漫画家としてデビューすることを目標にしていると、デビュー後の実態に目が行かないことがあります。
漫画家はデビューがゴールではなく、そこからがスタート。
漫画家デビューについてだけでなく、デビュー後の実態についても知っておきましょう。
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目次
漫画家はデビュー後、具体的にどんな仕事をしているか?
漫画家はデビューしてからすぐに専業になる人・大御所漫画家のアシスタントを続ける人・異業種と兼業する人など様々です。
朝~夕方はアルバイトやアシスタントをして生活費を稼ぎ、夕方~深夜は自分の漫画を描くという生活スタイルをしている新人漫画家が多いようです。
新人漫画家が連載を持てることはほとんどなく、最初は短編作品を描き続け担当編集者に見せてアピールすることになるでしょう。
漫画家デビューしたからと言って、どんどん仕事が回ってくるということはほとんどありません。
新人のときには『特大号』など短編を載せてもらえるチャンスに全力で挑むことが主な仕事となるでしょう。
漫画家は毎日何時間働いているか?
週刊連載は漫画家の憧れですが、毎週20ページのストーリーを考え、下描きして原稿を完成させなければいけません。
売れている漫画家の平均労働時間はおおよそ10時間以上。
仕事が佳境に入ってくると労働時間はこれよりさらに伸びます。
寝る間を惜しんで漫画を描き、子供がいる漫画家は合間で家事や子育てをしながら漫画を描き続けています。
会社に雇われて働くわけではありませんので、全ては自分でマネージメントする必要があります。
以下で具体的な漫画家のスケジュールをご紹介しています。
1週間のスケジュール例
1日目 | 編集者とプロット打ち合わせ・ネーム開始 |
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2~3日目 | ネーム初稿提出→担当編集者と打ち合わせ・ネーム修正 |
4日目 | 下絵→背景スタッフの作業開始(下絵・背景同時作業) |
5日目 | ペン入れ開始 |
6日目【締切日】 | ペン入れ→仕上げスタッフ作業開始→原稿完成 |
7日目 | 休養・調べもの等 |
漫画家の1日例
岸本斉史先生【原稿が佳境のとき】
9時~13時 | 起床・朝食・仕事 |
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13時~14時 | 食事 |
14時~23時 | 仕事・夕食・風呂等 |
23時〜早朝6時 | 仕事 |
早朝6時~9時 | 睡眠 |
岸本斉史先生【構想・ネームを作っているとき】
9時~13時 | 起床・朝食・資料集め等 |
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13時~15時 | 食事・家事等 |
15時~20時 | 仕事 |
20時~22時 | 食事・風呂 |
夜22時~深夜3時 | 仕事 |
深夜3時~9時 | 睡眠 |
村瀬克俊先生
7時30分~9時 | 起床・食事・子どもの送り等 |
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9時~12時 | 仕事 |
12時~13時 | 食事 |
13時~19時 | 仕事 |
19時~20時 | 休憩 |
20時~23時 | 仕事 |
23時~深夜1時 | 家事育児 |
深夜1時~7時30分 | 睡眠 |
「NARUTO(ナルト)」の作者・岸本斉史先生は、構想やネームを作る時期と仕上げなどを行う時期でスケジュールを変えているんですね。
仕事が佳境に入っているときの睡眠時間は約3時間。構想やネームの時期でも資料探しなどをするため、5時間ほどの睡眠時間なのは驚きです。
また「カラダ探し」の作者・村瀬克俊先生は家事や育児をこなしながらも、一日に仕事をしている時間は約11時間。そして睡眠時間も約5時間ほど。
過酷なスケジュールにも耐えられる人が漫画家として生き残れるのかもしれませんね。
デビュー後には出版社内のコンペが立ちふさがる
漫画家としてデビューした後、壁として立ちはだかるのは出版社の社内コンペです。
編集者たちは看板になる漫画家を売り出していきたいとは思っているものの、
デビュー仕立てで実績の無い新人を紙面に載せることに不安を覚えます。
そのためたくさんの新人漫画家の新作をコンペで出し合い、掲載する作品を決定します。
編集者たちは自分が担当している漫画家の良いところを推薦しますが、最終決定権があるのはもちろん編集長。
編集長のGOサインが出ればデビュー2作目が紙面に載ることになるのです。
さらに紙面に載った作品の評判が良ければ連載企画を提案してもらえることになるでしょう。
このコンペを通るには多くの編集者に認められなければいけないので、実力を身に付けておかなければいけません。
デビュー後に現役で生き残る人の割合
厳しい新人賞を勝ち抜いて受賞したあと、何人の漫画家が生き残れているのかを簡単な数字にしてまとめてみます。
漫画を描いて出版社に投稿・持ち込みしたことがある漫画志望者「1000人」いるとすると、新人賞を受賞してデビューできるのはそのうち・・・「10人」!
100人に1人ということですね。
さらにこの10人の中から短・中長期連載を持てる人は・・・なんと「1人」!
つまり、漫画家として本当に生き残れる人の割合は1000分の1ほどと言えるでしょう。
長編の連載を持ち大人気漫画家になる人の割合はもっと低いということです。
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「元漫画家」はなにをしているのか?
漫画家としてデビューしたものの、二作目三作目が売れず「元漫画家」になってしまった人はたくさんいます。
そんな「元漫画家」達は漫画家としての仕事を退いた後、
- 漫画に携わる編集者になった人
- まったく別の職種についている人
- 再度デビューを目指してアシスタントを続けている人
など様々。
漫画を描くうえで確かな技術を持っている人はアシスタントとして重宝され、大御所漫画家の専属として働くこともあります。
また漫画を見るセンスがある人は漫画家を辞めたあとに出版社に就職し、編集者として勤めることができるでしょう。
また漫画に関わらない職種につくことも多く、企業に就職することで漫画人生への区切りとする人もいるようです。
まとめ
漫画家になるにはまず「デビュー」することが第一条件。しかしデビュー後の漫画家人生のことも考え覚悟しておかなければいけません。
漫画家として本当に辛いのはデビューした後だということを覚えておきましょう。
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