アニメーションを制作していて面白いと感じるのは、そのプロセスを通じて、人がどんどん成長していく姿を見られること。一人一人では弱点もあるし、燃えつきてしまったりもするけど、共同作業でものを作ると、お互いの長所と短所が補いあって感動を生み出すことができるし、それが次へのモチベーションにも繋がるんです。そういう過程を繰り返して、「Production I.G」という会社が成長していくのが楽しい。
今まで様々な作品を手がけてきました。今年は自社初の試みとなるフルCGムービー『ホッタラケの島~遥と魔法の鏡~』をフジテレビ開局50周年記念作品として投じました。そういった歴史を振り返ってみて、実は一番大きな作品は、「Production I.G」という会社そのものかもしれません。
これからも成長していくためには、そんな〝継続〟が重要です。意識して続けていこうと思っています。
インターンシップで参加させていただいた洋画の吹き替えは、私にとって忘れられない体験のひとつです。声優としてはじめての〝仕事〟だったことはもちろん、実年齢とはほど遠い老婆の役を演じることで、自分ではない人を演じることの難しさをあらためて認識できました。
本番当日まで役作りに悩み、緊張やプレッシャーもあったので、無事に収録を終えた時は本当に嬉しかったし、とても感動して、ぜひまたこんなを気持ちを味わいたいと強く思うようになりました。
私にとって声優という仕事は、自分自身を表現しながら、今まで見えてこなかった自分を見つける終わりのない旅。その旅を続けるために、今後も多くの努力を重ねていきたいと思っています。
マンガという表現を使って、自分の気持ちや考えをより多くの人に伝えたい。
そうして読んだ人たちが、笑ったり、泣いたりして、その人の人生に影響を与えられるような作品を生み出したい--
僕はそんな気持ちから漫画家を目指すことを決め、その技術を学んでいます。はじめて作品を完成させたときは、なんともいえない達成感と自分らしく描けたいう喜びがありました。
今、自分にとってマンガとは、自分を素直に出せる土俵だと感じています。世間のルールや常識にとらわれることなく、ありのままに表現できるということは、自分自身がありのままでいられるということだからです。そのためにも、これからも技術を磨いていくつもりです。
プロになったすべての卒業生たちが思い出深いのですが、この仕事に就いて最初に教えた学生たちには、やはり格段の思い入れがあります。現在は大手ゲームメーカーでプロデューサーとして活躍している本山くんなど、沢山の教え子たちが大きく育ってくれて本当にうれしい。彼らが今のように成長していなければ、僕は教師を続けていなかったかもしれません。
今では、学生を育てることは自分の生きがいであり、〝人を楽しませる〟人材を育てる重要な仕事だと思っています。そのためには、自分が学んできた知識もノウハウも、培ってきた人脈も、すべて注ぎ込むつもり。
これからも、先輩たちを負かすような人材をどんどん育てていきたいですね。