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別冊マーガレット・週刊ヤングジャンプ 編集部批評会

今回は「集英社」様との特別イベントを行いました!
「別冊マーガレット」より池田様、「週刊ヤングジャンプ」より吉田様をお呼びしての、2大編集部による編集部批評会イベントです!「編集部批評会」とは通常の講義とは違い、学生の作品を個別に読んで頂き、講評を頂くという、言わば持ち込みを体験できるイベントになっています。
当日は、入学をご検討されている方々も参加できる様な形式で行いまして、参加者総勢約70名と、大盛況になりました!

別冊マーガレット
株式会社集英社 「別冊マーガレット」編集部 池田真理子様

【プロフィール】
2001年 集英社入社。
◆今までの主な担当作品
「君に届け」「ストロボ・エッジ」など。
◆現在の担当作品
「アオハライド」(咲坂伊緒氏)、「ReReハロ」(南塔子氏、香魚子氏)、
「ハル」(綾瀬羽美氏)など。

ヤングジャンプ
株式会社集英社 「ヤングジャンプ」編集部 吉田 幸司様

【プロフィール】
2001年 集英社入社。
◆今までの主な担当作品
「HUNTER×HUNTER」「ヒカルの碁」「DEATH NOTE」「D.Gray-man」「めだかボックス」など。
◆現在の担当作品
ヤングジャンプ「かくりよものがたり」(藤崎竜氏)、
となりのヤングジャンプ「はじマン チャレンジ!はじめてのマンガ」(ほったゆみ氏)

そのイベントの流れを、一部紹介させて頂きます!

◆   ◆   ◆   ◆   ◆

主に話して頂いた内容は、学生から事前に聞いていた質問内容を元に行いました。

新人の作品を見る時、話と画力のどちらを重視して評価しますか?

(池田様)
基本的に両方を重視しますね。少女漫画は少年誌青年誌よりも若い頃から描かせていく傾向があり、絵は描けば上達するのは皆さん共通して言えることだと思います。
なので、現時点での上手さよりも、今後の伸び幅を見る様にしています。
最初からいきなり出来る人はいないので、一生懸命描きたい気持ちや、編集とのやり取りから理解力を見ることもしていますね。少女漫画は、自分の感情や心理表現をどれだけ絵で表現できるかが大切、という部分があるので、話も画力も、どちらも大切です。

(吉田様)
話と画力は、編集者によってそれぞれ重視するポイントは異なるでしょうが、描くこと・経験を積むことで、話作りや画力は必ず上達すると思います。
自分としては、「一番光る部分はどこか」を重視していますね。例えば、「この若さでこの画力」、「画力はまだだが構図が面白い」、「普通の話だが読みやすい」、「しっかりキャラクターが描けている」、「題材の面白い組み合わせ方」などなど、個性を探すことを心がけています。

作品以外の点で、持ち込みの際に観ている部分はありますか?

(池田様)
話をしていく中で、「自分で考える力があるかどうか」を見ていたりもします。
自分で考える力があると思える人は、しっかりしたやり取りができて、今後伸びていく可能性を感じますね。

(吉田様)
根性があるかどうかでしょうか。
面白いマンガを描く漫画家さんは皆さん、大変な努力をしています。
その作品についてどこまで考え続けられるかが大事かなと。

なので、作品を見てこちらが何かしら言ったことに、「自分はこういう気持ちで描きました」などと、きちんとした(頑なでない)反論が返ってくると、いいなと思います。そういった会話を重ねられると、根性あるなと思いますね。

持ち込みに来る人の年齢層、新人として理想の年齢はありますか?

(池田様)
中高生でも持ち込む人もいたり、社会人を経て持ち込みに来る人もいます。
理想とする年齢は特にありませんが、年齢によってその後の伸び白を量るので、見るポイントや、要求度は年齢によって異なりますね。
別マとしては「学生時代のフレッシュな思いを思い起こせること」が大切です。
ヒット作を出すまでには、人によってすぐ出来てしまう作家さんもいれば、10年かかる作家さんもいます。大事なのはデビュー後、いかに描き続け、成長を続けられるかどうかにかかっていると思います。

(吉田様)
30歳を超えてマンガ賞を取ってデビューする方もいますし、作品が面白ければ、作家さんの年齢は関係ないと思いますよ。これは、どの雑誌にも言えることじゃないかなと個人的には思います。

在学中に最低限学んでおくべきこと、やっておくべきことはありますか?

(吉田様)
ぜひ「観察」や「人間観察」を沢山してほしいです。
絵の上達のためには「よく見て描く」ことが必要不可欠だと思いますし、キャラクターを魅力的に描くためにも、なるべく多くの人やものを観察して欲しいと思います。

商業誌でマンガを描くにあたり、最も大事なのは「キャラクター」だと思っています。設定やストーリーやビジュアルを重視した作品ももちろんそれぞれのよさがありますが、キャラクターを魅力的に描いた作品は読者に、「このキャラをずっと見ていたい」と思ってもらえるため、長く愛されることにも繋がるからです。

多くの人に理解してもらう、受け入れられるキャラを描くには、
① まずは、自分自身の性格を理解すること。
② 自分のことを周囲はどう思っているかを考えること。
③ ①②を自分以外の人に対しても考えてみること。
④ 自分が好きな(嫌いな)性格は何か?またその理由を考えること。そしてそれが、他の人の意見と合致しているかどうかを考えること。

それらを数多くあつめていき、多くの人から好かれる性格(=キャラ)を導き出してみるといいのではないかなと。
そういう意味では、学校という環境で学生さん同士、たくさん話すことがしやすいと思いますので、いろいろな性格を自分の頭の中に入れて、それをキャラづくりに活かしていってほしいなと思います。

(池田様)
学生として時間があるうちに、多くの映画や本を見て下さい。
またその中で、意識的にキャラを見るようにすることも大切です。
好きなマンガの理由を分析したり、好きなキャラのランキング(彼氏にしたい、友達にしたい等)を作って分析をしたりしてみるのも良いかも知れません。 多くの作品に触れ、意識的にキャラを観察していくようにすると良いと思います。

最後に吉田様より一言頂きました。

皆さんそれぞれ、マンガに対する思いはあるかと思いますが、僕の気持ちとしては、「売れるマンガ」を描いていって欲しいと思っています。
これは悪い意味で「売れなければダメだ」という訳ではなく、単に売れた方がたくさんの人に読んでもらえると思っているからです。
そして、売れるためには、たくさんの人に伝わるように描かなくてはいけないですし、たくさんの人に面白いと思ってもらうことを突き詰めて、それをマンガで表現してほしいと思っています。

どうしても「売れる売れない」と言ってしまうと邪念的に思われるかもしれないですが、僕は単純に、「たくさんの人に読んでもらえる」ということで、そっちの方が良いに決まっていると思ってやっているので、それを目指してマンガを描いてもらえたら嬉しいなと思っています。
ありがとうございました。


学生や入学検討者の皆さんにとって、非常に勉強になるお言葉をたくさん頂きました。
ここで挙げた他にも、学生から個別に上がって来る質問にも、丁寧に一つ一つご返答下さいました。

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さて、講義の後は、個別の作品指導に移りました。
今回は東京校・大阪校を中継で繋ぎ、どちらの学生も参加できる形で行いました。

一つひとつ丁寧にご指導くださいました

大阪校とは中継でご指導くださいました

持ち込みの経験がある学生も、まだ未経験の入学検討中の方に対しても、非常にこれからの制作の励みになった1日でした。

池田様、吉田様、本当にありがとうございました。

◆   ◆   ◆   ◆   ◆

AMGでは、こうした編集部批評会は通年行っております。そして今回の様に、まだ入学を検討している方も、聴講で参加して行ける形をとって行っています。
AMGと業界との深いつながりがあるからこそ、一番現場に近い指導を行って行けるのです。

興味がわいた方は、今後もこういったイベントは随時行って参りますので、ぜひご参加頂ければと思います。

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