声優などの声の職業を目指しているけれども、滑舌が悪くてどうしようか悩んでいる、という方が多いのではないでしょうか。
滑舌は一朝一夕で改善できる訳ではありませんが、継続的な練習をすることで、改善が望めるようになります。
ここでは、セリフの観点から滑舌練習についてアプローチし、詳しい情報を見ていきます。
早口言葉をゆっくりセリフのように言う
勘違いされがちなのが、早口言葉が改善に良いとされていることです。
あながち間違いではないのですが、それはあくまでその場凌ぎのような効果しか発揮しないケースがよくあります。
実際に、昨日はできでも今日はできない、という事が良くあるのです。
そもそも滑舌が悪くなってしまう主な原因とされているのが、舌の筋肉の弱さです。
ですので、確実に発音できるようになるためには、舌筋を鍛えることが最適とされています。
早口言葉の訓練は、あくまで明瞭に発音ができていることが前提なので、まずはゆっくり話しても聞き取りやすい滑舌を、いつでもできるように実現する必要があります。
そのためには、言いにくい早口言葉をゆっくりと、セリフを言っているかのように発声することがポイントです。
一音一音をゆっくりと、なおかつ大きく口を開けて発音することを心掛けるだけで、舌の筋肉が鍛えられるようになります。
もしも特定の言葉が発音しづらいのであれば、そこを重点的に鍛えてみましょう。
鏡を見ながら実践することで、舌の位置や口の形を確認できるので、できれば鏡の前でやってみましょう。
外郎売(ういろううり)
ゆっくりでも良いので、早口言葉の発音が上手く出来るようになったら、次は『外郎売』のセリフを口にしてみましょう。
声優だけでなく俳優やアナウンサーなど、滑舌の良さが必要不可欠な職種の方が実践している、よく知られた滑舌練習法です。
そもそも外郎売のセリフとは、歌舞伎の演目に出てくるセリフのことで、インターネットで調べればすぐに発見できます。
歌舞伎の演目であるため、滑舌だけでなく表現についても勉強できるので、ぜひ外郎売のセリフで練習してほしいです。
音声(音源)もインターネットにあるため、練習をする際には、聞き比べてみましょう。
外郎売の練習をするコツ
外郎売のセリフは、確かに滑舌改善にうってつけなものではありますが、ただセリフを口にするだけではあまり意味がありません。
ですので、以下のようなコツを頭に入れた上で、外郎売のセリフを述べてみましょう。
まずは発音を明確に
外郎売の練習をするコツとしては、イントネーションなどの表現をまずは無視し、とにかく一音一音をはっきりと発音することが肝要です。
そのため、大きく口を開けながらゆっくりと発音することを意識しましょう。
そして、滑舌練習はきちんと継続しないと、改善できる確率が下がってしまいます。
そのため、できれば毎日外郎売のセリフの練習を実践するようにしましょう。
慣れたらイントネーションを変えよう
もしも外郎売のセリフに慣れてきたら、イントネーションなど、表現に力を入れてみましょう。
ですが、滑舌が悪くなってしまっては元も子もないので、その点には留意する必要があります。
同じ発音のトレーニング
もしも早口言葉や外郎売の練習が上手くいかないと思った時には、原点に立ち返って基本的な滑舌練習をしてから、セリフの練習に臨むのもおすすめです。
例えば、『アアアアア』や『ポポポポポ』など、同じ発音を繰り返すことで、自分が苦手な発音を発見しやすくなります。
日々行うようにすれば、どれくらい改善できているかの目安になりますし、苦手な発音が含まれたセリフを重点的に鍛えられる助けにもなります。
50音を読むトレーニング
手元に50音表を用意し、『あ』から順番にゆっくりと50音を発音してみましょう。
鼻濁音や『ぎゃ』行なども記載されている発音表があれば、なお良いです。
50音を読むトレーニングをすることで、全ての発音を余す所なく鍛えることができますし、この練習方法も、苦手な発音を見つける手助けをしてくれます。
これを幾度か繰り返すことで、滑舌が改善できる見込みが上がります。
まとめ
滑舌練習をする際には、早口言葉をセリフのようにゆっくり発音したり、外郎売のセリフを繰り返し口に出したりすることで、改善に繋がります。
滑舌の改善はすぐに達成できることではないからこそ、継続的に努力することが必要です。
声の職業を目指していて、滑舌に悩みがある方は、ぜひ参考にしていただきたいです。
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