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アニメーション学科 大河内一楼氏インタビュー

【プロフィール】
大河内一楼(おおこうち・いちろう)
1968年3月28日生まれ。宮城県仙台市出身。早稲田大学卒業。在学中より編集アルバイト、フリーライターを経て、『少女革命ウテナ』『機動戦艦ナデシコ』などの小説を執筆。現在はアニメーションのシリーズ構成・脚本をメインに活躍。『∀ガンダム』『機動天使エンジェリックレイヤー』『あずまんが大王』『ラーゼフォン』『オーバーマン キングゲイナー』『宇宙のステルヴィア』『プラネテス』『魔法先生ネギま!』『交響詩篇エウレカセブン』『ブレイブストーリー』『コードギアス 反逆のルルーシュ』『しごふみ』など。

【アニメーション科へのメッセージ】
とりあえず、口に出して言ってみることではないでしょうか?
叶えたい夢とか、なりたい職業を、周りに話してみるんです。できるだけ、いろんな人に。
そうすると、自分の中でも何がやりたいかハッキリするし、引っ込みがつかなくなるじゃないですか(笑)。
僕は、ある時、一念発起して、小説家になりたいですと周りに言って回ったら、ホントになれてしまったので。やってみる価値はあると思います。

簡単なことですけど、意外と勇気のいることなんですよ。

あと、新しいことを恐れないってことでしょうか。
僕の場合、最初からアニメ業界を目指していたわけではなく、面白そうな新しいことに食いついていったら、いつのまにかココにいたという(笑)。たとえば、ファミレスで新メニュー頼んでマズかったら、失敗したーではなく、経験値がたまった! って思うと、楽しいんですよ。

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若いうちから自分のフィールドを固めてしまうのは、もったいないと思いますし。自分のテリトリーを固めて生活していくのは楽なんだけど、固まるのは歳を取ってからでも出来ることですから。「迷ったら進め」って僕は言うんですけど、迷うような新しいことと出会った時には、進んでみると、早くレベルが上がるかもしれません。

【大河内一楼氏インタビュー】
大河内氏は、以前筆者が勤めていた編集部へ学生アルバイト(当時)として来ており、一緒に働いていたことがある。大学5年生から、卒業後も続いた。後日、辞めたという話を人づてに聞いた。そして、久しぶりの再会がこの取材だ。
アニメーションは実に多くの人が関わっており、更にそれだけの職種がある。今回は、脚本及びシリーズ構成をメインに行う大河内氏の話を聞いてみた。

「もともとアニメ業界を目指してはいなかったので、参考になるのかどうかわかりませんが・・・・・・」
という前置きをする大河内氏。
でも、アニメは嫌いじゃないんでしょ? と向けるとーー。

「好きですよ。小学校の時、『機動戦士ガンダム』を本放送で観てました。アニメ雑誌も中学・高校と買っていましたよ。よく買っていたのは『OUT』。さくまあきらさん(『桃太郎電鉄』シリーズで有名)や堀井雄二さん(『ドラゴンクエスト』といえば、このひと)のコーナーとか好きでしたね」
中学・高校では、アニメだけでなく、ボードゲームに夢中になっていたという。
「ずいぶんやっていましたね。シミュレーションゲーム。ボードゲームで、第二次世界大戦など題材にした戦記モノから始まって、その後、アニメのゲームで『ガンダム』や『ダンバイン』なんかもやりました。だから、中学・高校時代は、仲間内とゲーム部(笑)。部活とかをやっていたわけではないんですけどね。今だに全部持っていますよ」

そして早稲田大学人間科学部入学。

「とにかく、たくさんのサークルに入ったり、すぐ行かなくなったりしてました(笑)。手品とかマーケティング研究とか。そして、芸能山城組に入ったんです」

芸能山城組! といえば『AKIRA』! らっせ、らっせ、らっせーや!

「(笑)いや、収録のメンバーではなかったんですが、民族楽器を習いにバリ島に1か月行っていたりしました。面白かったですよ。僕が入った頃に、『AKIRA』の音楽を芸能山城組がやることになったんですね。周りはみんな知らないんですよ『AKIRA』を。だから僕も知らないフリをして(笑)」

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知らないフリって・・・・・・。

「やっぱり大学に入ったばかりで、女の子にモテたいじゃないですか(笑)。それまで男子校だったんで。女の子も、たくさんいて、『AKIRA』を知っているなんて言えなかったですね。ああ、そんな漫画があるんだって(笑)」

なんで言わないのか(笑)。
そんな大学生活を終え、就職活動。

「ところが、4年で卒業出来なかったんですよ。大学5年生になりまして、卒業のための単位も少なくてヒマなので、出版社のアルバイトに行ったんです。あくまでアルバイトなので、ちゃんと就職活動しようと思っていたんですけど、やってみたら楽しくて、そのままズルズルと(笑)」

3年間の編集をやり、その後、フリーライターに。ゲームの攻略本などのライターや、アニメのキャラクターブックから『エヴァンゲリオン』のLDライナーノートなどアニメのライター業をこなす。 『少女革命ウテナ』の幾原さんの監督日記という連載をやっていた折、その『少女革命ウテナ』の小説を書かないかと言われたのがきっかけで小説家デビュー。以後、『機動戦艦ナデシコ』『機動戦士ガンダム08MS小隊』と執筆。

「そんな時、丁度サンライズで富野監督が『∀ガンダム』を作っていたんですね。脚本家を探していて、『機動戦士ガンダム08MS小隊』で知り合ったサンライズの人から、書いてみない? って誘われたんです。それが脚本家デビューでした。それまで脚本なんて見たこともなかったし、富野監督は厳しいって聞いていたので、一回でクビになるだろうな。でも、富野さんに会ってみたいな――と記念受験みたいな気持ちでシナリオ打ち合わせにいきました。もちろん、富野監督もいらして。ああ、怒ると本当に机を叩くんだ、とか(笑)。
シナリオ?ひどいデキでした(苦笑)。放映されたモノは監督に手を入れていただいたので、見られるものになっていますが。で、当然クビになると思っていたのですが、もう一度チャンスを頂けて。とても嬉しかったんですが、どうしたらいいかよく分からなくて、星山博之さんの書いた『∀ガンダム』のシナリオをバカみたいに何度も読みました。視聴者の時から星山さんの書く話は好きだったので、このシナリオなら間違いないだろう、と。100回は読んだと思います」

『∀ガンダム』で、4本の脚本を担当。その後は『機動天使エンジェリックレイヤー』『あずまんが大王』『ラーゼフォン』と続いていく。

「最初に書いた時には、見よう見真似だったので、もう仕事が来ないかと思っていたんです。でもありがたいことに続けて依頼してもらって」

現在の大河内氏は、シリーズ構成と脚本がメイン。脚本は割と多くの人が分かると思うのだが、シリーズ構成というのを簡単に説明して欲しいのだけど。

「アニメのシリーズ構成は、1話ずつの脚本とは違い、シリーズ全体の大きな流れを整える役割ですね。ここで親子の別れがあるならば、その前に一度会っておきましょうとか、ここで裏切りがあるならば、その前に恋人同士にしましょうとか。そういう、シリーズ全体の構成をやるんですね。だから、シリーズ構成って名前なんだと思います。あとは別の脚本家さんが書いてくれたシナリオを見て、キャラクターのセリフのチェックや、人物の気持ちの繋がりなどを微調整します。たとえば、恋愛モノなら、この話数では、まだそこまで相手のことを好きじゃないので、このセリフは抑えめに――とか。オリジナルの場合、世界観を作り上げるということもあると思います」

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それでは続いて、脚本家について大河内氏の説明をーー。

「脚本家は・・・・・・そうですね、監督が設定した目標に向かって、どういうルートを作るかという仕事だと思います。歩いて行く、バスで行く、飛行機で行くといったような、いろんなルートがあると思うんですよ。監督には、より明確なやりたいことがあった方が、僕は書きやすいですね」

最後に、新しい仕事、例えば現在のアニメの脚本などからかけ離れたような仕事の依頼が来た場合、どうするのか聞いてみた。

「内容にもよりますけど、時間があればやってみたいと思います。僕は、現在の脚本の仕事をやるまで、いろんな仕事をしてきて・・・・・・というか、職を転々としてきたとも言いますが、振り返ってみても、結構面白かったな、なんて思いますから」

編集、ライター、ゲームに小説、脚本と幅広くやってきた大河内氏。

しかし、実はどれも企画なり構成なり執筆なりの仕事を継続していることと、何より真摯に取り組む姿勢なのではないかと思う。

(取材・撮影・文/ドクトルF)

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