MENU

入学イベント
資料請求
WEBエントリー

ニュース

株式会社ライデンフィルム 特別講義

去る2013年11月初旬、アニメーション学科アニメ監督・演出コース2年生を対象に、
株式会社ライデンフィルムにて制作デスク(※1)を務める、新家朋人(しんか ともひと)さんに講義を行っていただきました。

新家さんは、株式会社ライデンフィルムにて制作デスクを務められているほか、株式会社シャフト制作の「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語」でも制作進行チーフを担当されました。

新家朋人さん

講義の様子

講義では、制作進行業務(※2)についてワークフロー(※3)を使いながら、制作進行の役割や心がけて欲しいことなどをお話いただきました。実際の業務に携わっている方のリアルなお話に、学生たちも真剣な面持ちで聞き入っていました。

アニメ監督・演出コースの学生は、そのほとんどが制作進行からアニメーション業界へ入って行きます。数ヶ月後には、実際に現場で制作進行の業務につくことが決まっていますが、今回の講義を受けたことで、現場に立つ自分の姿がよりはっきりとイメージ出来る様になった様です。

(※1)制作デスク:同時に制作している複数の作品全体のスケジュールを管理します。
(※2)制作進行:アニメの各話を担当します。アニメーション制作の工程それぞれ(作画や彩色など)が別々に進行する中で、どのタイミングでどれだけの物量を次の工程に動かすかを管理しています。そして、最終的にひとつの作品として完成させるのが主な業務です。
(※3)ワークフロー:作業の内容や順番などの流れを図にまとめたもの。

講義の中では、学生の質問にも答えていただきました。

Q. 「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語」に参加された経緯を教えてください。

「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語」のプロデューサー(※4)からの誘いです。以前在籍していた制作会社にそのプロデューサーも在籍していたことがあり、その縁でTVシリーズにも参加していたんです。会社ごとに作品の作り方に違う部分があるので、勉強になりましたね。

(※4)プロデューサー:作品制作を企画から納品まで統括します。資金の管理や外部との交渉、制作の方向性の調整なども主な役割です。

Q. 制作進行として気をつけることは?

新家朋人さん

左:新家氏 右:(聞き手 演出家江崎氏)

原画さんの手を空かさないことです。
手が空きそうになったら、制作デスクに相談して他の仕事を回します。
もし原画さんの手を空かせてしまったら、外部の他の仕事を優先されるかも知れませんし、原画さんの生活(収入)にも関わって来ます。

Q. 新家さんが仕事をする上でのモチベーションは何ですか?

アニメ業界で働いている人が好きですね。一緒に働いて行きたいと思うんです。
作画の労働状況を良くしたいし、ゆくゆくは沖縄にスタジオをつくって、そこで老後はのんびりしたいです (笑)

Q. 新人の制作進行でこの人を採用して良かったという人は?

制作の仕事をするに当たり、アニメが好きということは、大事なことです。
ただ、アニメしか好きじゃないという人は厳しいことが多いですね。アニメ以外にも好きなもの、得意なものを持っていて、自分が携わっているものを客観視が出来ることが必要だと思います。
実体験やリアリティというものは、様々な仕事に活かされるのではないでしょうか。

Q. 株式会社ライデンフィルムについて教えていただけますか?

ウルトラスーパーピクチャーズというグループに、3Dアニメーションの「サンジゲン」、2Dアニメーションの「トリガー」「オース」「ライデンフィルム」という会社があります。 ライデンフィルムは設立2年ほどで、グループでは一番新しい会社です。

特定のクリエイターを盛り立てる会社ではなく、様々な作品をやりたい、ライン数(※5)をどんどん増やして行きたいと考えています。
自分自身が、夕方に放送しているような、子供向けの商業アニメーションを見てアニメファンになったので、子供の頃自分の携わった作品を見てアニメ業界に入る人が出ると良いですね。
志を共にする人と是非一緒に働きたいと思っています。

(※5)ライン:制作ライン。作品本数。

Q. 学生達にメッセージをお願いします。

実際働くと、日々の忙しさに見失いがちではありますが、今、「商業」アニメーションを作ることの意義を考えてもらえればと思います。
かつてよりも、個人でも高い水準の作品を容易に作ることができるようになりました。発表の場も数多く存在しています。また、業界に携わる現場の人間の収入は決して良いとは言えません。時間もかなり拘束されます。その中で、あえて今「商業」アニメーションに携わるのか どのセクションにいても各々志を持ってほしいと思います。

私見ですが、強いて1つ皆さんにお伝えするならば、「商業」アニメーションの現場で、お金を稼ぐということを意識してもらえたら嬉しいです。
なぜなら、お金を稼ぎそれを還元することは、自分の居る業界を保たせることであり、優秀な人材を育む土壌になると考えるからです。
皆さんも是非いい意味でお金を稼げる仕事をする人になってもらえればと思いますね。

◆   ◆   ◆   ◆   ◆

ここには書ききれない位、沢山のお話をしてくださった新家さん。本当にありがとうございました。
入社を控えて、期待と不安で一杯の2年生達。この機会に現場のリアルな声を聞かせていただけたことは大きな力付けになりました。

AMGをもっと知ろう

2分でかんたん申し込み!

学院の資料を取り寄せる

声優エンタメチャンネル放送中
声優エンタメチャンネル放送中