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加藤 アカツキ 「チャンスが多く存在する環境に常に自分を置いておくこと」

加藤アカツキ CGイラスト メイキング


2006年3月に卒業した加藤アカツキ氏。在学中に、文芸社から学院の方へ文庫本のカバーイラストを描ける人を探しているという話があり、学内コンペでチャンスをつかみました。テレビドラマ化もされた神永学の人気小説『心霊探偵八雲』シリーズ(文芸社)で表紙イラストを手がけるなど、フリーのイラストレーターとして活躍中です。

今回は、三国志がテーマのメイキングをご紹介します。ターゲットを考えて今回はアニメ系のライトタッチではなく、少しリアル目のタッチで迫力のある絵になっています。それでは、加藤アカツキさんによるイラストメイキング解説を見てみましょう。

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完成作品
その1 構図~ラフ作業(手書き、ペインター)
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まずは構図を考えます。馬に乗っている雄大な主人公、合戦のシーンが良いとのディレクションがありましたので、コピー用紙に0.9mmのシャーペンでかなり大雑把にそれっぽい構図のラフを描いていきます。
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ここでペインターを開き、図1の画像を200dpiでPCに取り込みます。取り込んだ画像をレイヤー化し、不透明度を20%ほどに下げたらこの上に新規レイヤーを作って、[グワッシュ・スムーズブラシ]でもう少し細かいラフを描きます。
その2 色の方向性決定(フォトショップ)
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ここまで描いたらフォトショップに写し別名で保存します。 新規レイヤーをつくり乗算にしたら、何パターンか大雑把に着色して色の方向性を決めます。
3-2.gif このとき、解像度を小さくすると作業が早くなります。今回は背景を寒色系にしてキャラクターを引き立てようと思ったので左図で行くことにします。
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不透明度50~100%のブラシでさらにパーツごとの色を置き、この画像をカラーパレットとします。
その3 修正(ペインター、フォトショップ)
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再びペインターに戻ります。最初の画像を400dpiに拡大し、新規レイヤーを作成して不透明度40%の[ペン・スクラッチボード]でクリンナップします。 今回はリアル目のタッチということで、主線はあまり目立たないようにするつもりです。後々描きながら細かい修正もしていくつもりなので、割と大雑把に線を引いています。図5の画像は分かりやすく主線を濃くしていますが、実際の作業ではもっと細く、薄い線です。
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次に、先ほど作ったカラーパレットから色を拾いながら不透明度20~50%の[ペン・スクラッチボード]で少し細かく描きこんでいきます。
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ペインターはレイヤーが増えると動作が重くなるので、主線のレイヤー以外にはレイヤーは使わず、直に背景に描きます。 最初に描いたラフのレイヤーは捨ててしまってかまいません。この時点で背景と主線レイヤー1枚のみで作業しています。
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ここで、なんだか馬に色気がないなぁと思って馬を描き直すことにしました。
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ある程度まで描きあがったらブラシを変えて、タッチをつけながら描きこんでいきます。一番見せたいのは主人公なので[グワッシュ・スムーズブラシ]で細かく、背景や馬は[油彩・キャメルヘアー丸筆]で大雑把に描いていきます。作業をしながら主人公の顔や、細かい部分にも修正を加えます。左にいた兵士も右に移しました。 左図まで描いたらひとまずペインターでの描き込み作業は終わりです、保存してフォトショップに移ります。
その4 色調補正~完成(フォトショップ)
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この時点で主人公のコントラストが他の部分に比べて高いので、選択範囲を作成して[色調補正・明るさ、コントラスト]でコントラストを下げます。
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選択範囲を解除したら[色調補正・レベル補正]で全体のコントラストを引き締めます。
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CGだけだと画面がのっぺりしてしまうので、アナログで作成した素材や写真などのテクスチャを自由変形で絵と同じ大きさに引き伸ばしてオーバーレイで重ねます。 重ねた素材レイヤーにレイヤーマスクを追加し、絵となじませるようにテクスチャを部分的に消していきます。
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最後にもう一度[色調補正・レベル補正]でコントラストを整えて完成です。

メイキングは参考になりましたか?
「これからも色々なジャンルの仕事にチャレンジしていきたいですが、そのためにはチャンスが多く存在する環境に常に自分を置いておくことが大切だと感じます。学院(ココ)にはそれがあると思います。」と語る加藤アカツキさん。
今後の彼の活動がこれからも楽しみです。

[PROFILE]

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加藤アカツキ


2006年アミューズメントメディア総合学院キャラクターデザイン学科を卒業。在学中よりフリーランスのイラストレーターとして活動を始める。代表作は「心霊探偵八雲シリーズ(文芸社)」、同じく文芸社の雑誌「B-Quest」では表紙を手がけている。音楽と高円寺を愛し、現在は料理に夢中。
加藤アカツキぷらちなイラストメイキング!
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