漫画家を目指す人の中には、これから漫画の仕組みやストーリーの作り方の基礎から学ぶこともあるでしょう。
漫画におけるストーリーは、読者にとって読み応えや次も読みたいと思わせるために重要なポイントの1つです。
しかし、具体的にどのようなことに意識すればよいのか、分かりにくいところもあります。
今回は漫画家を目指す方に向けて、ストーリーの重要性や作り方の基本についてお伝えしていきます。
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漫画におけるストーリーの重要性
まずは漫画制作における、ストーリーの重要性について理解しておきましょう。漫画家を目指す人によっては、画力の高さが読まれる漫画と考えているのではないでしょうか。
確かに画力がなければ漫画家を描くことはできませんし、シリアスな漫画などでは致命的です。しかし、その画力もストーリーがしっかり作られていなければ、活かすことはできません。
ストーリーに説得力や具体性、起承転結があれば画力に少し不足している点があっても、内容の面白さに惹かれて読む方も現れます。
ストーリーを作る際に意識するべきこと
続いてはストーリーの基本でもある、テーマや起承転結に関して解説していきます。ストーリーを作ろうと考え、何となく思い浮かんだことを書き出しても意味の分からない内容になってしまいます。
漫画のストーリーを作り上げるためには、基本的なルールを把握した上で始めることが大切です。
伝えたいテーマを明確にする
漫画のストーリーを作り始める時は、まずテーマを明確にしましょう。テーマとは、たとえば以下のようなことです。
- 西洋の要素を取り入れたファンタジーバトル
- 日常生活にギャグを取り入れたもの
- ダーク、ホラー要素を入れたシリアスな漫画
テーマとは、漫画を読んだ人も一言で言い表すことができる、方向性のようなものです。
人気漫画の中には忍者ものや海賊もの、最近では異世界ものも流行っています。このように漫画の軸となる内容を、端的に表したものです。
そしてテーマを明確に決めると、どのような内容で漫画を作り上げていくか、結末までの大まかな方向性もイメージしやすくなります。
起承転結を綺麗にまとめる
テーマを明確に決めたら、起承転結を綺麗にまとめることも大切です。起承転結とは、漫画に限らず構成の基本で、物事が起きることから結末まで4つに分けて設計する考え方です。
それでは次の項目で起承転結の各意味について、分かりやすくご紹介していきます。
「起」の役割
起承転結の「起」とは、漫画の冒頭の部分で物事が動き出すきっかけを指します。
そして「起」の役割ですが、主に登場人物の性格や世界観を理解してもらうこと、ストーリーの中心になる出来事(敵が現れるなど)のきっかけといったことが基本です。
「起」をうまく描くことができれば、多くの方に読み続けてもらえるきっかけになります。
「承」の役割
漫画における「承」とは、物事が動き始めて様々な謎やバトルが起こる、より読者を引き込むために必要な構成です。
そして「承」の役割ですが、ストーリーを大きく動かしたりキャラクター同士のやりとりを増やしたりすることで、漫画の世界観に深みやリアリティを与えることなどです。
「承」の構成を作る上で気を付けることは、読者が謎を簡単に解けないよう工夫します。今や漫画は日本の大きな文化で、数えきれない程の漫画が作られています。そのため安易な謎では、すぐに解かれてしまい最後まで読んでくれません。
読者をワクワクさせる謎や、大きな問題を提示できるよう何度も考えたり他の漫画を読んだりしてみましょう。
「転」の役割
起承転結の「転」は、結末ヘ向けて最後の問題解決へ導く部分を指します。そして、漫画における「転」の役割ですが、読者に驚きを与えて面白い・続きが見たいと思わせる事が考えられるでしょう。
「結」の役割
起承転結の「結」は、物語が終わりを迎えた部分です。漫画における「結」の役割は、転で起きたことの後日談などを加えて、登場人物たちのその後や世界観を伝えることで感動やホッとする気持ちを与えることです。
まとめの部分でもあり、読者にウケる結末を作ることができれば、次回作への期待や漫画家としての人気を向上させる力にもなるでしょう。
話の合間合間に伏線を張る
漫画のストーリーを作る時は、単に導入から結末を描くのではなく伏線を合間に入れる事も大切です。
伏線を簡単に説明すると、漫画のクライマックスや結末・謎に関するヒントのことです。
たとえば「ラスボスが実は主人公の親だった」といった場合、敵の部下などが主人公に親子であることをにおわす台詞を入れることを指します。
伏線は謎を更に膨らませたりヒントを与えたりなど、漫画に深みや続きを読みたいと思わせる調味料のような役割です。
伏線を張るメリット
漫画に伏線を張るメリットは、読者に謎やヒントを与えて次も読みたいを思わせることができる点でしょう。
伏線のある漫画は、読者が考察を始めてそれが答えを合っているか知るために読まれることもあります。また、単純に伏線のある漫画は、ワクワク感を演出できます。
主人公、メンター、敵役を考える
漫画のストーリーを作る時は、主人公とメンター、敵役を考えるのが基本です。実際は更に多くのキャラクターや役割を考えますが、まずは3つを作り上げましょう。
それでは、主人公とメンター、敵役の役割について分かりやすくご紹介していきます。
主人公の役割
主人公には、漫画の象徴であり読者をストーリーの結末へ導く中心的な役割があります。また、主人公に個性や共感を持たせられる設定もあれば、台詞1つだけで読者を漫画に引き込ませる力もあるでしょう。
また、主人公には強さだけでなく欠点も加えることで、親近感や人間味を感じさせることができます。
メンターの役割
メンターの役割は、基本的に主人公の仲間で手助けや助言を行うキャラクターを指します。また、主人公の師匠や先輩など、主人公よりも上の立場でサポートするようなキャラクターは、漫画でよく見かける構成です。
主人公が成長する上で、メンターの助言や修行を受けてステップアップするなど、ストーリーを大きく進めるために必要な役割もあります。
敵役の役割
敵役の役割は、主人公を魅力的に描いたり世界観やストーリーに深みを与えたりすることです。
また、敵役は単に悪者として描くのではなく、悪になるまでの経緯や主人公から見ると悪だが、見方を変えると悪く見えないなど魅せ方を工夫することをおすすめします。
漫画のファンになる方の中には、主人公よりも敵役に魅力を感じることも珍しくありません。それだけ重要なポジションということも示しています。
まとめ
漫画のストーリー作りに関する知識や技術、考え方は非常に奥深く1日や2日でマスターできるものではありません。また、独学で学ぶためには、様々な書籍や資料・漫画を調べて自分に必要な知識を抽出しなければいけない難しい作業です。
そのため、ストーリー作りを基礎からじっくり学びたい時は、漫画の専門学校に通うことをおすすめします。漫画の専門学校は一般的に2年制で、長期間授業形式にて学ぶことが可能です。
また、プロの漫画家や編集者から直接指導を受けることができるので、スピーディに身に付けることも可能でしょう。
漫画家を目指している方で、ストーリー作りの基礎から覚えたい方は専門学校の入学を検討してみてみましょう。
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