フレームレート(fps)とは?用途別のおすすめ設定数値や注意点を解説

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  • 2022年12月16日に公開された「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」は、ハイフレームレート(HFR 48fps)で撮影した映画で、大きな話題を呼びました。

    ハイフレームレートに設定することで大画面でもキャラクターたちが滑らかな動作をし、一段とリアルさを増します。

    しかし、フレームレートに対して「興味があるけれどいまいちよく分からない」「数値の違いでどう変わるの?」など疑問に思う方も多いでしょう。

    そこで本記事はフレームレートについての基礎知識や、おすすめのフレームレート設定などを紹介しています。ぜひ参考にしてくださいね。

    • この記事の監修者
    • アミューズメントメディア総合学院は、東京恵比寿にあるゲーム、アニメ、マンガ、小説、声優などの 業界や職業を目指す方のための専門の学校です。ゲームクリエイター学科のurlはこちら
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    フレームレート(fps)とは?基礎知識を解説

    フレームレート(fps)とは?基礎知識を解説
    フレームレートには1fps、3fps、24fps、25fps、30fps、50fps、60fps、120fpsなどの単位があります。

    この「fps」とは具体的に何を表しているのか、またフレームレートはいつから存在しているのかを解説します。

    1秒間あたりに表示される画像数

    fpsは「frames per second」の略で、動画において1秒間を数値で表示し、何枚の画像で構成されているのかを表す単位のことです。

    たとえば、フレームレートが25fpsの場合、1秒間に25コマで記録され、1コマよりも断然動きが滑らかになります。

    ノートなどに1ページずつ漫画を書き、ページをペラペラめくると、まるで動いているかのように連続的に映し出される原理と同じです。

    近年、フレームレートは1000を超えるものもありますが、30fps前後の動画なら違和感なくスムーズに観られるでしょう。

    映画業界におけるフレームレートの歴史

    映画制作が始まった頃、フィルムリールを使用して映像を撮影し、カメラの中でフィルムのロールを回して投影する技術を生み出したことで、フレームレートという言葉が生まれました。

    現像されたフィルムを撮影に使ったカメラと同じ速度で回すことで、滑らかな映像になったのです。

    1880年代に映像技術が発展しはじめ、14fpsや26fpsといったフレームレートが使われるようになりました。

    実際の動きは一貫して撮影されていなかったため、機械式のクランクが撮影カメラに取り付けられたことで撮影から投影までの安定性が高まりました。

    しかし、映画業界では高いフレームレートが出ているのにもかかわらず、昔の映画のように早い速度での動きをあえて表現することもあり、基準は定まっていません。

    フレームレートの数値の違いを解説

    フレームレートの数値の違いを解説
    フレームレートの数値が低いとカクカクした映像となり、反対に数値が高いと滑らかな映像となります。フレームレートの種類や用途は以下の通りです。

    フレームレートの種類 フレームレートの主な用途
    3~5fps 一般的な防犯カメラ・監視カメラ
    24fps 映画
    約25fps 欧州のテレビやDVD
    約30fps 日本のテレビやDVD
    50fps 欧州の4K・8KテレビやDVD
    約60fps 日本の4K・8KテレビやDVD
    120〜240fps 一部のスポーツカメラ、ゲーム、3D映画など

    参考資料:Canon

    私たちが何気に観ている映像は、fps数値の差が大きく関わっているのが分かりますよね。

    一般的に人が見える映像は約60fpsまでだと言われています。そのため日本の4Kや8Kのテレビは、通常のテレビと比較してとても滑らかに感じられるでしょう。

    フレームレートとシャッタースピード・リフレッシュレートの違い

    フレームレートとシャッタースピード・リフレッシュレートの違い
    シャッタースピードやリフレッシュレートは、フレームレートとよく間違われる単位です。
    これらの違いはどのようなところなのかを比較しましょう。

    シャッタースピードの違い

    シャッタースピードは何秒間シャッターが開いているかを表しているものです。シャッタースピードが速いと光が撮像素子に当たる時間が短くなり、当たる時間が短いと逆に長くなります。

    動画撮影の際、シャッタースピードはフレームレートによって変わります。たとえば1秒をフレームレートの2倍で割った数値にすることで、被写体が自然に感じられるということになるのです。

    つまり30fpsで動画撮影する際は、シャッタースピードを1/60秒にするのがおすすめだということが分かります。

    このように、フレームレートとシャッタースピードの数値は切っても切れない関係と言えるでしょう。

    リフレッシュレートの違い

    リフレッシュレートとは時間(単位)あたり、画像の切り替え回数のことです。

    フレームレートは、上記でも記載したように動画を滑らかにさせる単位を表していますが、リフレッシュレートはディスプレイのクオリティを表す単位(Hz)です。

    通常のディスプレイは60ヘルツですが、これよりも低くなってしまうと観ている側に不快感を与える可能性があります。

    ちなみに240ヘルツなどの高いリフレッシュレートの場合、動きの速いゲームに使用されることが多いです。

    おすすめのフレームレート設定|4つの用途別に紹介

    おすすめのフレームレート設定|4つの用途別に紹介
    動画再生や編集などをスムーズに行うためには、それぞれおすすめのフレーム設定があります。

    ここでは4つの用途別にしているので参考にしてください。

    おすすめの設定①YouTube

    YouTubeのサイトに動画を投稿する場合の最適なフレームレートは24〜60fpsです。フレームレートを高く設定しすぎるとデータ量が多くなってしまうため、30fps前後がおすすめといえます。

    ただしスポーツなど被写体の動きが速い動画を投稿する場合は、60fps程度が良いでしょう。

    おすすめの設定②ドライブレコーダー

    ドライブレコーダーの役割は、事故やナンバープレートの確認など、いざというときのために必要です。

    被写体をはっきり識別するためには、ある程度高いフレームレートが良いと言えます。そのため、市販のドライブレコーダーはおよそ30fpsに設定されていることがほとんどです。

    おすすめの設定③Web会議

    リモートで会議する場合はそれほど動きがないため、15fpsでも十分です。ただし参加者が多い場合やパソコンのスペックによって、画面がフリーズしてしまうこともあります。

    Web会議のシステムはほとんどフレームレートが設定できるようになっているため、クオリティに応じて対応しましょう。

    リアルタイムで資料など見ながら会議する場合は、動きがカクカクしにくい30fpsがおすすめです。

    おすすめの設定④防犯カメラ・ネットワークカメラ

    防犯カメラやネットワークカメラは、常に動作しておかなければ意味のない機材です。常時録画する必要がある場合は、負担がかからない3〜5fps程度の低いフレームレートに設定されることがほとんど。

    ただし、「カクカクしすぎて肝心の被写体がわからない」ということにならないように、設置場所や情報収集したい場面によって30fpsに設定するなど工夫しましょう。

    フレームレートの設定に関する注意点

    フレームレートの設定に関する注意点
    「フレームレートは高ければ高いほど良い」というわけではありません。ここではフレームレートを高くすることによるデメリットを紹介します。

    データ容量が増える

    フレームレートの数値を高く設定すると、フレーム数が増えるので当然データ容量が大きくなります。

    データ容量が大きくなることでネットワーク回線に負担をかけてしまい、編集作業や書き出しに時間がかかってしまうことも。

    また、それだけではなく動画再生がスムーズに行われない場合も出てきます。

    何より60fpf以上のフレームレートに設定しても、人間の目には30fpsとの違いがわかりません。よほど速い動きの被写体がなければ、30fpsでも十分と言えるでしょう。

    高性能な周辺機器が必要

    高いフレームレートを設定する場合、テレビやパソコンなどの周辺機器が高性能でなければ意味がありません。

    前述したように、リフレッシュレートは画面のクオリティのことですが、リフレッシュレートが低ければ高いフレームレートを再現できなくなります。

    たとえば120fps以上に設定したいとき、60Hzのリフレッシュレートまでしかないと、フレームレートは実質60fpsまでです。

    パフォーマンスを最大限に楽しみたいなら、それにあった周辺機器を用意しましょう。

    ゲームにおけるフレームレートとは

    ゲームにおけるフレームレートとは
    ゲームのフレームレートとは、これまで説明してきた同じ仕組みで、「ゲーム機が1秒あたり何枚のフレームをモニターに出力できるか」です。

    ゲームの場合は3Dが主流となっているため、いかに酔わずに快適に操作できるかが決め手となるでしょう。

    ゲームのフレームレートは主に3つ

    ゲームのフレームレートの場合、高いほうがプレイヤーの反応速度が上がり有利となります。

    フレームレート プレイヤーの反応速度 対応ゲーム機 対応ディスプレイ
    30fps 遅い Switch テレビ
    60fps 普通 PS4・Switch(一部) テレビ
    120fps 快適 PS5 ゲーミングモニター
    144fps 快適 ゲーミングPC ゲーミングモニター
    ※144hz対応
    240fps とても快適 ゲーミングPC ゲーミングモニター
    ※240hz対応

    ゲームのフレームレートは以下の3つから構成されています。

    • ゲーム機の性能
    • ゲームの仕様
    • モニターの仕様

    ゲーム機の性能

    ゲーム機のフレームレートが60fpsの場合、どんなディスプレイを使用しても最大60fpsのゲームしかプレイできません。

    上記の表のように、ゲーム機によって対応ディスプレイを用意する必要があります。

    ゲームの仕様

    ゲームによってはフレームレートの上限があり、ロック画かかっていることも。

    特にゲームの要求スペックが高いと上限までのフレームレートしか出せません。

    モニターの仕様

    上述したように、リフレッシュレートが低ければ、どんな良いゲーミングPCを使っても、それ以上の映像でプレイができません。

    たとえばモニターが60fpsまでしか対応していない場合は、映像も60fp程度ということになります。

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    まとめ:フレームレートを理解して快適に楽しもう

    まとめ:フレームレートを理解して快適に楽しもう
    フレームレートは高ければ高いほど良いというわけではなく、用途に合わせた設定が大切です。

    パソコンの周辺機器などとの兼ね合いも考えながら、快適に動画やゲームを楽しみましょう。

    またゲームのフレームレートに関して興味を持った方は、ゲーム専門学校でさらに知識を磨くのもおすすめです。

    アミューズメントメディア総合学院 ゲーム・アニメ3DCG学科では、フレームレートに関する知識だけではなく、プロフェッショナルな3DCGクリエイターになるためのサポートを行っています。

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