イラストレーターのNOCO先生による『オンラインスペシャルトークイベント』
2021年9月7日 | キャラクターデザイン学科
8月27日、キャラクターデザイン学科のイベントをオンラインで開催しました。
今回は、「Fate/Grand Order(FGO)」や「アトリエ」シリーズなど、人気ゲームのイラストをはじめ、数多くの作品を手掛けるNOCO先生がゲストとして登場。参加者の皆さんと在校生から事前に募った質問をもとに、インタビュー形式でお答えいただきました。
まずはNOCO先生の経歴から。「物心がついた頃から絵が好きだった」「美術系の高校でデッサンや油絵を一通り学んだ」「初仕事はライトノベル」…さらに、NOCO先生は高校を卒業して間もなく仕事の依頼がたくさん入るようになり、そのままフリーランスとして活動をされ、今に至るとのこと。
集まった質問の内容は主に、デザイン、塗り方、ポーズや構図、表情、制作時間、参考資料、画力といった「スキル編」と、ラフの提出、苦労や失敗、やりがいといった「仕事編」。普段は聞くことができない貴重なお話を交えながら、一つ一つの質問にていねいに答えてくださいました。インタビュー内容をすべて掲載することはできませんが、この記事を読んでくださっている皆さんへ一部ご紹介させていただきます。
― 色のおきかた、シルエットを決めるときに考えていることはありますか?
NOCO先生:クライアントの希望に合わせて描くというのが仕事の基本ですが、依頼された以上のものを作るということは常に心掛けてます。作品に広がりが出るように、特徴のあるイラストになるように気を付けながらデザインを行ってますね。
― 衣装などのデザイン案は、どうやってインプットされているんですか?
NOCO先生:新しいファッションやアクセサリーを見るのは勿論なんですけど、なるべく本も買うようにしてます。今はネットでなんでも資料を探せるじゃんって思うかもしれないですけど、ネットって調べたことしか出てこないので、自分が知ってる以上の情報ってなかなか分からないんですね。でも、本を買うと、知らなかったものをインプットできて、たくさん引き出しがつくれるので。なるべく本から色んな情報を集めるように意識してます。
― キャラクターのポーズや構図はどのように考えていますか?
NOCO先生:キャラクターの配置などに関しては、仕事をいただいた段階でなんとなく全体のイメージが見えるんですよね。経験していくなかで、これ以外の構図は考えられないだろうっていうのが感覚的に分かるようになってくるんです。ポーズに関しては、自分で実際に鏡の前で同じポーズをしてみたり、写真を撮ったりしてます。自分の身体が一番の資料になるので。あと、私は苦手な角度をなくすために、フィギュアの模写をする練習もします。フィギュアって360度見えるじゃないですか。プロの人ほどたくさん資料を集めて見るという話も業界でよく聞くので、私もなるべく資料を見るようにしてます。
― 描いていて一番楽しいものは何ですか?
NOCO先生:年々、なんでも楽しめているような気がします。最初は線画の作業もすごく苦手で嫌いだったし、女の子しか描きたくないときもあったんですけど、苦手なものも経験を重ねるうちになくなってきました。
― イラストを描くうえで大切にしていることは何ですか?
NOCO先生:楽しむことかな。あとは、表現に挑戦し続けること。新しいもの、可愛もの、自分が見せたいもの、大事にしているものをしっかり決めて描くことかなって。ただ上手なだけ、ただ綺麗なだけで、無難に描いている絵より、なにか突出したものがある絵の方が魅力的だなと思います。
最後は、イラストレーターを目指す皆さんへメッセージをいただきました。
「今ってSNSでも上手な絵描きさんがたくさん作品を投稿しているから、それを見て自信を失ったり落ち込んだりすることもあるかと思います。でも、しっかり努力をしていれば結果がついてくると思います。やりたいことを明確にして、目標をつくって進んでいけば、きっとお仕事にも繋がっていくと思うので、ぜひ頑張ってください」。
NOCO先生の貴重なお話を聞いて、ご参加いただいた皆さんもより一層イラストレーターになりたいという思いが強くなったのではないでしょうか。
AMGでは、今後も楽しいイベントをたくさん開催します。絵が好きな方、イラストレーターのお仕事に興味がある方は、学院HPやキャラクターデザイン学科Twitterをぜひチェックしてみてください。
▼今後のイベント情報はこちら
https://www.amgakuin.co.jp/ssl/setsumeikai/