密かに漫画家になりたいと思っている……けれど、漫画家になるためには狭き門を通らなければいけません。
覚悟を決めるためには漫画家を実際に目指している人の体験談を聞くのが一番。
漫画家を目指している人のリアルな声を聞いてみましょう。
- この記事の監修者
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漫画家を目指した人の体験談
19歳で最初の持ち込み(19歳・男性)
19歳で初めて少女漫画の雑誌に持ち込みしました。男だからと言って門前払いされることはありませんでしたが、物語の構成力が無いと山のようにダメ出しされましたね。
その後映画を見て構成を勉強して本を読み、売れている漫画のポイントなどを確認しました。その間に描いた漫画は5本。
20歳の時に、大小関わらず5社の出版社に自分の中では出来の良かった漫画を持ち込みました。そのうち一社、電子書籍を販売している出版社から声をかけてもらい現在単発ではありますが作品を掲載してもらっています。
紙媒体にこだわらず、自分の作品を認めてくれる出版社に持ち込んだことで漫画家デビューが近くなったと思います。
入賞が自信につながりました(27歳・女性)
25歳で会社員をやめてアルバイトをしながら漫画家を目指し始めました。年齢も年齢で、二年間で賞がひとつもとれなかったため心が折れる寸前……。
二ヵ月に一作描きあげる日々を送り、第四希望までの出版社に持ち込みし続けました。
その際に名刺を受け取れることもなく、作品を見てもらい改善点を指摘して頂く日々を過ごしていました。
そして27歳になってしまい「これはヤバイ」と必死の思いで描いた作品を持ち込みではなく、新人賞に送ることにしたのです。それもわりと大きめの少女漫画の新人賞。
かなりヤケでしたが、結果は佳作に入賞。名刺ももらえない落ちこぼれ漫画家志望が少し認められたのだと嬉しくなりました。
それから自信もやる気もついて、今でもデビューに向けて奮闘しています。佳作をとるまでにショートも合わせると60作描いていたのは自分でも驚きました。
同人から商業を目指しています(32歳・女性)
もともと同人誌即売会に行くのが趣味で、自分でも同人活動を始めました。基本的に二次創作をしていましたが、少しずつオリジナルを描くようにもなり「漫画家で食べていけたらな~」と漠然と思いながら出店していました。
同人活動を始めてから一年。それまで気にはしていたものの、行く勇気がなくチャレンジできなかった出張編集部のブースへ足を運ぶことに。
同人誌即売会ではよくテントが立てられていたので、行こうと思えばすぐに出版社の人に意見を頂けたのですがやはり怖かったんです。
そして数社の編集者の方とお話をして、漫画家になりたい旨を伝えると……。
結果は「もっと描きたいテーマをはっきりさせないとデビューできない」とのお言葉。
名刺ももらうことはできませんでした。でもどこの編集者さんもみんな同じ部分を指摘してくださったので、自分の改善点が見えました。
今も二次創作をしながら出張編集部に持ち込みを続けて、漫画家デビューを目指しています。
デビューへの近道は人に見せることだった(40歳・男性)
僕は小さい頃から漫画を描くのも読むのも好きで、会社員をしながらも漫画家になるために作品を描いていました。仕事と両立しながらも休みの日を原稿に当てて、四か月に一作ほどのペース。
それでも出来上がったものを読み返すと自信が無く、しかも描きあげるともっと面白いものが次は描けるという思いがこみ上げてきて新人賞へ送ることができなくなっていきました。
このときの僕は正直、賞を取れずに傷つくのが怖かったんです。
しかしそれから半年ほどして、昔の友人に会うことになりなぜか描いた漫画を読んでもらうことに。するといくつかのアドバイスと一緒に「とりあえず持ち込みしなよ、話はそれからじゃん」と言われたのです。
友人からのアドバイスを胸に出版社へ。もちろんダメ出しはたくさんされましたが、名刺を受け取ることができ「新作描いたら連絡ください」と言って頂けました。
デビューできるかは努力次第ですが、人に見てもらったことが道を拓いたと思います。
漫画専門学校で技術以外も学んだ(21歳・女性)
少女漫画家になりたくて漫画専門学校に入りました。もともと絵を描くのも物語を考えるのも好きで、自分でも作品を描いていましたが自信が持てず……。
漫画専門学校では授業中に漫画の技術や知識をたくさん教えてもらえるのですが、わたしが一番役に立ったのはメンタルの保ち方のお話。
持ち込みに行くととにかく編集者からズタボロに言われ諦める人が多い。
でもプロでもない素人の作品を見て、プロの作品を見慣れている編集者が改善点を挙げるのは当然のことなのだという言葉が胸に響いたんです。
だからこそ授業で描いた漫画を在学中に何度も持ち込んではボツと言われても頑張れました。
今も漫画家デビューを目指している途中ですが、編集者からの指摘を素直に受け入れヘコまないメンタルを持っているわたしは絶対に漫画家になれると思います。
マンガスクール出身で漫画家に(19歳・女性)
中学一年の頃から部活の代わりにマンガスクールに通わせてもらっていました。「将来は絶対に漫画家になる!」なんて思っていなくて、ただ絵を描くのがうまくなりたかっただけでした。
でもわたしの通っていたマンガスクールは結構スパルタで毎週必ず課題が出て、やっていかないなんて考えられなかった(笑)。
そのためか漫画を描くということはわたしの生活の一部で、それをいきなりやめることはできませんでした。しかもマンガスクールで描いた漫画は強制的に出版社の新人賞に送られるシステム。
それから高校生にあがる春、わたしは少女漫画の新人賞を受賞してデビューすることに。
漫画家には情熱と根性が必要だとよく言いますが、わたしの場合はそれ以上に「漫画を描くことを習慣にしていた」ということが大きかったようです。
漫画家を目指すのなら「描かなければいけない場所」に行くのもひとつの方法だと思いました。
まとめ
漫画家を目指している人・デビューできた人・連載を持てた人……様々な人の体験談には重みがありますね。
漫画家になるためには人それぞれの道があり、デビューするための道は一本ではありません。漫画家デビューの王道を歩めなくても諦めずに、描き続けることを大切にしていきましょう。
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