時25分からテレビ体操
お風呂上がりにドライヤーをかけながらスクワット50回

休日の過ごし方

読書をするか料理を作る

個人的に挑戦したいこと

もう一度、フルマラソン完走

一日のスケジュール

5:30

起床

7:50

出発

9:30

本科2年の授業開始

17:00

授業終了

17:30

事務所で仕事の映像チェック

18:30

帰宅後、原稿チェック

23:00

就寝

INTERVIEW小宮先生の活動の根幹にいつも存在しているのは「お芝居」

児童劇団に所属し、そのままレールを外すことなく現在進行中。

ダンスや三味線など、これまで色んな習い事をしてきましたが、根幹にはいつも「お芝居」がありました。小学校2年生の時に児童劇団に所属し、そのまま現在進行中です。壁にぶつかってなんぼ。何か一つ出来るようになったら、次はもう少し難しいことに挑戦するということを繰り返してきました。そうして達成できたときの喜びは本当にかけがえのないものです。

学生時代から変わらずおこなってきた、芝居の舞台と声優の両立。

昔は、声優の仕事が世の中的にあまり認知されていなかったし、今のようにマルチに活動する人も少なかったんだけど、私は学生時代からずっと、芝居の舞台と声優の両立をおこなってきました。
どちらにも活かせることをたくさん学びましたし、劇場や宴会場を何か所も回りながら、歌やダンスを披露したこともあります。
お客さんはみんな宿泊や飲食が目的なので、初めは誰も舞台を見てないんだけど、注目したり笑顔になったりしてくれたときは、すごく胸が高鳴ったのを今でも覚えています。当時は、どうすればお客さんの視線を惹き付けられるか考えながら舞台に立つことが、とにかく楽しかったです。

INTERVIEWお芝居への熱意と色んなことへの好奇心が、小宮先生の原動力

お芝居を続けていて良かったと思うのは、役とシンクロした瞬間。

声優の仕事でやりがいを感じるのは、役とシンクロした瞬間です。例えば、外国映画で、俳優さんの息遣いにぴったり合ってくると、お芝居を続けていて良かったと心から思います。とにかく、自分の役、外画の場合だと役者さんを愛することを大切にしています。それが、どんなに酷い悪党であってもね。

悪役もそうだし、けっこう癖のある役を担当することも多いんだけど、役に応じて色んな対策をとりながら、ベストな状態で演じられるように心掛けています。例えば、いつもよりも低くて太い声を出したいと思う時は、仕事の前日はあまり寝ないようにしてます。しっかり睡眠をとると、声の調子が良くなり過ぎてしまうので、敢えて睡眠不足の状態で声を調整するんです。そうして、演じる前に自分が計算していた完成形を数ミリでも上回ったと自負したときは、非常に仕事のやりがいを感じます。

いつまでも好奇心を大切に行動していきたい。

人生において最も大切にしていることは「好奇心」です。最近、昔よりも好奇心が薄れてきたなと感じるんです。腰が重かったり先延ばしにしてしまったりすることが段々と増えてきたので、ちょっとしたことにも常に好奇心を持って行動していきたいなと思います。

それから、本を読むことや健康に気を付けた生活を送ることも大切にしています。朝起きたらまずはテレビ体操をしたり、ラジオのヘビーリスナーなので、ラジオから得た情報を頭の中の引き出しに入れたりしながら朝の支度をしています。あとは、掃除機をかけながら滑舌訓練の教材を思いっきり大声で発声したりね(笑)。それから、フルマラソンにも挑戦したい。過去に完走はしているけど、その時の清々しさをもう一度味わいたいという、ちょっと無謀な好奇心も芽生えています。

INTERVIEW声優学科の講師、小宮先生の思い

お芝居と真剣に向き合いながら、自主性を持って学ぶことが大切。

AMGの授業では主に本科2年生の「演技実習」を担当しています。その中で、小説の一部を読んで、自分で動きを考えながら、そのシーンを舞台化していくという課題を学生たちに出すこともあります。
AMGの学生は、教務の先生方が日頃からしっかりと指導されているので、とてもお行儀が良いのが特徴で、それは良いことなんだけど、私としては、失敗しても良いから、一つの感情表現に固執しない柔軟さを持って、もっと自由に色んなことにチャレンジしてくれることを願っています。
お芝居に正解はないから、頭が柔軟なうちに、試行錯誤しながらどんどん表現を変化させていって欲しいです。

最初は難易度の高いことができなくても構わないし、課題を覚えてくるだけでも良いから、とにかく一人で「舞台の上で戦う」。お芝居に対して一生懸命に向き合うことが大切です。ゴールは、みんなそれぞれ。一定のゴールを決めずにイメージを膨らませる訓練を行っています。最後まで頑張ってやりきると自信もつくからね。

学生たち自身がやる気を持って取り組まないと、講師が一方的に教えても本当の力は身につかないと思うんです。それに「自主性」が自然に芽生えてくれないと、レッスンをしていても楽しくないじゃない?だから、授業では学生たちに委ねる部分も徐々に広げていきたいです。学生主導の芝居作りなどにも挑戦できると良いなと思っています。

夢に向かって頑張る学生たちへ

「負った傷は思うほど深くはない」。在校生の皆さんには、この言葉を届けたいです。失敗して、落ち込んだり悔しがったりする経験は誰しもがあることだけど、その傷はみんなが思っているほど、たいした問題じゃないことばかりです。だから、失敗を恐れず、色んなことにチャレンジしてほしいですね。

AMGからエンタメ業界に羽ばたいていった卒業生へ

卒業生と一緒に仕事をする機会も多いんですけど、現場で会ったときに挨拶をしてくれるとすごく嬉しいですし、活躍している姿を見ると本当に誇らしい気持ちです。在学中は少し大人しい感じだったけれど、久しぶりに会ったらすごく元気に挨拶をしてくれた卒業生もいて、嬉しかったです。私の口がまわるうちに、ぜひ仕事でご一緒しましょう。