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克・亜樹先生×もりやまゆうじ先生 対談レポート

『ふたりエッチ』のロングヒットや、11月2日発売号の週刊ヤングマガジンで『熱いぞ!猫ヶ谷!!』の連載がスタートする克・亜樹先生。『うる星やつら』から『ヱヴァンゲリヲン 新劇場版:序』まで幅広く活躍するアニメーション作家で、学院ではじめての特別講義が予定されているもりやまゆうじ先生。OVA『ふたりエッチ』の監督と原作という仲でもあるおふたりに、それぞれの業界で第一線を走りつづける秘訣や若手へのアドバイスをうかがいました。

――おふたりは同世代とお聞きしましたが、デビューの経緯からお願いできますか。

克:

1983年、大阪芸術大学在学中でしたね。少女漫画家を目指してたんですけど、大学の先輩の島本和彦先生がデビューしていたから、サンデーには出してみよう(笑)と思って投稿したら、たまたま島本先生の担当さんの目にとまって。
白泉社でもほとんど同時にデビューして、卒業までは両方で読みきりを描いたりして、上京を機に連載をはじめました。

もりやま:

高校のときにアニメーター募集っていう新聞広告を見て、友だちと受けにいって。『さらば宇宙戦艦ヤマト』とかの時期だったね。
初仕事が18歳で、『うる星やつら』の作画監督をやったのが22歳のとき。食いっぱぐれないように工業高校の電気科に入ったはずなのに(笑)。

克:

僕も機械科だったんですよ。
地元に美術の学校がなかったから、高卒の資格を取って大学に行こうと思って。

――デビュー当時からいまにいたるまで、ずっと最前線で活躍するために大切なことはなんでしょうか。

もりやま:

基本的には好奇心となんでも楽しむ姿勢。そして、いつも新しいことを試していこう、実験しようっていう気持ちだよね。まぁ、失敗することもあるけど(笑)。いまやってる『ファイト一発!充電ちゃん!!』でも、制作さんには「好きにやらせてね」って言ってあってね。

克:

それは一緒ですよね。毎日アニメを見て、新聞を読んで、何か感じたらメモをしてとか。あとは、失敗したら、これを成功させるのはどうしたらいいのかということを考えます。なんだかんだ言っても、中学高校時代にハマったものからは抜けだせないので、そこに好きなものどんどん加えていって、新しい発想が生まれればってところですね。

――ご一緒された『ふたりエッチ』のOVAは、どんな風にはじまったのでしょう。

克:

アニメ化の話は沢山いただいていて断ってたんですけど、もりやまさんのお名前が入っているのを見てOKしたんです。

もりやま:

最初はいまいるスタジオの社長のほうに話が来て。テレビシリーズでできなかったのは残念だったな。

克:

出版社も乗り気だったのに、おしかったですよね。でも、ちょっとテレビでは難しいですよね(笑)。

――克先生は絵コンテチェックなどはなさったんですか。

克:

一度外に出したらもう素材だと思っているので、完成した映像を見せていただくだけで。
いろいろ使ってもらえるのはうれしいですね。

――もりやま先生には今度学院で講義をしていただくんですが、はじめて教壇に立とうと思われた理由や、とくに学生に教えたいことはありますか。

もりやま:

いま、一枚絵としてはすごくきれいなものを描くんだけど、動かしたときにもうひとつ突きぬけたものがない人が増えていて。最近のアニメのはやりなんだろうけどね。本数が多すぎて国内の現場でアニメーターを育てられる状態じゃなくなってきてるし、ちゃんと基礎からやっていかなきゃなぁって。
たとえばレイアウトでも、キャラクター中心で背景とかがおろそかになりがちだから、総合してアニメーションだってことをおさえてほしい。

――克先生には何度も講義をしていただいていますが、学生に教えた感想はいかがですか。

克:

自転車の乗りかたと同じで、自分では何も考えずにできていることを説明するのは大変だけど、人に教えることで発見することもありますよね。自力で乗れるようになるのがベストだし、最後は「やる気」だと思うんですけど、そこが一番、教えるにはむずかしい。

――最後に、これからクリエイターを目ざす人たちに向けてメッセージをいただけますか。

克:

学院では何度も講義をしてきました。デビューするのは簡単ではないですが、教える側としてもあと押ししたいので、学生の皆さんも基本的なところでがんばって、どんどんデビューしてほしいと思います。

もりやま:

アニメーターは実写で言うところの役者でもあり、カメラマンでもあるんだよね。
絵のおさまりかたからはじめて、レンズの特性や最終的にどういうフィルムに上がるかってところまで考えられるようになったら、それが理想的。

――本日はどうもありがとうございました。

【克・亜樹(かつ・あき)先生 プロフィール】

マンガ家。1983年、小学館新人コミック大賞佳作と、白泉社「花とゆめ」月例新人賞トップ賞をほぼ同時に受賞してデビュー。代表作に『星くずパラダイス』『はっぴぃ直前』等多数。白泉社「ヤングアニマル」と「ヤングアニマル嵐」で『ふたりエッチ』を連載中。また、講談社「週刊ヤングマガジン」(11月2日発売号)にて『熱いぞ!猫ヶ谷!!』を連載開始。

【もりやまゆうじ先生 プロフィール】

アニメーション監督、キャラクターデザイナー、アニメーター。高校在学中からアニメーターとして活動をはじめ、『うる星やつら』の作画監督として人気を博す。『プロジェクトA子』(監督)『めぞん一刻』(キャラクターザイン)『ヱヴァンゲリヲン 新劇場版:序』(作画監督)等、代表作多数。全話の原画を手がけた『ファイト一発!充電ちゃん!!』が2009年10月からテレビ放映中。

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