――受賞した新人賞とデビューについて教えてください
九辺:「第二回GA文庫大賞」で受賞して、結果発表は2010年でした。2年生の春から夏にかけて書いて、その時点で応募締切日が近かった「MF文庫Jライトノベル新人賞」に送って二次落ちして、冒頭を書き加えたものを「第二回GA文庫大賞」に応募しました。デビューは学院に入学して5年以内ならいいなって思っていました。自分が予想していたよりも早いデビューでびっくりしました。
昨坂:「第二回講談社ラノベ文庫新人賞」に受賞して、2012年のデビューです。卒業してからもずっと書いていて、卒業してから4作目の作品でデビューしました。
――受賞してからデビュー作が発売になる前に、学院の先生に相談したことはありますか?
九辺:僕は野島先生にずっと相談していました。担当さんの言うことは聞いておいた方がいいと言われました。
昨坂:私は長野先生に相談していました。編集さんから言われたことについてアドバイスを頂いたり、直した原稿を見て頂いたりしていました。
九辺:デビューしたら右も左も分からないですから、本当にありがたかったです。
――受賞まででつらかったことはありますか?
昨坂:年齢的なことや将来を考えたときに、親戚から「就職しないの?」と言われることはありました。アルバイトしながら書いていたので……。「いつ叶うの? 諦めなよ」とはよく言われていたので、30歳くらいまでにデビューできなければ……と考えていました。
九辺:まわりから理解されないというのがあって。そういうのも含めて、理解者がいる学校はいいところでした。同期の人じゃないとそういうことは話せないですからね。一緒に頑張ろうと思える人ができたのが良かったです。
――学院に入学しようと思ったきっかけを教えてください
九辺:書き方が分からないから、教わろうという気持ちで来ました。説明会で野島先生の体験授業を受けて、分かりやすくて、「ここでなら勉強していけそうだ」と思いました。
昨坂:私もそうです。自力で書けても細かいことが分からなかったから、ちゃんと勉強しようと思いました。当時、愛読書がドラゴンマガジンで、そこに載っている学院の広告をみて「ここかな」と思いました。