そこは戦場でもあり……
2006年11月11日 | 小説・シナリオ学科
金曜の終電はダンディズム。
そこは、漢達の戦場。
例え左足が攣りそうになっても、身動きは許されない。
その場所では、誰もが籠の中の鳥なのです。
たっけてー。
この先は『続き▽』から。
——————————————–続き——————————————–
そう言うわけでして、今宵も終電というものを味わいました。
人口密度が高い空間って体力を削られますよね。
何が辛いって、姿勢が辛い。まるでツイスターゲームですよ。
その上、最終電車なので各駅停車になっていたりもします。
私が帰宅した時刻は、深夜の1:30過ぎでありました。
だけど、金曜日の次には土曜日が待っている。
そうなのです。私の一日はこれから始まります。
まずは夕食です。
メニューは一人鍋(残り物)。
この、残り物という属性。これはなかなかの強者です。
何がすごいって、まずはあれです。
肉が残ってない。
これだけで鍋の楽しみのおよそ十割を持っていかれますね。
私は汁に溶け込んだ出汁だけで、肉の味を想起せねばなりません。
しかしこの作業、実はなかなかのものなのです。
人間の想像力は無限大。
つまり、肉の味も無限大なのです!
そうとでも思わなければ悲しくてやってられません。
畑の肉と呼ばれる豆腐で気分を紛らわして、食事を続けます。
ネギ白菜白菜白菜春菊白菜豆腐白菜シメジ。
そして最後には、鍋物の醍醐味、残った汁での雑炊が始まります!
『私は炊飯ジャーの蓋を開けた。この中に眠る米を求めてのことだ。
そこで私は想像を絶する光景を目にすることになるのであった!』
米が残っていません。
いえ、何粒かは残っています。やったね!
このようにして、私の夕食は終わるのでした。
家族って、何だろう。
夕食が終われば、食後の休憩。
この時間もまた憩いの時間なのです。まさに休憩。
これを書いたら少し横になろう。
サタデーナイトフィーバーならぬフライデーナイトフィーバーだ。
そう思った少年の目に、一枚の紙切れが飛び込んでくる。
絶望の淵に立たされながらも、何だろうと、少年はその紙切れを拾った。
それは家族からのメモであった。
やはり、家族というのは絆で繋がっているものなのであろう。
少年は、そこに書いてある文字に目を通し、そして驚愕した。
『食器洗っておいて』
……絶望した。
食器を洗い終えて、こんどこそ横になろう。少年は思った。
そして……目を開けた次の瞬間!
ぐっどもーにんぐ。
土曜日の朝を迎えるのです。
誰かたっけてー。