アニメ制作現場では、大勢のアニメーターがそれぞれの持ち場で作業を行うことによって成り立っています。
実際にアニメーターとはどんな仕事をしているのでしょうか?今回は、アニメーターの仕事内容についてご紹介します。
- この記事の監修者
- アミューズメントメディア総合学院は、東京恵比寿にあるゲーム、アニメ、マンガ、小説、声優などの 業界や職業を目指す方のための専門の学校です。アニメーション学科のurlはこちら。
- アニメーション学科では、動画/原画などを作るアニメーターやアニメ監督を目指すための「アニメーター・監督専攻コース」と、シナリオライターや、演出、制作プロデューサーを目指すための「制作・プロデューサー専攻コース」があります。講師は「機動戦士Zガンダム」で作画監督を担当する内田順久先生や、「マクロス7」で監督を務める網野哲郎先生など、現場で活躍している方が多くおり、生徒一人ひとりの成長を丁寧に指導しています。
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アニメーターの仕事内容とは
アニメーターは、アニメーションの制作におけるいくつかの工程の中でも、作画を担当するお仕事です。
基本的には、ストーリーや企画に沿った絵を、アニメーターは描かなければなりません。
制作現場におけるアニメーターは、主に動画マンと原画マンに分類されるので、それぞれを詳しくご紹介します。
動画マン
動画マンとは、その名の通り動画を担当するアニメーターを指します。
動画マンの仕事は、原画と原画の間の絵を書くことで、新人や経験の浅いアニメーターが担当することがほとんどです。
原画と原画を違和感なく繋げるための重要な仕事なので、いわば動画マンは、縁の下の力持ち的なアニメーターと言えます。
動画マンには、原画を繋げて動画にする役割上、構成力や人体の細かい動きなどを正確に描き出す能力などが求められます。
原画マン
原画マンは原画を担当するアニメーターを指す言葉で、実力や経験を積めば、任せてもらえる仕事です。
原画は、アニメーションの動きの中でも要所となるような絵を指すので、原画マンの責任は、その分大きくなります。
原画を担当するアニメーターに求められるのは、より正確な画面構成力やデッサン力です。
レイアウトを描き起こす段階で、キャラクターの服装や表情、場面ごとの配置やカメラとの距離感などを考慮しなければなりません。
アニメーターの仕事のフロー
アニメーターの仕事のフローは、脚本家が書き上げた脚本を元に、演出家が書いた絵コンテに従い、原画マンがキャラクターの動作を考え、各場面となる原画を描きます。
原画マンはアニメのシーンやキャラクターの動きを考慮しながら原画と原画の間に描く画の枚数を決めていきます。
動画マンは原画と原画をつないで動きをつける絵を、原画マンが決めた枚数書きます。
原画だけのアニメ動画では動きが粗なってしまうため、動画を追加してスムーズな動きに見えるように制作しています。
動画が描けるようになってくると、そのうち原画の仕事も依頼されるようになります。
原画に仕事に入るまでの期間は人によって差がありますが、早くても2年目以降になることが多いです。
中には4〜6年動画の仕事を続ける方もいます。
原画マンとして実力を認めてもらえば「作画監督」という、簡単に言えば原画マンのリーダー的な仕事ができるようになります。
原画や動画の作画は数人のアニメーターで手分けして作業しているため、どうしても一人一人の癖やスキルの違いによって絵にバラツキが発生してしまいます。
その時は、作画監督が最終チェックをし、所々修正をすることで、まとまりのある絵に仕上がります。
アニメーターに求められる能力とは
画力
まず一つ目は、画力です。
アニメーターは、様々な物や人の動きを表現しないといけないのでコマ単位で対象物が動いたら、どう見え方が変わるのかを把握する能力が必要になります。
見え方の変化を捉えるためには立体把握能力をつけると分かるようになります。
そのためには日頃から観察力を高めて、常に鉛筆を持ってデッサンをする練習をしましょう。
すぐに、描けるようになりませんが、毎日訓練することで、半年も経てば確実に上達します。
アニメ画以外のものを描くことも、画力を高めることにつながるといわれています。
スピード
2つ目はスピードです。
アニメーションには絵の枚数が多い作品もあるため、指示された絵を的確に描くとともに、スピードも求められます。
絵の構造を理解し、普段から様々な絵を幅広く描くことでスピードは向上していくでしょう。
また、日常生活の中で見たものを頭の中に定着させて、それを描くというインプット・アウトプットをスムーズに行えるようになると、作業ロスも少なくなります。
アニメーターとしてのキャリアアップの流れ
新人アニメーターは、最初に動画マンの仕事から始めます。
動画マンとして仕事の経験を重ねて、次のステップとして、原画マン、作画監督、作品監督などに昇進していきます。
また、それ以外の演出や絵コンテにも携われるようになります。
ただし、作業内容には様々あるので、何がその人に向いているかは個人差があります。
動画の作画作業が向いていると感じる人は動画マンとしてずっと活躍する人もいます。
またアニメーターとして実力がついてきたら、会社を辞めて個人事業主やフリーとして活動する選択もあります。
フリーで働く場合は、仕事を自ら選ぶことができるので、希望するジャンルのアニメを仕事にすることも可能でしょう。
別の制作工程へのキャリアチェンジも可能
監督アニメーターの仕事は基本的に作画制作が主な内容ですが、途中で他の工程の作業に変わる人もいます。
例えばアニメーターから制作進行、アニメーターから演出家に変わる場合もあります。
それは本人の希望や適性に限らず、その時々の職場の状況や様々な事情によるものですが、アニメ制作は各工程の人同士連携も大切なので、仕事をしているうちにこういう仕事もやって見たいというものが見えてくる場合もあるでしょう。
まとめ
アニメーターの仕事内容についてお伝えしましたが、日本のアニメーションが海外でも評価されている現在において、若いクリエイターの活躍が未来の日本のアニメ産業を担うといっても過言ではありません。
アニメーターを目指す方は参考にして見てくださいね。
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