純文学の書き方とは?新人賞を狙うための3つのポイント

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    小説を読むのが好き、明治期〜昭和期に活躍した文豪に憧れがあるという人のなかには「自分も純文学を書いてみたい」と思っている方もいるでしょう。

    しかし、いざ筆をとってみると小説の書き方がわからない、そもそも純文学ってなんだろう?とその手が止まってしまうことも珍しくありません。

    そこで今回は、そもそも純文学の定義とは?というところから、純文学の書き方について解説します。

    小説家デビューを目指している人のために、新人賞を狙うのに意識すべきポイントについても紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

    • この記事の監修者
    • アミューズメントメディア総合学院は、東京恵比寿にあるゲーム、アニメ、マンガ、小説、声優などの業界や職業を目指す方のための専門の学校です。小説・シナリオ学科のurlはこちら
    • 小説・シナリオ学科では、1年次から個別で文章力の指導や、発想心理学、アイデア創造、キャラクター造形、世界観設定などを学び、文章作成における基礎を学びます。また2年次では、シナリオやトレンド分析など売れる作家となるための勉強を行っていきます。
    • ライトノベル専攻や文芸小説専攻、ゲームやアニメシナリオライターを目指す人のためのアニメ・ゲームシナリオ専攻があり、それぞれのジャンルに特化した技術を学べますので、 是非、体験説明会に参加してみてくださいね!
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    そもそも純文学とは


    そもそも純文学とは、哲学、史学など広義の文学のなかでも、詩歌や小説、戯曲など美的感覚に重点を置いた文学のことです。
    一般的には、読んでいて楽しく、面白く感じるような娯楽性を重視する大衆小説に対して、文章力や表現力などの芸術性を重視する小説を指します。

    純文学の主な歴史

    純文学とは、主に明治時代から使われ始めた言葉です。

    明治期の史論家・評論家である山路愛山は明治26年、当時、政治・文学評論の中心的存在であった『国民之友』に掲載された頼山陽論「頼襄を論ず」のなかで、「文章すなわち事業なり」と定義し、小説は人生や社会を動かすものでなければ意味がないと指摘しました。

    この意見に対して、明治時代の詩人・評論家である北村透谷は、明治26年2月に執筆した評論「人生に相渉るとは何の謂ぞ」で反論。

    そのなかで「学問のための文章でなく美的形成に重点を置いた文学作品」と、純文学を定義したのがはじまりだといわれています。

    純文学の代表的な作家・作品

    純文学といえば、明治~大正期に活躍した文豪たちが有名で、その作品は国語の教材としてもよくとりあげられています。

    純文学で有名な近代作家とその代表作品は以下のとおりです。

    作家名 代表作品
    夏目漱石 吾輩は猫である、坊っちゃん、こころ など
    太宰治 走れメロス、人間失格 など
    芥川龍之介 羅生門、鼻 など
    川端康成 伊豆の踊り子、雪国 など
    宮沢賢治 銀河鉄道の夜、やまなし など

    また、今も活躍中の純文学で有名な現代作家とその代表作品としては以下が挙げられます。

    作家名 代表作品
    村上春樹 風の歌を聴け、ノルウェイの森 など
    川上未映子 乳と卵、夏物語 など
    吉本ばなな キッチン、ムーンライト・シャドウ など
    綿矢りさ 蹴りたい背中、勝手にふるえてろ など
    又吉直樹 火花、劇場 など

    純文学を書きたいなら、まずはこういった有名な作品に触れてみることから始めるとよいでしょう。

    純文学に関する主な新人賞

    純文学に関する主な新人賞としては、文豪の名を冠した芥川賞太宰治賞などが有名です。

    そのほかには、新人賞の草分け的存在である文學界新人賞や芥川賞作家を多く輩出している文藝賞、純文学系文芸誌が主催している新潮新人賞群像新人文学賞すばる文学賞などがあげられます。

    純文学の書き方


    純文学の書き方は、基本的には一般的な小説の書き方と同じです。

    一般的な小説の書き方は以下のとおりです。

    1. テーマを決める
    2. プロットを作る
    3. 執筆する
    4. 推敲する

    ここからは、それぞれの手順について紹介していきます。

    テーマを決める

    まずは物語の方向性や自分が表現したいこと、読者に伝えたいことなど小説のテーマを決定しましょう。

    純文学は芸術性に重きを置いているジャンルのため、それさえ表現できれば日常系からSF・ファンタジー系、シリアスからユーモラスまで幅広いテーマで執筆が可能です。

    プロットを作る

    物語の流れや執筆したいテーマやシーンなど、ある程度構想が固まってきたらプロットの作成に入ります。

    プロットとは、物語の全体像が見えるようストーリーを要約したものです。

    物語の中で起きる重要な出来事や登場人物の心情変化などを時系列で並べることで内容を整理し、矛盾をなくしたり蛇足を減らしたりするのに役立ちます。

    キャラクター・舞台など設定を練る

    プロットを作成したら、次は物語の登場人物や舞台などの設定を作り込むとともに、プロットの詳細を練っていきます。

    この段階で、作品の舞台やモデルとする場所があれば足を運ぶ、テーマに関わる職業や不明点があれば関係者に取材するなど、自分の目や耳でしっかり情報収集しておくと、よりリアルな設定や表現が可能になります。

    執筆する

    ある程度プロットが作成できたら、早速執筆を始めます。

    プロットの完成度と執筆を始めるタイミングは人それぞれ。
    大まかな流れができたらすぐに執筆にとりかかり、都度アイディアを盛り込んでいく人もいれば、詳細まで作り込んだ完璧なプロットを作ってから筆を握る人もいます。
    初めての場合は7割程度プロットが完成したら、執筆にうつるとよいでしょう。

    書いている途中でアイディアが生まれたらまずはプロットに追加して、テーマや話の方向性がブレたり、矛盾が生じたりしないか確認してから原稿に落とし込むと安心です。

    推敲する

    小説を書き終わったら、一度自分で作品を読み返してみましょう。
    誤字・脱字のチェックや読みやすさ、表現の改善などをおこなうことで完成度が高まります。

    そのほか家族や親しい友人など身近な人に読んでもらい、感想や気になった部分を教えてもらうとより視点が広がるでしょう。

    また、新人賞への応募を考えている場合は、文字数制限や書式の指定など、賞の応募要項に則っているか確認することも大切です。

    >>小説の書き方【著作実績700冊|プロット〜ストーリーまでプロが完全解説】

    小説の書き方をきちんと学びたいなら、アミューズメントメディア総合学院の小説・シナリオ学科がおすすめ。

    目指す分野に精通したプロの講師から個別指導が受けられるため、初心者でも安心です。

    さらに通常、新人賞への応募では完成作品を提出しますが、AMGの産学共同カリキュラムでは出版社と共同でプロットコンペを随時開催。

    プロットからのチャレンジでもプロデビューできる可能性があります。

    新人賞を狙うには?純文学を書くときのポイント


    純文学を書こうとしている人のなかには趣味にとどまらず、新人賞を受けて作家デビューを果たしたいという人も多いでしょう。

    そこでここからは、純文学で新人賞をめざすための3つのポイントについて紹介します。

    文章力・表現力

    芸術性に重きを持つ純文学では、小説のなかでもとくに文章力・表現力が求められるジャンルです。
    言葉の響きやリズム、字面など美しさにこだわった作品に仕上げましょう。

    また、純文学といえば難解で読みにくい、文体が堅いなどのイメージがあるかもしれませんが、無理してこういったイメージに寄せる必要はありません。

    文体は人によってさまざまですので、個性を大切にしつつ言葉の意味が伝わるよう、自分が表現したいこと、読者に伝えたいことを書いていきましょう。

    テーマ選び

    純文学で求められる芸術性を表現するためには、テーマ選びも重要です。

    純文学のよくあるテーマとしては、近代作品に多い私小説をはじめ、家族や学校、会社などの人間関係や病気、恋愛などの日常系や社会問題があげられます。

    幅広いので迷ってしまうかもしれませんが、このなかでもとくに関心の深いものや、自分が伝えたいことを表現しやすいテーマを選ぶと筆が進みやすいでしょう。

    また、他ではあまり見ないような斬新なテーマにするというのも、多くの競合を勝ち抜く戦法の一つです。

    世界観

    作品を魅力的につくりこむには、世界観の設定も重要です。

    例えば、現代を代表する純文学作家の一人である村上春樹さんは、現実と非現実が交錯する不思議な世界観が特徴的です。

    そのほか最近だと、令和2年に第164回芥川賞を受賞した「推し、燃ゆ」(宇佐美りん著)も、現代のトレンドや用語を駆使したリアルな若者の世界観が話題となりました。

    このように読者が思わず引き込まれてしまうような独特な世界観がつくれると、それがそのまま作品の強みとなったり、作品全体の完成度を底上げできたりします。

    まとめ

    純文学とは、読んでいて楽しい、面白いなどのエンターテイメント性を重視している大衆小説に対して、芸術性を重視した小説です。

    このため純文学を書くには、言い回しや表現、言葉の響きやリズムなどの美的感覚が求められます。

    純文学での小説家デビューをめざしているなら、アミューズメントメディア総合学院 小説・シナリオ学科がおすすめです。

    作品制作を通して、1年次には構成や文章力、世界観設定などの基礎を習得。
    2年次には純文学や一般文芸を中心とする文芸小説専攻を選択することで、より専門的な内容を勉強できます。

    コンペで在学中にデビューできる可能性があるだけでなく、卒業後もデビューに向けてのサポートが続くので安心です。

    まずはぜひ無料のパンフレットやオープンキャンパスでカリキュラムや学校の雰囲気をチェックしてみてくださいね。

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