漫画の基本である起承転結とは?

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    漫画のコマ割りさまざまな文章を書く上で「起承転結を意識しよう」と言われますが、漫画のストーリーを組み立てる上でも起承転結は基本の考え方です。

    この部分を意識できると、しっかりとした物語の骨組みができ、その上に肉付けをしていくことでより魅力的なストーリーを作れるようになります。

    この記事では、漫画において起承転結とはどのような意味を持つのか、そしてなぜ起承転結を使うのかということについてご紹介します。
      

    • この記事の監修者
    • アミューズメントメディア総合学院は、東京恵比寿にあるゲーム、アニメ、マンガ、小説、声優などの 業界や職業を目指す方のための専門の学校です。マンガイラスト学科のurlはこちら
    • マンガイラスト学科では、久世みずきさんや小倉孝仁さんが卒業生として活躍しており、漫画家としてデビュー実績は450名を超えています。
    • 毎月学校に集英社や小学館など大手マンガ雑誌の編集部の方が来校して頂き、在校生の作品を評論していただき、学生がデビューしやすい体制が整っています。ご興味がある方は是非体験説明会に来てくださいね!
    • 体験説明会はこちら
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    起承転結とは

    起承転結
    漫画のストーリーを組み立てる上では、起承転結を意識することが基本です。

    この起承転結とは、もともと中国の漢詩における「絶句」の形式が由来。
    「絶句」とは、漢詩で歌い起こしを表す「第一句(起句)」、歌い起こしを受けて発展させる「第二句(承句)」、場面・視点を転じる「第三句(転句)」、全体を締めくくる「第四句(結句)」からなる漢詩の形式を言いますが、この形式を物語や文章の構成に生かしたものが「起承転結」です。

    漫画を描く場合には、まずストーリーの組み立てが必要です。
    ストーリーを組み立てる際、この起承転結に沿って骨組みを作ると、物語の進行がわかりやすく、うまくまとめることができるというメリットがあります。
    そこで、「起」「承」「転」「結」とはそれぞれどのような役割を持っているのかを見ていきましょう。

    「起」の役割

    物語の始まりの部分であり、いわゆる「漫画の自己紹介」とも言える部分。
    今から読者が読む漫画はどんな物語なのかを伝えて、読者の心をグッと掴むパートになります。

    ここでどれだけ読者の心を惹きつけるかが、この後漫画を読み続けてもらえるかという部分に大きく影響します。
    ただし、説明のために文字を詰め込むのは逆効果。絵やエピソードで物語を魅力的に伝えましょう。

    「承」の役割

    「起」の部分で入れなかった物語の説明や、「起」の部分で説明した内容の補助となるエピソードなどを盛り込む部分。
    ここで登場人物がより魅力的に感じてもらえるようなシーンを入れたり、物語の終盤に繋がっていく伏線を入れてみたり、漫画全体がより盛り上がっていくための工夫をできるのがこの「承」の部分になります。

    「転」の役割

    物語が展開するのがこの「転」の部分です。
    作品で一番のエピソードや仕掛けを持ってくる部分になるため、漫画の中で最も盛り上がる部分。
    ここで重要となってくるのが、読者にどれだけ驚きや意外性を感じさせられるかということ。
    いい意味で読者の期待を裏切ることが、より漫画全体に面白みを与えてくれます。

    「結」の役割

    「結」は物語が完結する部分ですが、単なる後始末パートというわけではありません。
    この「結」の部分をどうまとめるかで、読者の読後感が決まります。

    あまりこの部分が長すぎるとくどくなってしまうため、できる限りあっさりとまとめることがポイント。
    この「結」の部分があっさりしているとあまり尾を引かず、読者は爽やかな読後感に浸れます。

    起承転結の例

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    起承転結のそれぞれの役割がわかったところで、実際にはどのようなストーリーになっていくのか具体的にご説明します。

    ここでは、「恋愛漫画」と「冒険漫画」を例にとり、典型的な起承転結の例を見ていくことにしましょう。

    恋愛漫画の場合

    まず、学校生活を舞台にした恋愛漫画の起承転結をご紹介します。

    • 起:主人公は学校に好きな人がいるが声をかけられない
    • 承:学校のイベントで、男女のペア作らなければいけなくなった
    • 転:思い切って声をかけてみたら、相手も自分が好きだった
    • 結:カップルになりハッピーエンド

    「転」で「相手も実は自分が好き」という盛り上がりの要素を入れ、ハッピーエンドで話をまとめる流れです。

    冒険漫画の場合

    続いて冒険漫画の起承転結の例をご紹介します。

    • 起:魔王が世界を支配しており、人間界は滅亡寸前
    • 承:魔王を倒すため主人公が旅に出る。旅の途中で仲間と出会う
    • 転:魔王の城に着き魔王を倒すが、実は黒幕がいた
    • 結:黒幕を倒し、人間世界に平和が訪れる

    敵を倒したと思ったら実は黒幕がいた、というところで読者に驚きを与えます。ここが最もストーリーが盛り上がる部分です。

    起承転結を使う目的

    起承転結は、漫画のストーリーを組み立てる上で骨組みとなるものです。

    まずは起承転結に沿って基本的なストーリーを組み立てて、さらに魅力的な物語にするために肉付けをしていくというイメージ。

    この起承転結がしっかりと決められていないと、ストーリーが展開する中で話の筋道が見えなくなってしまう場合もあるため、まずはしっかりと起承転結を組み立てておくことが大切です。

    起承転結の配分の仕方

    漫画の見開き
    起承転結、と4つのパートに分かれるため、漫画のページ数をきれいに4等分したくなりますが、そうすると物語のテンポが悪くなってしまうため注意が必要。

    一般的に、32ページの漫画であれば「起」が8ページ程度(20%)、「承」が12〜16ページ程度(45%)、「転」が6〜10ページ程度(30%)、「結」が1〜2ページ程度(5%)くらいの配分であればちょうど良いと言われています。もちろんその人なりの物語の作り方によって配分が変わることもあります。

    まとめ

    漫画を描く上で大切な起承転結についてご紹介しました。

    意識してみると、これまで読んできた本や小説、ドラマなど、多くのところで起承転結の考え方が用いられているとわかります。

    これから漫画を描く人も、今まさに漫画を書いている最中の人も、自分の頭の中で起承転結の考え方を持つことができているかを一度考えてみると良いでしょう。
    この考え方を意識するだけで、よりストーリの骨格がしっかりとした、魅力的なストーリーを作れるようになるはずです。

    漫画の描き方(面白い漫画を描きたい人へ)

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