声優として活躍するためには、声質の良さは切っても切り離せない才能、と思っている方が多いのではないでしょうか。
確かに声質はとても大事ですが、それだけで声優になれることが保証されている訳ではありません。
スポーツで例えると、いくら足が速くても必ずプロスポーツ選手になれる訳ではありませんよね。
ここでは、声優の声質について深く掘り下げていきたいと思います。
声質の良し悪しは主観
日常生活を送っている中で、耳に残るような声質の持ち主に出会った事があるのではないでしょうか。
しかしながら声質の良さというのは、全員がそう感じるというより、どちらかというと個人の主観に依る面が大きいです。
低くて渋い声質やハスキーな声質が好きだったり、はたまた中性的な声質に惹かれたりするというのは、個人の好みによって大きく変わってきます。
そのため声質の良し悪しを、声優になるための基準に当てはめなくても問題ありません。
声質が良いと思う基準
ちなみに声優やアナウンサー、ナレーターの声質が良いと感じてしまうのは、特定の場面にマッチしている表現をしているからです。
例えば報道のアナウンサーなら、より多くの人に届くように緊張感を伴った落ち着いた声質で、ナレーターなら、聞く人を引き込ませる様な味わいのある声質で。
声優なら、キャラクターやシーンにマッチさせた声質だからこそ、結果として声質が良いと感じてしまうのです。
そのため、普段の会話などで多くの人に声質が印象的だなと思われたら、それは良いと言うよりも、特徴的もしくは個性的な声質という事になります。
声質の種類
生まれながらの声質
声質には大まかに分けて2種類に分類され、その1つが誰にも真似しようのない生まれながらの声質です。
生れながらの特徴的な声質は良し悪しにかかわらず、ある意味で才能と言えるものです。
ですがそれはあくまで才能に過ぎず、それを活かすのはどこまで行っても自分次第なので、その点には留意しておきましょう。
テクニックによる声質
生まれながらの声質を真似はできなくても、声質をテクニックや訓練で意図的に変えることはできます。
例えば、外喉頭筋や内喉頭筋を鍛えて上手く使うことで、チェストボイスやミドルボイス、ヘッドボイスやファルセットなどの声質を意図的に出せるようになるのです。
そのため、あまり声質が特徴的ではないと思っている方でも、訓練次第で声質を変えられるテクニックを身に付けられます。
特徴的な声質は武器になる
特徴的な声質を生まれながらに持っている方で、良い意味で得をした人もいれば、それをコンプレックスに感じている人もいます。
確かに売れっ子声優の中でも、自分の声質にコンプレックスを感じていた人はいます。
声優という職業は、コンプレックスに感じていて、もしかしたら疎ましく思っていたかもしれない声質を活かせます。
先程も述べた通り声質だけで声優になれるという保証はなく、相応の努力が必要不可欠ですが、コンプレックスが武器になる数少ない職業と言えます。
自分の声質の分析
声質というのは1人1人違いますし、もっと細かく言えば、それぞれ特徴的な声質をしています。
ですので、声優として活躍するためには、自分の声質を分析して、どういうキャラクターに当てはまっているのかをじっくり考える必要があります。
もしも、自分の声質がどうしても悪いと思ってしまっている方は、主人公を演じられなくても、特定のキャラクターならその個性を強く発揮できるかもしれません。
上手くいけば、こういうキャラクターならあの人に演じてもらおう、と制作側が逆に指名してくることもあります。
そのため、自分の声質がどうしたら活かせるのか、まずはきちんと分析しましょう。
表現力を身に付けよう
日常生活なら、特徴的な声質をしているだけで印象に残るかもしれませんが、声優の世界ではそうはいきません。
特徴的な声質を活かしきれるような、相手の心に残るような表現力がとても重要になってきます。
また、もしも比較的声質が人に印象に残りにくかったとしても、テクニックと表現力によって相手に届かせることが十分可能です。
表現力を身に付けるというのは、才能に関係なく誰であっても困難なことではありますが、是非ともチャレンジしましょう。
まとめ
声質の良し悪しはとても主観的で、もしも人の印象に残りやすい特徴的な声質をしていたとしても、テクニックや表現力の習得は必要不可欠です。
その他にも、声優になるために身に付けなければならない能力やスキルはいくつもあります。
声質も確かに重要ですが、それだだけで判断をしないで、折角持った声優になるという夢を叶えるために邁進しましょう。
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