小説のストーリーの展開について

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    小説のストーリーの展開
    小説の展開というのは多種多様です。ハッピーエンドやバッドエンド、大どんでん返しなど、世に出ている小説には練りに練られて出来上がった素晴らしい展開があります。
    ところで皆さんは、物語の展開には基本となる形があることをご存知でしょうか。基本形に当てはめて構成を考えると、上手くまとまった話が作りやすいのです。
    ここでは小説の展開について解説していきます。

     

    • この記事の監修者
    • アミューズメントメディア総合学院は、東京恵比寿にあるゲーム、アニメ、マンガ、小説、声優などの業界や職業を目指す方のための専門の学校です。小説・シナリオ学科のurlはこちら
    • 小説・シナリオ学科では、1年次から個別で文章力の指導や、発想心理学、アイデア創造、キャラクター造形、世界観設定などを学び、文章作成における基礎を学びます。また2年次では、シナリオやトレンド分析など売れる作家となるための勉強を行っていきます。
    • ライトノベル専攻や文芸小説専攻、ゲームやアニメシナリオライターを目指す人のためのアニメ・ゲームシナリオ専攻があり、それぞれのジャンルに特化した技術を学べますので、 是非、体験説明会に参加してみてくださいね!
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    起承転結

    起承転結は最も多くの人が知っている形ではないでしょうか。
    これは小説を読む時にあまり構成を気にしない人でも、4コマ漫画などを思い出してみるとなんとなく想像ができるかと思います。
    起承転結は、物語の始まりから終わりまでを4段階に分ける方法です。それではそれぞれの位置付けを見ていきます。

    • 起:物語の始まりで、話の発端となる出来事が起こる。
    • 承:”起”で起こった出来事が進んでいく。
    • 転:状況を一変する大きな出来事が起こる。
    • 結:”転”で起こった出来事を解決し、物語が幕を閉じる。

    ここで注意すべきこととして、それぞれの配分という問題があります。
    起承転結のように4つに分けると、その配分は単純に4等分だと考えられがちですが、実は基本的に4等分ではありません。
    様々な意見がありますが、総じてまとめると「起」が1割、「承」が4割、「転」が4割、「結」が1割というパターンが一般的なようです。
    ではここで典型的な学園系ラブストーリーの起承転結の構成例を示しておきます。

    • 「起」主人公は恋をしているが、片思いの相手になかなか声をかけられない。
    • 「承」距離を縮められないまま、もどかしい日々が過ぎていく。
    • 「転」文化祭でペアになり急接近、そして公開告白をしなければならない状況に。
    • 「結」両思いだったことが判明し、カップルに。

    序破急

    序破急の序・破・急は元来、雅楽の用語で、「序」はゆっくり、「破」は少し早く、「急」は最も早くといったように曲のテンポを表すものでした。
    その序破急という言葉が物語の構成にも当てはめられるようになったということです。
    序破急は起承転結ほど知られていませんが、意味合いは非常に似ています。

    • 序:44物語の始まり。
    • 破:発端となる出来事が起こり、徐々に盛り上がっていく。
    • 急:盛り上がりは最高潮を迎え、結末へ。

    といった流れになります。
    起承転結と流れは似ており、起=序、承転結=破急と分けるとわかりやすいですよ。
    音楽の構成には物語の構成と通ずるところがあるのかもしれませんね。

    ハリウッド式三幕構成

    ハリウッド式三幕構成では、”三幕構成”と銘打っておきながら物語を4等分して当てはめていきます。
    しかしながら分け方は物語の始めの4分の1が「第一幕」、次に4分の2が「第二幕」、そして最後の4分の1が「第三幕」となるため、三幕構成ということになっています。
    それぞれの幕には、第一幕が状況設定、第二幕は葛藤、第三幕は解決という役割があり、幕が切り替わる大きな出来事がプロットポイントとなります。また、中間地点にもミッドポイントが置かれ、大きな出来事が起こります。
    映画「バックトゥーザ・フューチャー」を例に挙げて見てみると、第一幕ではマーティの周辺事情が描かれます。
    冴えない中流家庭の息子だということや、ギターが趣味の高校生で彼女がいることなどです。ドクと友人であることは冒頭で明かされますが、ドク本人が登場するのはかなり後になってから。深夜のショッピングモールの駐車場に変人しかりといった姿で現れるのです。
    タイムマシンの燃料はプルトニウムで、ドクがテロリストから騙し取ったものでした。2人がタイムマシンの実験を始めたところに、テロリストが奪い返しに来ます。ドクは凶弾に倒れ、マーティは逃げようとしてタイムスリップしてしまいます。ここが第一幕のプロットポイントです。
    第二幕の前半、マーティは30年前の町に驚きながらも、タイムスリップしたという事実を受け入れていきます。若き日の母親に出会い、また30年前のドクに相談して現代に帰る方法、雷の電力を利用することを見つけます。しかし、事態は深刻化していました。本当なら父親と恋に落ちるはずの母が、あろうことかマーティに惚れてしまったのです。
    マーティは若き日の父親に接触し、母親をデートに誘うように持ちかけます。近いうちに学校で行われる「魅惑の深海パーティー」で二人は恋に落ちなければならないと説得。これがミッドポイントです。
    第二幕後半では紆余曲折を経て、両親を恋に落とす作戦の準備を進めていきます。そしてついに「魅惑の深海パーティー」の当日が来ます。これが第二幕のプロットポイントで、ここから物語はクライマックスに向かっていきます。

    日本人に適した展開とは?

    日本人に特別適した展開というものがあるわけではありませんが、強いて言うならば多くの人が親しんでいる「起承転結」がいいかもしれませんね。多くの人が知っている分、読み手も構成を意識した場合には起承転結に当てはめて考えるでしょう。
    また、日本人はスケールの大きな物語ではなく緻密な構成を立てることが多いです。そういった構成に当てはめるとしたら起承転結は比較的勝手が良いでしょう。

    展開は早い方が良い?

    小説作品の感想では、よく「もっと展開が早い方が良い」と言う意見が見られます。
    読み進めるスピードなどもありアニメや漫画と比べると物語の展開にスピーディーさを感じ辛いため、そういった意見が出てくるのも無理はありませんね。
    小説は冒頭が重要で、読み始めの段階で面白さがないと読者は飽きてしまい本を閉じてしまうということもあるようです。そのため早い段階である程度の盛り上がりを見せることが、読者を離れさせないコツだと言えます。
    また読者は物語中にたくさんの出来事やイベントが見たいとも思っています。つまり話の濃い物語が好きだということですね。
    以上のことから、展開が早い方が良いといってもただすんなりと話が進んでいく小説ではなく、テンポが良くなおかつエピソード的に濃度の高い小説が読者に好まれそうです。

    まとめ

    小説をはじめ、物語作品には様々な構成の型があります。
    慣れ親しんだ「起承転結」から、あまり馴染みのない「ハリウッド式三幕構成」までどれも意味のある構成になっていますが、一番大事なのは自分の好みに合った構成方法を模索することです。
    色々なやり方を試し、自分なりのノウハウを見出していきましょう。

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