きらめく真夏のひかり
2010年7月21日 | 小説・シナリオ学科
「千尋、どこに陣取る?」
内陸育ちの湊は、海水浴に来るのは初めてだ。仕事で忙しい両親には連れて来てもらったことがない。
「湊、あっちに行こう」
千尋が指さしたのは、浜辺沿いに建てられたホテルの日陰。椰子の木の木陰もあって、他の場所よりも涼しそうだ。
「よし、早速……」
「ちょっと待て」
場所を確保し海に行こうとすると千尋に止められる。そして鞄から取り出した日焼け止めクリームを塗られた。
「千尋、別に塗らなくたって……」
「体育祭のときに日焼けして大変だっただろ?」
それを言われてしまうと何も言えない。日焼けして赤くなった肌は、熱が引くまで大変だった。
「海辺は特に日差しが強いから気をつけたほうがいい。ほら、背中に塗るから」
腕を引かれ、千尋の前に座った。塗り途中だった背中に日焼け止めクリームがのびていく。優しく背中を滑る、千尋の手。くすぐったくて、でも、少し気持ち良くて。
日焼け止めクリームを塗ってもらっただけなのに熱くなった体を冷ますため、湊は千尋から逃げるように海まで走った。
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はい。じめっとした梅雨が明けてようやく蝉が元気になる、本格的な夏になりました。この時期は毎年冷房が効くところに避難している、キリンです。
今年こそ、夏バテと理由をつけて執筆から逃げることはやめようと思います。うん、きっと大丈夫。
海の日が過ぎ、巷では夏休みになりましたね~。ノベルス学科も同様に長期休暇になりました。夏休み前のイベント、プロットミーティングも無事終了です。私は賞を取れませんでしたが、数ある賞は全て2年生が独占! 冬のプロットミーティングではどれだけ下剋上があるか楽しみです。
皆さんお気づきだと思いますが、ついにイラストがつきました! スピラさんのイラストはすごく似ているし、私のイラストはすごくかわいいし。これからますますブログが盛り上がること間違いなし!!
……夏休みの執筆に向けて、少しテンションを高めにしてみました。多少の暑苦しさは生暖かい気持ちで受け止めてやってください。
冒頭に蝉の話題を出したので、私的オススメな「蝉が網戸にくっついたときの対処法」を。内側(家の中)から何か尖ったもの――例えばシャーペンの芯とかで蝉の腹を突いてみてください。「ビエェェン!」と面白い鳴き方でどこかに飛んでいきます。数年前にやったきり、網戸に蝉がやってこないようになりました。私としては、また突きたいのですが……。結構楽しいので、機会があったら試してみてください(笑)。